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「国語は読むことだけでなく,書くことも同時に大切!」という考えから,国語の勉強でちょっと行きづまったら作文を書くことをすすめています。自分が伝えたいことを正確に伝られるようになると,国語の力はもっと成長します。いっしょにがんばりましょう。
小春学院塾長 めがね先生
ホームページ http://www.koharugakuin.info

[2015/04/20] 段落分けについて考える


 みなさん,こんにちは。
 前回は会話文の内容を整理して,「 」を使わずに書く学習をしました。今回は段落分けについて学習していきましょう。

 さて,みなさんは日常会話の中で「段落」について考えたことがありますか。たとえば,学校で休み時間に友だちとおしゃべりをするとしましょう。およそ10分間の休み時間が一般的でしょうか。そのとき,みなさんは同じ内容のことをずっとくり返し話しているでしょうか。おそらくちがいますよね。最初の話題から急に別の話題になったり,話題が大きくふくらんでいったりと,会話というものはしらずしらずのうちに変化していきます。もし,会話を録音して文字に書き起こしてみると,形式段落(行を変えて,一マスあけて書く段落)がいくつもできているはずです。しかし,会話では形式段落を気にしなくても話を進めていくことができます。実はそこに落とし穴があるのです。

 みなさんが文章を書くとき,だれかに話をするように書いていませんか。頭に思いうかんだことをそのまま文字や言葉にしたり,文章にしたりしていませんか。文章を書くことが会話という動作と似たものになってしまうと,段落に注意を向けることができなくなり,文章全体でバランスを欠いてしまいます。

 では,「読書」について書かれた2つの文章を読んでみましょう。

■例文「読書」についての文章
文章A
20150420_1.png

文章B
20150420_2.png

 文章AもBも同じ内容,しかもほぼ同じ字数です。しかし,Aの文章は,第2段落が他の段落に比べて長いのが特徴(とくちょう)です。さらに第2段落を見ると,とてもくわしく事情が説明されているのもわかります。いや,というよりも,事情をくわしく説明しようとするあまりに長くなってしまったともいえるでしょう。

 文章を書いているとき,しばしば勝手に手が動くように文字や言葉が出てくることがあります。自分がよくわかることは,くわしく書こうとするためです。その結果,第2段落の分量が多くなり,書いてほしいまとめが短くなってしまいます。文章Bには,第2段落の内容が整理され,必要な内容だけが書かれています。ですから,まとめの段落で考えを説明するだけのゆとりがあるのです。

 では,文章Aのような文章から文章Bのような文章が書けるようになるためのちょっとしたポイントをまとめてみましょう。

■ポイント1 文章を書く前に段落の数を決めて,箇条(かじょう)書きのメモを書いておく
 これは練習段階での話です。実際の公立中高一貫校入試では,メモ書きを残す余裕(よゆう)があるかどうかわかりませんが,まずは練習の段階で,いくつの段落で文章を書き進めるかを考えておきましょう。つまり,先に段落分けをしておくのです。適性検査問題(作文問題)で書ける内容・分量から考えれば,段落分けはせいぜい3~4つです(ただし,入試問題に段落数の指示がある場合はその指示にしたがいましょう)。そして,文章の原則として,1つの段落には1つの内容しか書いてはいけません。となると,箇条書きで書くメモもせいぜい3~4つになるはずです。文章全体の組み立ては書き始める前にしっかりしておきましょうということです。入試本番で箇条書きにする時間がなくても,内容を成り立たせる段落のキーワードだけでもメモすることをおすすめします。

■ポイント2 あらかじめ段落ごとの分量を決めておく
 例文の文章Aでは第2段落が長くなりすぎてしまいました。原因は思いついたことを思いつくままに書いてしまったためと述べました。そのことを制限するために,あらかじめ段落ごとの「行き止まり」を決めておくことをおすすめしています。文字数ではなく,解答用紙の行数で決めてしまうのです。
 たとえば,全体で30行ある解答用紙に合計4段落構成の作文を書く場合,4等分すれば各段落6~8行ですから,それを目安に解答用紙にうすく小さな印(しるし)をしておくのもよいでしょう。そのしるしでおさまるように段落ごとの文章を書いていくようにすれば,思いつくままに書くことはないはずです。段落ごとに書く内容を選び,内容をまとめるようになります。ただし,小さな印は文章を書き終えたら消しておきましょう。


 いま述べた2つのポイントから,段落分けは文章を書く前にしておくべき作業であることがわかるでしょう。日常会話とはことなり,作文は書く準備をすることができます。その準備を心がけていればバランスのとれた文章が書けるようになります。

 今回は,作文を書く準備の段階で段落分けをしておくということについて学習しました。読む人にわかりやすい文章を書くコツでもあります。作文を書く前の準備を心がけてみてください。


掲載日:2015年4月20日
次回の掲載は,2015年5月18日の予定です。