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めがね先生

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「国語は読むことだけでなく,書くことも同時に大切!」という考えから,国語の勉強でちょっと行きづまったら作文を書くことをすすめています。自分が伝えたいことを正確に伝られるようになると,国語の力はもっと成長します。いっしょにがんばりましょう。
小春学院塾長 めがね先生
ホームページ http://www.koharugakuin.info

[2018/01/15] 理由や根拠になる事がらとは何なのか


めがね先生:こんにちは。前回は「私」の話から「私たち」の話へ内容が広げられるように文章を組み立て,読み手(入試本番では公立中高一貫校の先生たち)を話の中に引きこんでしまおうというお話をしました。今回はさらに発展させて,読み手に納得してもらえる内容の組み立て方について考えてみましょう。
ムギさん:先生,「納得する」とはどういうことですか。
めがね先生:「納得する」とは,相手の考えがわかって,その通りだとみとめることです。ムギさんは,刑事(けいじ)さんや探偵(たんてい)さんが犯人を見つけるドラマを見たことがありますか。
ムギさん:あります。テレビでよく放送されていますね。
めがね先生:では,そのドラマの話の組み立て方に注目してみましょう。まず,何かしらの事件が起こります。
ムギさん:確かに,事件が起こらなければ話が始まりません。
めがね先生:そして,その事件に関わる事がらを刑事さんや探偵さん調べていきますね。
ムギさん:はい。ここで調べたことが話の最後になるほどと思わせることが多いです。
めがね先生:そして,事件の中心となる事がら,そしてその中の重要人物,犯人に少しずつ近づいてきて,最後にその事件はつまりこういう事件だ,犯人はこの人物だ,というように結論に達しますよね。
ムギさん:その最後の結論でなるほどと思える話だと,このドラマはおもしろいなと思えますね。
めがね先生:そうです。その話がおもしろいかどうかは,結論,つまり話の最後のところでなるほどと思えるかどうか次第だということです。ところで,その結論にたどり着くまでに刑事さんや探偵さんは何を調べていましたか。
ムギさん:たとえば,その事件に関係する人物が,事件が起きたときに何をしていたのかだったり,事件で使われた物などの証拠(しょうこ)でしょうか。
めがね先生:そうですね。では,その結論に達するところで刑事さんや探偵さんが「私の経験からこの事件はこうだ!」と決めつけてしまうようなことがあったら,どう思いますか。
ムギさん:それはびっくりしますよ。自分の経験だけをたよりに事件の核心が決まってしまっては,結論だけわかった方がまだいいよという気持ちになります。
めがね先生:その通りです。こういったドラマがおもしろいと思えるかどうかは,結論がどんなものかということと同時に,どんな証拠を集めたかということ次第だということです。実はこれは課題作文についてもいえることです。
ムギさん:どういうことですか。
めがね先生:多くの作文を読んでいると,「私は○○がよいと思います。なぜなら,私は△△をしたことがあるからです。」といった内容の組み立て方がなされた作文をたくさん目にします。これは先ほどのドラマでいえば,自分の経験だけでその事件の中心的な内容を決めつけていることと同じです。
ムギさん:なるほど。自分の経験では自分の考えの理由にはならないということですね。
めがね先生:そうなのです。自分の考えがどうしてそうなるのかを説明するための理由や根拠は,読み手をふくめてみんなが知っている,または,みんながわかる事実あるいは知識でなければならないのです。課題作文の中にある「自分の体験や経験を示して」という指示は「それを理由や根拠にして」という意味ではありません。なお,「自分の体験や経験を示して」という指示については別の機会にお話しします。
ムギさん:つまり,課題作文で理由や根拠を示すときには,みんながわかる明らかな事実や知識を書かなければなりませんね。
めがね先生:そうです。その事実や知識の積み重ねと組み立て方がその作文の評価を高めていきます。
ムギさん:なるほど,先ほどのテレビドラマと同じですね。
めがね先生:ですから,課題作文で理由や根拠を挙げて書くときには,その内容がみんなが知っている事実や知識であるかどうかをまずはよく考えましょう。


掲載日:2018年1月15日
次回の掲載は,2018年2月12日の予定です。