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ひろやん道場

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ひろやん先生

首都圏を中心に全国の公立中高一貫校の研究を始めて長い月日が経ちました。これからも,みなさんに役立つ情報をたくさんお伝えできればと思っています。公立中高一貫校のことはたくさん知っているのでたよりにしてくださいね。

[2016/02/15] 英語は体全体を使って楽しく勉強していこう


 本年度の公立中高一貫校入試がすべて終わりました。
 合格したみなさんには,心からお祝いを申し上げたいと思います。
 また,残念な結果に終わった方も,気持ちを新たにして中学校生活をむかえてください。これまで目標に向かって努力してきたあなたの経験は決してむだではありません。一生の財産として,これからの人生のあらゆる場面で生きてくると確信しています。

 さて,中学生になると,英語の勉強が本格的に始まります。今回は,英語をどのように勉強したらよいのかというテーマで少しお話ししましょう。

 英語は語学学習であるがゆえに,頭で理解したり覚えたりすると同時に,体全体を使って勉強していくものだと考えてください。

 たとえば,英単語を覚えるときは,目で見るだけではなく,何度も声に出して発音することが大切です。声に出せば,耳で同時に聞くことにもなり,脳にきざみこまれます。また,発音しながら何度もノートに書くことも有用です。目で見て,声に出して,耳で聞いて,手を動かして・・・。

 つまり,英語は体全体を使って勉強するものだと心がけてください。

 基本例文を暗記することも効果のある学習法です。教科書には,その単元で習う文法を使った例文が書かれています。それを覚えることで,勉強すべき単元の骨組みがわかります。

 もちろん,ただ丸暗記するのではなく,どの例文のどこがポイントなのかをおさえながら覚えていくことが大切です。

 基本例文を覚えるときも,その文を目で見るだけではなく,何度も声に出してみる,ノートに書いてみるといった体全体を使った学習を心がけましょう。

 単に科目が一つ加わるから英語を勉強するという意識ではなく,英語を勉強すれば,将来,外国の多くの人とコミュニケーションを取ることができるといった大きな視点をもって勉強してほしいと思います。

 みなさんは,公立中高一貫校を目指して勉強してきたわけですが,多くの公立中高一貫校が目標としてかかげている「世界的な視野をもって活躍(かつやく)できるリーダー」となること,つまり,日本国内だけでなく,世界という大きな舞台(ぶたい)で活躍できる人間になることを,あらためて自分の目標にしてがんばっていただきたいと願っています。


掲載日:2016年2月15日
次回の掲載は,2016年3月7日の予定です。

[2016/01/04] 自分の未来を思いうかべ,その実現を目指そう


 新年あけましておめでとうございます。
 昨年12月上旬から断続的に始まった公立中高一貫校入試ですが,いよいよ今週末から全国で本格化します。あと少しですね。今回は,そんなみなさんに考えてほしいことをお伝えします。

 いま,みなさんは公立中高一貫校入試を目の前にしてどのような気持ちですか。これまでの勉強をふり返って,「もう少しがんばればよかった」と思っている人がいるかもしれませんね。ただし,「すべてやり尽くした」と思える人はほとんどいませんから,過去のことは忘れて,残された時間を最大限に活かして自分のすべてをぶつけるしかありません。

 そして,ここで考えてほしいことがあります。それは,みなさんが目指す公立中高一貫校はどのような人を合格させたいと思っているかということです。すでに多くの人は知っているでしょう。公立中高一貫校の多くは「世界的な視野に立って,リーダーとして活躍(かつやく)できる人材」を求めています。

 公立中高一貫校に入れば高校受験をしなくてすむとか,大学進学に有利とか,そのような目先のことにとらわれるのではなく,「他の人たちを引っ張っていくリーダー」になることがみなさんの目標であることを,ここでもう一度思い出していただきたいのです。

 目をつぶり,自分が大人になって日本や世界で活躍している姿を思いうかべてください。ぼんやりとではなく,ありありと思いうかべてください。社会に出れば,さまざまな困難が待ち構えています。その困難を乗りこえて,他の人たちに夢や希望をあたえる存在(そんざい)になっている自分を想像してください。

 自分のためではなく,たくさんの人たちの役に立つ人間になる。

 そう思うことができれば,人は無限の力が発揮(はっき)できるものです。そして,そのような夢が日々の勉強に,そして入試本番で大きな力となってみなさんを後押ししてくれるはずです。

 みなさんの本当の目標は,合格することにあるのではありません。合格したその向こうに広がる世界で,思う存分(ぞんぶん)に自分を活かしていくことが本当の目標です。このことがはっきりと自覚できれば,みなさんは持っているすべての力を入試本番で出し切ることができるでしょう。

 入試本番まで一切気をゆるめてはいけません。努力し続ければ,入試本番まで成績はのび続けます。自分の可能性を信じて最後の最後まで集中して取り組みましょう。神様はそういう人に合格という結果をあたえるものです。


掲載日:2016年1月4日
次回の掲載は,2016年2月15日の予定です。

[2015/12/07] 最後まであきらめない人が入試を制する


 みなさんの多くは,むぎっ子模試をはじめとする公立中高一貫校対策用の模試を受けていると思います。その結果を見ると,得点とは別に,偏差値(へんさち)というものが算出されます。偏差値とは,問題の難易度や受検者(受験者)レベルによって変動する得点を修正し,本当の実力を測るモノサシとして使われます。

 ただし,この偏差値について覚えておいてほしいことがあります。それは,高い偏差値が取れた人も,逆にあまりよい偏差値が取れなかった人も,その数字はあくまでも目安の一つにすぎないということです。偏差値が高かったからといって合格が保証されたわけではなく,逆に低かったからといって不合格確定ではありません。

 公立中高一貫校入試の場合,偏差値は合否を判断する決定的な材料にはなりません。その理由は,公立中高一貫校入試で出題される適性検査問題や作文問題という独自性によるものだけではなく,小学校から提出される調査書,面接,グループ活動など,多彩な判定項目にもとづいているからです。模試自体は,適性検査問題や作文問題に慣れるために有効な手段の一つです。また,試験の雰囲気(ふんいき)を知るためにも役立ちます。

 みなさんの先輩(せんぱい)たちを見ていても,偏差値があまりよくなくても,見事に合格を果たした人がたくさんいます。
 では,そのような人の共通点とは何でしょうか。それは,「この模試の結果では合格できないだろう」と考えず,最後までひたすらがんばったということです。したがって,自分の可能性を信じることが,勝利を導くための最も大切なことなのです。

 入試直前の1~2か月は,実力が最ものびる時期です。それは,勉強にかける時間が増え,集中力も格段に増すからです。これから入試当日まで,どれだけがんばれるかによって合否が決まるといっても過言ではありません。

 最後のこの時期に,持てる力をすべて出し切ってがんばった人と,それほどがんばれなかった人では,実力ののびにかなりの差が出るでしょう。

 だれもが合格の可能性を持っています。だから決してあきらめてはいけません。自分の能力を信じて,最後の最後まで努力を続けてください。成績が上がっているという実感がなくても,入試当日までがんばりぬく人に勝利の女神はきっとほほえみます。

 公立中高一貫校入試には「逆転合格がとても多い」といわれますが,これは本当です。だから,公立中高一貫校入試はおもしろい!!


掲載日:2015年12月7日
次回の掲載は,2016年1月4日の予定です。

[2015/11/02] この時期にやっておきたい効率的な勉強法とは


 みなさん,こんにちは。
 11月に入り,公立中高一貫校入試まであと1~3か月ほどになりました。この時期になると,「残り少ない日々を,どのような勉強をしたらよいですか」という質問をよく受けます。入試まであとわずかですから,少しでも効率的な勉強をしたいですよね。

 これまで一生懸命(けんめい)勉強を続けてきたみなさんであればなおさら,「あれもやらなければ,これもやらなければ」とあせる気持ちになるでしょう。そして,あれもこれもと,これまでやったことのない新しい問題に手をつけることで,中身のある勉強をしていると満足しがちです。もちろん,この時期に新しい問題や自分が受ける公立中高一貫校の過去問を解くことは必要です。

 しかし,ここで忘(わす)れてはならないのが「これまで学習したことの復習」です。

 人間は,そのときはわかったつもりでも,時間がたつと忘れてしまう生き物です。この時期は,公立中高一貫校入試対策のテキストや通信添削の課題,模試など,これまでに解いてきた自分の解答を冷静にふり返る時間をぜひ設けてほしいと思います。

 そして特に力を入れてほしいのが,これまでに受けた通信添削の課題と模試です。それらの答案は,自分が全力でぶつかって手に入れた結晶(けっしょう)です。その答案を読み返すと,みなさんの長所や短所,クセなどが改めてよくわかると思います。継続的に受けている人はなおさらです。特に,細かいところまで直された添削済み答案には,自分の問題点が客観的にわかるでしょう。

 むぎっ子通信添削で提出される答案を見ていると,実にさまざまな答案に出会います。
 話し言葉で書かれていたり,常体と敬体(けいたい)が混ざった文章になっていたりする人がいます。誤字(ごじ)・脱字(だつじ)が多かったり,文字の乱雑(らんざつ)さをいつも指摘(してき)されたりする人もいますね。また,問題の主旨(しゅし)を取りちがえたり,問われていることに対してずれた解答を書いたりする人もいます。

 そして,こういった自分の悪いクセというのは,答案がもどってきて見直しをしたときに克服(こくふく)したつもりでも,実は自分の中に根深く残っている場合が多くあります。そこで,自分の過去の悪いクセを見直して,いまもそれが自分の中に残っていないかどうかを確認(かくにん)し,入試当日に同じまちがいをくり返さないようにしてほしいと思います。これが,手っ取り早く得点をかせぐ効率的な勉強です。むぎっ子通信添削を継続して受講した人は必ず答案の見直しをおこなってください。

 公立中高一貫校入試はあっという間におとずれます。残り少ない時間を大切にして,最後の最後までがんばってください。


掲載日:2015年11月2日
次回の掲載は,2015年12月7日の予定です。

[2015/10/05] 思考力がおどろくほどアップする方法とは


 まずはじめに,みなさんに質問します。
 ある1つの問題を解いたとします。解いたあと,模範(もはん)解答を見て答え合わせをしますね。そのとき,答えが合っていれば○,まちがっていれば赤鉛筆(えんぴつ)などで正しい答えを写し,解説を読んで終わり。そのような勉強をしている人は手を挙げてください。
 大きな声で「はーい」という人。
 残念ですが,それでは本当の意味で公立中高一貫校対策になっていません。特に思考力を必要とする問題の場合,答え合わせをしたあとにも,まだやるべきことが残っています。

 問いで求められていることを本当に理解できたのだろうか。たまたま合っていただけなのではないだろうか。解答例に書いてある解き方とはちがう方法で解いたが,それは正しいのだろうか。別の解き方はないだろうか。

 そういった振(ふ)り返りの時間を必ず設けること。これが,本当の意味で公立中高一貫校対策です。つまり,解き終わって答え合わせをしたら,それを見つめ直す時間をつくってほしいということです。知識ではなく,思考力を試(ため)す問題については特にそうです。

 ふり返っても,結局何も思いうかばなかったときもあるでしょう。それはそれで構いません。模範解答・解説というワクから飛び出して,自分の頭をいったん自由にさせてあげることに意味があるのですから。

 答え合わせを終えたらすぐに次の問題に取りかかりたい。テキストを1ページでも早く進めたい。計画的に進めていきたい。そういった気持ちをいだく人が多いでしょう。しかし,最も大切なことは,1つの問題について深く思考をめぐらせてみるということです。
 計画的にテキストを進めるだけで安心してしまっては,真の勉強とはいえません。1つの問題に対して最大限の関心を持ち,頭をフル回転させてみましょう。

 公立中高一貫校が出題する適性検査問題は,頭の柔軟(じゅうなん)性がなければ解けない問題が多く見られます。知識を増やすことに注力するのではなく,深く思考する習慣を身につけることも同時に大切です。

 出会った1つひとつの問題から本質的な実力を養おうとする姿勢(しせい)にこそ,思考力を飛躍的(ひやくてき)に伸(の)ばすカギがあるのですよ。


掲載日:2015年10月5日
次回の掲載は,2015年11月2日の予定です。

[2015/09/07] 経験ノートを利用して,作文や面接に強くなろう


 すべての公立中高一貫校入試で,児童の体験を交えた作文を書かせる問題が出題されます。たとえば,「あなたの体験をあげながら200字程度でまとめなさい。」といったタイプの問題です。
 みなさんは,小学校へ入学してから,数え切れないほどのいろいろな体験をして過ごしてきたわけですが,いざ,「あなたの経験をもとにして」と聞かれるとなかなかうかんでこないのが常です。ましてや,入試本番で作文の材料となる体験が思いうかばないと気持ちもあせり,ますます頭が混乱(こんらん)してしまいます。
 そこでおすすめしたいのが「経験ノート」の作成です。つまり,これまで経験したさまざまなことをふり返り,ノートに書き出してみる作業です。
 いざ書こうと思ってもなかなか思いうかぶものではないので,あらかじめいくつかのテーマをノートの1ページ目に書いておき,テーマをながめながら経験と感情を思い出していくことがコツです。ここでいうテーマとは,「授業」「休み時間」「給食」「夏休み」「委員会」「クラブ活動」「運動会」「遠足」「社会科見学」「家の中で」「家族旅行」「友達関係」「テレビを見て」などです。もちろんほかにもあるでしょうから,これらのテーマに,自分の思いついたテーマを付け加えてください。
 そして,それぞれのテーマごとに,「うれしかったこと」「おもしろかったこと」「苦労したこと」「つらかったこと」「悲しかったこと」など,自分が感じた気持ちを思い出して書きそえておくのです。
 たとえば,「授業」というテーマに対して,うれしかったことは何か,おもしろかったことは何か,苦労したことは何か,つらかったことは何か,悲しかったことは何かなど,これまでをふり返って,思い出せる限りを2~3行でよいのでノートにまとめます。
 ただばく然とふり返るよりも,テーマをいくつか決めておき,それぞれのテーマで感じたことを思い出そうとしたほうが,楽に記憶(きおく)がよみがえってくるはずです。
 「毎日10分」と時間を決めて書いてみる,あるいは「1日に1つ」と数を決めて書いてみる,それだけでも,入試本番までにかなりの数の経験をふり返ることができますし,文章を書くトレーニングにもなります。
 また,面接がある公立中高一貫校を受ける場合も,自分の経験を整理しておくことはおおいに役に立ちます。面接では,「これまでの小学校生活で,楽しかった経験は何か。」といったことは,必ずと言ってよいほど質問されますから。
 毎日,少しずつでも書きためていけば,作文や面接への苦手意識がなくなっていくのを感じることでしょう。


掲載日:2015年9月7日
次回の掲載は,2015年10月5日の予定です。

[2015/08/03] ちょっとくらいという気持ちを打ち消そう


 8月といえば夏休み。「よーし,思いっきり遊ぶぞ」と思っても,なかなか思いっきりとはいかないのが世の常。いまもみなさんの目の前には,やるべき課題がうずたかく積まれていることでしょう。

 まあ,いつの時代もそんなものです。私たち人間は,大人も子どもも「やるべきこと」が目の前にあり,それからにげることはできませんし,決してにげてはいけません。それどころか,やるべきことに全力で立ち向かっていく姿勢(しせい)が大切です。ただし,全力で立ち向かえる人は意外に少ないようです。

 たとえば,『むぎっ子通信添削』の課題を提出するときのことを思い出してみましょう。「まあ,ひとまず書いたから,こんなもんでしょう」「ちょっと字が雑になったけれど,まあいいっか」「ちょっとくらいなら,減点されないだろう」なんてことを考えている人はいませんか。

 または,算数の宿題を解くとき,「なぜ,この筆算をすれば答えが出てくるかはわからないけれど,ひとまずこの計算方法は知っているから,さっさと答えを出して宿題を終わらせてしまおう」「公式の意味はわからないけれど,公式に当てはめれば答えが出てくるから,とっとと答えを出してしまおう」といったことを考えている人はいませんか。
 いやいや,そう考えている人,きっと多くいますよね。

 ここで断言しておきます。そういった考えでは公立中高一貫校に絶対合格できません。

 私は,「まあ,こんなもんだろう」「まあいいっか」「ちょっとくらいなら」と言う人は,すぐにあきらめてしまう人,つまり負けぐせがついている人だと考えています。『むぎっ子模試』第1回の答案事例プリントでは,いっとく先生が「いま,『そんな小さなこと?』と思った人はいませんか。・・・・・・小さなことに気をつけていくから,注意力が増してミスが防げるのです。」とおっしゃっていますね。私もその通りだと思います。

 また,ものごとを本質から理解するには時間がかかります。意味がわからないのに,筆算による計算方法や公式を丸暗記するほうがよっぽど簡単(かんたん)で時間もかかりません。しかし,公立中高一貫校入試では,「『半径×半径×円周率』で円の面積が求まる理由を説明させる問題」(東京都立白鴎高等学校附属中学校),「何通りもの方法で台形の面積を求めさせる問題」(石川県立金沢錦丘中学校),「分数×分数の計算方法を説明させる問題」(岡山県立岡山操山中学校)など,丸暗記だけではまったく解けない問題が数多く・・・・・・いや,そんな問題ばかり出題されています。

 手っ取り早く済(す)ませてしまいたいという気持ちはよくわかります。しかし,それではいつまで経っても公立中高一貫校の合格が近づいてきません。ぜひ,やるべきことに全力で立ち向かっていく姿勢を持ってください。時間をかけてじっくりと考えぬいてください。安易にあきらめないでください。妥協(だきょう)しないでください。

 負けぐせがついているなぁと思うあなた。この夏休みは,それを打ち消す絶好のチャンスです。完璧(かんぺき)主義者をバカにする人がいますが,受験(受検)というものは完璧主義者の方が受かりやすい。これが真実です。理屈(りくつ)っぽく考えぬく姿勢も完璧主義者に共通しています。

 夏休みのいまだからこそ,今後の基本方針(ほうしん)をお話ししました。みなさんの今後の成長に期待しています。


掲載日:2015年8月3日
次回の掲載は,2015年9月7日の予定です。

[2015/07/06] 問われていることをしっかりと確かめよう


 みなさん,こんにちは。

 さて,6月末で2回目のむぎっ子通信添削(てんさく)が終了(しゅうりょう)しました。「よく書けているな」と感心する解答も多くありましたが,一方で「しっかりと問題文を読んでいるのかな」と疑(うたが)うような解答もありました。そこで今回は,添削をしていて特に気になったことについて簡単(かんたん)にふれたいと思います。

 ほぼすべての公立中高一貫校は,記述説明問題を主体として入試問題が構成されています。ゆえに,「何を書くか」「どのように書くか」という点を正しく理解しなければ,合格を勝ち取ることはできません。むぎっ子通信添削が「合格答案の書き方」に特化して添削をおこなっているのは,合格を勝ち取るうえで,これらの習得が最も大切だと考えているからです。しかし,「何を書くか」というのは,私(わたし)たちが好き勝手に決めるものではありません。問題文中に条件としてあたえられているのが通例です。

 みなさんの答案を見ていると,書くべき条件を見落としている例が多く散見されます。

 たとえば,むぎっ子通信添削の6月号では,横軸(よこじく)に「耕地100haあたりの農業従事者数(じゅうじしゃすう)」,たて軸に「農業従事者100人あたりの農業用トラクターの数」に関する資料があたえられていました。そして,この資料から読み取れることとして「中国は農業をする人が多い。」と答えている人がいました。さて,これは正解になり得るでしょうか。

 答えはバツですね。確かに,中国は農業人口が多いでしょう。そもそも中国の総人口は14億人弱ですから,その1割(わり)が農業に従事していたとしても,それだけで日本の総人口をこえてしまいます。「じゃあ,『中国は農業をする人が多い』というのは正しいじゃないか。」と言う人がいそうですが,いいえ,そうではありません。なぜなら,中国の農業人口が多いかどうかは,それが事実かどうかではなく,それが資料から読み取れるかどうかが正誤(せいご)判断のポイントになるからです。

 正しいことを書いていても,設問文中で「この資料から読み取れることとして」と述べられている以上,資料から読み取れないことはすべて不正解になる。これが公立中高一貫校入試というものです。

 もし仮に,設問文中で「資料から読み取れることをもとにして,その理由を考えて」といったものであれば,「あくまで場合によっては」という条件がつきますが,正解になる場合もあるでしょう。しかし,今回の場合はそうではありませんから,その解答が事実かどうかではなく,その解答が資料から読み取れるかどうかが大切になってくるわけです。

 問われていることをしっかりと確かめよう。

 この意味を正しく理解し,今後も適性検査問題に取り組んでほしいと思います。


掲載日:2015年7月6日
次回の掲載は,2015年8月3日の予定です。

[2015/06/01] 公立中高一貫校入試の宝箱はどこにあるの?


 みなさん,こんにちは。

 さて,先月からむぎっ子通信添削(てんさく)が始まりました。提出された答案には,みなさんからのメッセージや質問がたくさん書かれています。その中で特に多いのが,「合格するにはどのような勉強をしたらいいですか」というご質問です。
 今日は,この内容について少しだけふれたいと思います。

 公立中高一貫校入試に向けた勉強として最も大切なことは,「学校の授業に真剣に取り組む」ということです。何度かくり返しお伝えしていることですが,結論はいつも同じ。これにつきます。

 公立中高一貫校入試では,教科書の範囲(はんい)をこえる内容が出題されることはありません。あくまでも,知識としては教科書に書かれていることをもとにして適性検査問題がつくられます。したがって,教科書に書かれていないようなことがたくさんのっている分厚い参考書を買いこんで勉強するのではなく,まずは教科書をしっかりマスターすること。これがすべての基本だと考えてください。このことを言いかえれば,小学校で学習する内容をおろそかにしていては,とても合格にはおぼつかないということです。

 もちろん,国語や算数,理科,社会といった主要教科だけでなく,音楽や図工,体育,家庭科の授業も前向きにのぞんでください。苦手な科目もきっとあるでしょう。しかし,どの科目にも主体的に興味を持って取り組むことが,公立中高一貫校合格の近道になると断言します。

 さらに,運動会やクラブ活動,委員会活動,そして遠足や社会科見学などの課外活動にも,積極的に参加しましょう。受け身の態度ではなく,自分で考え,前向きに活動していく気持ちを,あらゆる場面で忘(わす)れてはいけません。

 学校生活で出会う一つひとつに対して真剣に取り組み,経験を重ねていくことで,視野と自分の世界が広がっていきます。自分で考えるということと,自分で何かをつくり上げていくことが,何よりも重要な公立中高一貫校対策になります。

 もちろん,公立中高一貫校入試対策のテキストや通信添削,過去問を利用した受検勉強は大切です。その学習がなければ,ほとんどの児童は合格できません。しかし,あくまでもみなさんの勉強の中心は,みなさんが毎日通っている小学校であることを自覚しましょう。

 毎日使っている教科書をないがしろにして,あるいは学校での授業やさまざまな活動をいい加減に考えて,何か特別な勉強方法がほかにあるのではないかと不安がる必要はありません。小学校を中心とした学習や活動には,「公立中高一貫校入試の宝がつまっている!!」と信じて,毎日を大切にすごしてください。


掲載日:2015年6月1日
次回の掲載は,2015年7月6日の予定です。

[2015/05/04] いつか人の役に立つ人間になるために


 みなさん,こんにちは。私が住む東京では,暑いと感じる日が増えてきましたが,みなさんが住むところではいかがですか。
 さて,今回は「レンガ職人」のお話をご紹介(しょうかい)しましょう。どこかで聞いたことがある人も多いかもしれませんね。ここから,大切な教訓を得ることができます。


 旅人が,ある町を通りかかると,汗(あせ)を流してレンガを積んでいる職人に出会いました。
 旅人がその職人に,「何をしているのですか」とたずねました。男はつまらなさそうに,「ごらんの通りさ。親方の命令で,レンガを積んでいるんだよ」とぶっきらぼうに答えました。
 旅人がさらに歩いていくと,2人目の男に会いました。「何をしているのですか」と,同じようにたずねました。
 2人目の男は,「レンガを1個積むと10セントもらえるのさ。生活をするために,レンガを積んで壁(かべ)を作っているんだよ」と答えました。
 旅人がさらに歩いていくと,3人目の男に出会いました。旅人は,「何をしているのですか」とたずねました。
 「私はレンガを積んで,ここに大聖堂(だいせいどう)をつくっているのです。大聖堂で多くの人が祝福(しゅくふく)を受け,多くの人が救われるのです」と,その男は目をかがやかせながら答えました。


 みなさんは,この話からどのような感想を持ちましたか。
 人間というものは,同じことをする場合でもやるべきことに意義を持っていれば,ぐんぐんと成長できるものです。逆に,目の前のやるべきことに意味を見出さないで,ただ仕方なくやるというのでは心が輝(かがや)かないものです。

 どの公立中高一貫校でも,「教育目標」や「育てたい生徒像」を発表しています。たとえば,東京都立白鴎高等学校附属中学校には,次のような教育理念がかかげています。

「開拓(かいたく)精神」のもと,
 自らの意志と努力をもって自己(じこ)を開発していく精神
 いかなる苦難(くなん)にも耐(た)えて自己の人生を切り開いていく力
 社会の進展に寄与(きよ)する旺盛(おうせい)な意欲
を持つ,社会でリーダーとして活躍(かつやく)できる,チャレンジ精神溢(あふ)れる生徒の育成を目指しています。

 「社会的リーダー」といった言葉は,多くの公立中高一貫校がかかげている内容です。平たく言えば,「将来,社会のリーダーとして人の役に立つような人間になりたい」と考えているような生徒を求めているというわけです。

 みなさんはいま,「公立中高一貫校に合格すること」を目標に,毎日の勉強をがんばっていると思います。しかし,この目先の目標を大切にしながらも,「いつか人の役に立つ人間になりたい」という気持ちを忘(わす)れずにいてほしいのです。そう,旅人が出会った3人目のレンガ職人のように。

 私は,そういった気持ちが持てる人から順に公立中高一貫校に合格するのではないかと,かなり真剣(しんけん)に考えています。


掲載日:2015年5月4日
次回の掲載は,2015年6月1日の予定です。

[2015/04/06] 夢や目標を持つことからはじめましょう


 みなさん,こんにちは。
 さて,今日ははじめに,次の作文を読んでください。

* * * * * * * * *
 僕(ぼく)の夢は一流のプロ野球選手になることです。
 そのためには,中学高校と全国大会に出て,活躍(かつやく)しなければなりません。
 活躍できるようになるには練習が必要です。僕は3才の時から練習を始めています。3才から7才くらいまでは半年くらいやっていました。が,3年生のときから今までは,365日中360日は激(はげ)しい練習をしています。だから1週間で友達と遊べる時間は5~6時間です。そんなに厳(きび)しい練習をしているのだから,必ずプロ野球選手になれると思います。
 そして中学高校と活躍して高校を卒業してからプロ野球選手になれると思います。そしてその球団は,中日ドラゴンズか,西武ライオンズです。ドラフト入団で,契約金(けいやくきん)は1億円以上が目標です。
 僕が自信があるのが投手か打撃(だげき)です。去年の夏,僕たちは全国大会に行きました。そして,ほとんどの投手を見てきましたが,自分が大会ナンバーワン選手と確信でき,打撃では県大会4試合のうち,ホームランを3本打ちました。そして全体を通した打率は5割(わり)8分(ぶ)3厘(りん)でした。このように自分でも納得のいく成績でした。そして僕は1年間負け知らずで野球ができました。
 だからこの調子でこれからも頑張(がんば)ります。そして僕が一流選手なって試合に出れるようになったら,お世話になった人に招待状を配って応援してもらうのも夢の1つです。
 とにかく,一番大きな夢はプロ野球選手になることです。
* * * * * * * * *

 とても有名な作文なので,これを書いた人を知っている人も多いでしょう。そうです。この作文は,野球選手のイチローが小学6年生のときに書いたものです。

 イチロー選手は,小学6年生の時点でプロ野球選手になるという明確な目標を持ち,そのために何が必要かを理解し,それを確実に実行し,そして見事実現しました。

 実は,目標は明確であればあるほど努力しやすくなるものです。イチロー少年の最終目標は「一流のプロ野球選手」になること。これだけならだれでも考えそうな目標ですが,「球団は,中日ドラゴンズか西武ライオンズ」「ドラフトで入団する」「契約金は1億円以上」ということまで考えていたのです。さらに,この作文は,夢や目標,目的を持つことの大切さを教えてくれます。将来に対してそのようなものを持っている人は,その過程(かてい)でいろいろなことを学ぶことができます。

 みなさんには,夢や目標がありますか。もし,まだそのようなものがないとすれば,あらためて考えてみてほしいと思います。

 科学者になりたい,医者になりたい,弁護士になりたい,会社をつくって社長になりたい。
 夢は大きければ大きいほど,みなさんの毎日の生活に対するやる気をかり立ててくれます。そして,その大きな夢を実現(じつげん)するために,将来に役立つ,本当に大切な勉強をしてほしいと願っています。そう,人間として本質的な勉強こそが,夢を実現するためには必要なのです。

 ものごとを深く考える力,あたえられた条件から推理する力,自分の考えを人にわかりやすく表現する力。そういった力をつけるために努力した人こそ,夢の実現に近づくことができる。それが現代です。そして,それが公立中高一貫校入試です。


掲載日:2015年4月6日
次回の掲載は,2015年5月4日の予定です。

[2015/03/02] 今春,小学6年生になるみなさんへ


 みなさん,こんにちは。
 ひろやん先生が住む東京は,春の気配を感じるようになりましたが,みなさんの地域はいかがですか。

 さて,小学5年生のみなさんは,あと1か月ほどで,いよいよ6年生になりますね。今回は,この3月をどのように過ごし,新学年をむかえたらよいかのお話をしましょう。

 1年後にみなさんが受検する公立中高一貫校入試は,みなさんが日ごろ小学校で使っている教科書の範囲内(はんいない)の知識で答えられるように問題がつくられています。つまり,原則としては,教科書では習わない内容をわざわざ学習する必要はありません。しかし,逆を言えば,教科書に書かれてある内容は100%理解し,しっかりと身につけておく必要があります。

 ということで,この3月は,小学5年生までに習ったことがしっかり身についているかどうかをふり返るよい機会だといえます。

 6年生で習う新しい学習単元の土台として,または,公立中高一貫校入試に取り組む基礎力(きそりょく)を身につけるという意味で,算数については計算力,国語については語い力があげられます。みなさんは,これまでに習った計算や漢字に自信がありますか。
 もしあやふやなところがあれば,4月になる前に,しっかりと復習しておくことが大切です。教科書やドリルなどを開いて,「復習が必要だな」と思う単元を見つけてください。

 公立中高一貫校入試では,単純(たんじゅん)な計算問題や漢字を直接問うような問題は出題されません。みなさんが物事を深く考えることができるかどうかが試(ため)されます。しかし,そういった問題を解く前提(ぜんてい)として,すばやい計算力,正確な語い力が大きな武器になります。

 社会や理科は,小学4~5年生の教科書を何度か読み直しておくとよいでしょう。図や写真,資料などにも注意をはらってください。きっと,これまで気がつかなかったことが発見できるでしょう。

 家を建てるとき,まずはじめにどのようなことをするか知っていますか。それは,地盤(じばん)がしっかりしているかどうか調べ,地盤がやわらかいようであれば固める工事を先行しておこないます。高層ビルなどを建てるときは,地下の深い場所にある固い岩盤(がんばん)にまでくいを打ちこむ工事をおこないます。

 みなさんがこれから本格的に始める公立中高一貫校対策の勉強も,それと同じだと考えてください。効率的に学習を進めるためには,きちんと基礎固めをしておくことが大切です。

 まずは「この1か月をどのように過ごすか」を自分自身でしっかりと考えて,計画を立ててください。ぜひ,有意義なスタートを切っていただきたいと思います。


掲載日:2015年3月2日
次回の掲載は,2015年4月6日の予定です。