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ひろやん先生

首都圏を中心に全国の公立中高一貫校の研究を始めて長い月日が経ちました。これからも,みなさんに役立つ情報をたくさんお伝えできればと思っています。公立中高一貫校のことはたくさん知っているのでたよりにしてくださいね。

[2017/11/06] さいたま市立浦和中学校の傾向と対策


 今回は,さいたま市立浦和中学校の2017年度入試をもとに,同校の傾向(けいこう)と対策(たいさく)を見ていきます。

 2017年度入試は,第1次選抜(せんばつ)で適性検査Ⅰ・Ⅱが,第2次選抜で適性検査Ⅲが実施(じっし)され,Ⅰ~Ⅲのいずれも試験時間は45分間でした。

 適性検査Ⅰは,大問が5問(国語が3問,社会が2問)です。
 国語は文章が3つ,小問数は11問で,その割合は,選択(せんたく)問題が4問,記述問題が7問でした。登場人物の心情や考え方,内容理解,慣用句,接続詞など多角的に出題されています。文章そのものはそれほど難しくはなく,設問も基本的なものがほとんどですが,問題分量にボリュームがあり,高い読解力が求められています。
 社会の小問数は8問で,能の様式がつくられた時期,縄文時代の貝塚のようす,江戸時代の将軍の宿泊地(しゅくはくち),さいたま市の鉄道・バスの利用や役割について出題されました。細かい知識を問う問題は見られませんが,会話文や地図,地形図,グラフなどの資料を読み取り考察できるか,また,社会事象の特ちょうをとらえ,その意味を考えることができるかが問われています。記述問題の割合が高く,資料等を的確に読み取ったうえで手際よく答えていく必要があります。
 適性検査Ⅰの対策としては,文章を集中して読み,短時間で資料を読み取って内容をとらえる練習が必要です。大問1問につき10分弱の時間配分になるため,過去問を解くときは,解けそうな問題と後回しにしたほうがよさそうな問題を見極め,解けそうな問題を確実に解くという気持ちを忘れないでください。

 適性検査Ⅱは,大問が5問(算数が3問,理科が2問)です。
 算数の小問数は13問で,新幹線を題材にした速さや時間,座席の座り方,電気使用量を題材にした割合,さいころを題材にした空間図形,ごみ処理しせつを題材にした体積や作業時間の問題などが出題されました。
 理科の小問数は7問で,磁石を用いた実験と月の満ち欠けについて出題され,実験結果の考察ができるか,また,基本的な原理が理解できているかがためされています。
 適性検査Ⅱも,標準的な問題が多いといえますが,考えづらい問題も出題されているため,適性検査Ⅰと同様,解けそうな問題から確実に解くという戦略が求められています。算数は,学校で習う内容は確実に理解し,計算力をきちんと身につけておきましょう。また,算数は解き方の説明,理科では実験結果の理由についての記述問題が出されていますので,わかりやすい言葉で説明する練習も必要です。
 過去3~4年間の適性検査問題を見ていくと,速さときょりの問題,立体図形に関する問題,割合,実験や観察から結果を考察する問題は出題頻度(ひんど)が高く,軽視できません。

 第2次選抜でおこなわれた適性検査Ⅲは,大問が3題出題されました。いずれも250字以内で記述するもので,さいたま市の自転車事故に関するグラフをもとにした問題,自動車の停止きょりの求め方を説明する問題,世界の食料問題について発表内容を書く問題でした。グラフや資料,会話文を正確に読み取り,設問に沿って自分の意見もまじえて論理的にわかりやすく表現できるかが問われています。
 対策としては,複数の資料を読み取る問題に慣れること,また,読み取ったことがらをもとに200~300字程度で論理的に表現する練習が必要です。

 第2次選抜では,適性検査Ⅲとともに,個人面接,集団面接がおこなわれました。
 個人面接(10分程度)は,入学への意欲や目的意識,将来の夢などが聞かれています。集団面接は,1グループ8人程度で話し合うもので,課題に対する解決に向けて,どのようにリーダー性,協調性,コミュニケーション能力を発揮するかが評価対象となっています。2017年度は,環境問題について「私たちが住んでいる地域からできる」具体的な対策についてが課題でした。しっかりとした意見が言えるように,日ごろからニュースや身近な問題に関心を持ち,問題点を考え,その解決策を見つけるなどの習慣を通して,発言内容の引き出しをたくさん作っておきましょう。


掲載日:2017年11月6日
次回の掲載は,2017年12月4日の予定です。