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ひろやん先生

首都圏を中心に全国の公立中高一貫校の研究を始めて長い月日が経ちました。これからも,みなさんに役立つ情報をたくさんお伝えできればと思っています。公立中高一貫校のことはたくさん知っているのでたよりにしてくださいね。

[2018/09/03] 記述説明問題を得意にするために<下>


 みなさん,こんにちは!
 前回は,記述がまったく苦手な人にとって,100~200字(あるいはそれ以上)の説明を解答らんに書くまでに,どのような手順で考えていったらよいかを書きました。
 その手順とは,「説明の材料を組み立てて骨組みを作ること」「組み立てたものをわかりやすい文章にして表現すること」の2つでした。やみくもに書き出し,書きながら考えるのではなく,おおまかな設計図を作ってから文字にするということです。
 今回は,具体的な例をあげて考えてみましょう。

【問題】
 鉄とアルミニウムのかけら,食塩,細かくくだいたガラスの4種類の物質が混ざったものが,ビーカーに48g入っています。次の【実験】を読んで,4種類の物質がそれぞれ何gふくまれているかを答えなさい。また,その答えをどのように求めたのかを説明しなさい。

【実験】
 4種類の物質が入ったビーカーに水を入れ,よくかき混ぜてからろ過し,ろ紙に残ったものを取り出してかわかしてみると18gであった。その18gの固体を,じゅうぶんな量のうすい水酸化ナトリウム水よう液に入れてとかしたあと,ろ過してろ紙の上に残った固体をかわかしてみると14gであることがわかった。さらに14gの固体を,十分な量のうすい塩酸に入れてとかしたあと,ろ過してろ紙に残ったものを取り出してかわかしてみると12gであった。


 まず,考え方を述べる上で必要な部分(材料となる部分)を拾い出してみましょう。次のような流れになりますね。もちろん本番では,拾い出すよりも,問題や実験の文中に下線を引いたり,言葉と言葉の間に矢印を書いて関連性を表したりするほうが時間の節約になります。

鉄,アルミニウム,食塩,ガラス + 水 → 48gの固体が残る。
48gの固体 + うすい水酸化ナトリウム水よう液 → 14gの固体が残る。
14gの固体 + うすい塩酸 → 12g残る。

 次に,説明の内容を考えながら,上の材料を組み立てます。

① 鉄,アルミニウム,食塩,ガラス・・・48g
  +水(食塩だけがとける) →よって,食塩は 48-18=30(g)
② 鉄,アルミニウム,ガラス・・・18g
  +うすい水酸化ナトリウム水よう液(アルミニウムだけがとける)
  →よって,アルミニウムは18-14=4(g)
③ 鉄,ガラス・・・14g
  +うすい塩酸(鉄だけがとける)→よって,鉄は14-12=2(g)
④ ガラス・・・12g

 みなさんが読んでもわかるように,少していねいに書きましたが,自分でわかれば十分なので,できるだけ時間をかけずに簡単に書き表しましょう。たとえば,①でしたら,
① 鉄,ア,食,ガ・・・48g
  +水(食塩だけとける),食塩は48-18=30(g)
としても,自分で書いたものならば自分でわかりますね。ここではていねいな字で書く必要もありません。

 次に,このメモ書きをもとに,どのように表現するかを考えます。読む人が理解できるかどうかを意識して,接続詞なども使って1回か2回,上の骨組みを目で追いながら,頭の中で文章にしてみましょう。頭の中でほぼ解答が出来上がったら,解答らんに書き始めます。
 
【解答・解答例】
重さ・・・食塩:30g,アルミニウム:4g,鉄:2g,ガラス:12g
考え方・・・4種類の物質48gのうち,水にとけるのは食塩だけなので,食塩は48-18=30(g)である。次に,鉄,アルミニウム,ガラスのうち,うすい水酸化ナトリウム水よう液にとけるのはアルミニウムだけなので,アルミニウムは18-14=4(g)である。また,鉄,ガラスのうち,うすい塩酸にとけるのは鉄だけなので,鉄は14-12=2(g)となり,最後に残った12gがガラスの重さとなる。

 算数や社会の記述についても手順は同様です。今回の例は,それほど複雑な組み立てを必要とする問題ではありませんでしたので,あえて骨組みを作るまでもないと感じた人も多いかと思いますが,整理しにくい解答を書かなければならない問題に出あったら,ぜひこの方法を試してみてくださいね。


掲載日:2018年9月3日
次回の掲載は,2018年10月1日の予定です。