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拝啓保護者様

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いっとく先生

むぎっ子広場は,2006年の開設当初から関与しており,2012年に一度降板しましたが,今回再登板することになりました。「拝啓保護者様」では,保護者の方から頂戴するご質問・ご相談にお答えする形で進めていきます。僭越ながら(と,一応謙遜したうえで),自信たっぷりに持論を展開いたします。
どんぐりスクール主宰 いっとく先生
ホームページ http://www.dongurikorokoro.com

[2014/06/30] ご質問:適性検査問題がなかなか解けるようになりません


ご質問:
 公立中高一貫校の受験を考え、子供が塾に通っています。全国の適性検査を使って問題演習中心の授業のようですが、いつまで経っても問題が解けるようにならないように感じます。子供は解説を聞けばわかると言いますが、自力で解ける気配がありません。通っている塾の先生に聞くと、公立中高一貫校は慣れが大切だから気にする必要はないという説明しかなく、正直不安です。(Yさん・東京都在住)
※ 頂戴した原文のままを掲載しています。

お答え:
 これまで頂戴したご質問で最も多かったのが,今回のような内容でしたので,代表してYさんのご質問にお答えします。なお,お子様の現在の学力などが一切わからないため,ここではあくまで,私の経験上の予測に基づいたものになることを予めご理解ください。

 適性検査問題が解けない理由は数あれど,最も考えられるのが読解力の不足です。つまり,適性検査問題に書かれていることが読み取れないということです。
 ご存じのように,公立中高一貫校が出題する適性検査問題は,長い長い文章や会話文によって設問が構成されています。これらの文章や会話文には,解答のヒントとなるものが点在しています。子どもたちはそのヒントをたよりに,そして基本的な知識(教科書プラスアルファーレベル)を使って,適性検査問題を解いていきます。いわば宝探しのようなものだと思ってください。宝のありかが書かれている地図があり,方位磁針の使い方などはすでに学校で習っている。地図をたよりに,そして持てる知識を使って宝を探す。適性検査問題はこんなたぐいのものです。

 宝のありかが書かれている地図が,適性検査問題に書かれている文章であり会話文です。これらが読み取れなければ,どこに宝があるかわかりません。だから,いつまで経っても宝が見つけられません。つまり,適性検査問題を解くことができません。

 うちの子は読解力があるのかどうかわからないわ・・・という保護者の方は,お子様の漢字力・語彙力をチェックしてみてください。たとえば,「『はかる』という漢字を書いてみて」と聞いてみてください。小学校では,「計る」「量る」「測る」「図る」という4つの漢字を学びます。さらにこの使い分けができているかどうかも聞いてください。
 次に,「とがめる」「うしろめたい」「りりしい」「ものおじしない」といった気持ちやようすを表すことばの意味がわかるかどうかも聞いてみてください。

 文章はことばの集合体ですから,それぞれのことばの意味がわからなければ,文章を読み取ることはできません。
 たとえば,「大使館はものものしい警備下にある。」という一文があるとしましょう。「大使館」がどのような場所がわからない。「ものものしい」ということばの意味もわからない。しかも「警備」は漢字そのものが読めない。そういった子がいるとしましょう。すると,その子ども頭の中は,「■■■は■■■■■■■■下にある」という字しか読み取れていないことになります。これでは,何が書かれているのかまったくわかりませんよね。「そんな冗談!!」と思った方もおられるでしょう。しかし,現にこういう子は意外に少なくないのですよ。「唐辛子」を「なに?さちこ」と言うユーキャンのCMは,小学校では日常的だと思ったほうがよいでしょう。

 読解力が不足している子の多くは,漢字力・語彙力の不足が原因です。まずはその力を強化しなければなりません。

 実は,読解力の不足と並んで,もう一つ不足していると思われるものがあります。それが何かわかりますか。そう,宝探しを例に挙げた箇所ですでに述べました。基本的な知識(教科書プラスアルファーレベル)です。

 くり返しになりますが,適性検査問題は宝探しのようなものです。宝のありかが書かれている地図が読解力であり,方位磁針などの使い方を知っているかどうかは基本的な知識(教科書プラスアルファーレベル)と置きかえることができます。これが自転車の(適性検査問題を解く)両輪だと思ってください。

 次回は,基本的な知識(教科書プラスアルファーレベル)に焦点を当てたご質問が来ていますので,それにお答えする形で,本論をさらに深めていきます。


掲載日:2014年6月30日
次回の掲載は,2014年7月28日の予定です。

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