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いっとく先生

むぎっ子広場は,2006年の開設当初から関与しており,2012年に一度降板しましたが,今回再登板することになりました。「拝啓保護者様」では,保護者の方から頂戴するご質問・ご相談にお答えする形で進めていきます。僭越ながら(と,一応謙遜したうえで),自信たっぷりに持論を展開いたします。
どんぐりスクール主宰 いっとく先生
ホームページ http://www.dongurikorokoro.com

[2016/09/05] 志望校の過去問を解くときの注意点


ご質問:
 志望校の過去問を解き始めていますが,そのときの注意点を教えてください。

(Aさん・東京都在住)
※ 頂戴した原文のままを掲載していますが,ご質問の箇所のみを抜粋しました。なお,掲載に際しては事前に許可を頂いております。

お答え:
 一般的に,志望校の過去問は異なる2つの目的のために,異なる時期に解くものです。

 1つ目は,受験勉強を始めるにあたって,目標到達レベルを見定めるために解く場合です。確かな指導者がいる場合は,その指導者が過去問を解くことでそのレベルを把握するので,児童・保護者がこの目的のために過去問を解く必要はありません。しかし,そうでない場合は,どのレベルまで学力をのばす必要があるのかを正しく知るために,過去1~2年分の過去問を解く必要が出てきます。

 登山で言えば,この山の標高が何mなのか,または何時間程度かかるのかを知らなければ,登山の装備を確定できず,さらに登頂に必要な日々のトレーニングがおこなえません。何事も相手を知らなければ勝利を手にできないというわけです。

 志望校の過去問を解く2つ目は,入試数か月前から始める実戦練習のためです。この場合は,できるだけ環境を入試本番に合わせる必要があります。問題用紙や解答用紙は実物コピーを用意しましょう。組み直された過去問は,行間や文字列などが実物と異なるため,実戦練習に向きません。問題用紙がA3の場合はコンビニエンスストアのコピー機などを利用して,等倍のサイズになるように準備してください(解答用紙については,むぎっ子通信添削9月号のマル秘プリントにも参考になる内容をまとめているので,受講生は確認してください)。

 さらに,1~2回ぐらいは入試本番の時間帯で取り組んでみましょう。たとえば,東京都立の中高一貫校の場合,適性検査Ⅰは午前9時00分~午前9時45分の間で,適性検査Ⅱは午前10時15分から午前11時00分の間でそれぞれおこなわれます。したがって,土曜日や日曜日を利用して,これを同じ時間帯で取り組んでみましょう。

 余談ですが,8月末に「鳥人間コンテスト」というテレビ番組が放送されていました。自作による人力飛行機を琵琶湖東岸から飛ばすというものです。この難しさは,大会本番と同じ環境を再現できないということでしょう。そもそも,準備段階でどこかの湖の上に水面から10メートル,助走路10メートルのプラットホームを建設することは容易ではありません。しかし,みなさんは入試本番とほぼ同じ環境をつくり出すことが可能です。ぜひ,緊張感を持って過去問に取り組んでほしいと思います。

 過去問の採点は,可能であれば身近にいるベテランの指導者がおこなうべきですが,それが難しい場合は,各問題のポイントがどこにあるのかを把握したうえで,減点方式でおこないましょう。また,志望校の過去問が複数の出版社から出ている場合は,可能であれば異なる出版社のものをすべて買って頂きたいと思います(解説を買うために過去問を買う!!というぐらいの気持ちで,必要な出費とお考えください)。異なる出版社の解説を見比べれば,そのちがいが明らかになるので,効率的にかつ効果的に復習がおこなえます。一方,解説のない過去問は,家庭学習用には不向きなのでおすすめしません。解答例を見るだけでは,表面をなぞるだけの学習にしかならない場合が多いからです。


掲載日:2016年9月5日
次回の掲載は,2016年9月26日の予定です。

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