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拝啓保護者様

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いっとく先生

むぎっ子広場は,2006年の開設当初から関与しており,2012年に一度降板しましたが,今回再登板することになりました。「拝啓保護者様」では,保護者の方から頂戴するご質問・ご相談にお答えする形で進めていきます。僭越ながら(と,一応謙遜したうえで),自信たっぷりに持論を展開いたします。
どんぐりスクール主宰 いっとく先生
ホームページ http://www.dongurikorokoro.com

[2018/08/31] 重ね言葉は意識しなければ大量失点につながる


ご質問:
 先日、公立中高一貫校に力を入れている大手塾の模試を受けました。返却された答案を見て、採点者の質の悪さ??に愕然としました。私が見る限り、漢字間違いが2つあったのですが、その指摘がなく、文意がおかしいなぁと思う箇所などもスルー。ただ、○と×がついているだけでした。そこで今後は私が子供の答案を見ようと思うのですが、気をつけることがあれば教えて頂ければと思います。よろしくお願いします。

(Aさん・東京都在住)
※ 頂戴した原文のままを掲載していますが,ご質問の箇所のみを抜粋しました。なお,掲載に際しては事前に許可を頂いております。

お答え:
 まずはじめに,公立中高一貫校入試の場合,○と×だけでは測れない力が多分にあるということをご理解ください。私たちが知る限り,すべての公立中高一貫校は,採点時に減点方式を採用しています。つまり,○と×以外に△があるということです。

 たとえば,8点配点の問題があった場合,マイナス1点も△,マイナス7点も△です。少なくとも,8点か0点かという採点方法はあり得ません。

 そのうえで,これまで多くの公立中高一貫校受検生を見てきて,「これはぜひ意識してほしい」というものがあります。それは,重ね言葉(重言)です。意味が同じ語句をむだにくり返す言い方はさけるべきであり,公立中高一貫校入試の場合,減点対象です。

 代表的な重ね言葉は「馬から落馬する」でしょう。「落馬」は「乗っていた馬から落ちること」であり,正しくは「馬から落ちる」または「落馬する」というべきです。

 私はこれまで子どもたちの答案を添削した際,重ね言葉と指摘したものは記録に残しています。そのノートを開いてみると,次のような語で複数の児童が重ね言葉を用いていました。

  × 日本に来日する
  × 一番最後
  × いまだに未完成
  × およそ1000個ほど
  × 炎天下のもと
  × 最後の追いこみ
  × 最後のラストシーン
  × 最も最適なのは
  × 従来から
  × 製造メーカー
  × 電気の電源
  × 電車に乗車する
  × はん囲内の中で
  × 水を放水する
  × ~より以上に
  × 留守を守る

 いかがでしょうか。意識していなければ,うっかり書いてしまうかもしれないと思いませんか。ぜひ,日ごろから「自分は重ね言葉を書いていないか」と注意をはらい,保護者の方におかれましては,お子様の答案チェックに役立てて頂ければと思います。

 ちなみに,長嶋茂雄氏が現役引退時のスピーチで述べた「我が巨人軍は永久に不滅です」も重ね言葉です。「不滅」とは,「永久になくならないこと」という意味ですから。言いたいことはわかるんですが。


掲載日:2018年8月31日
次回の掲載は,2018年9月30日の予定です。

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[2018/07/31] 悪循環を断ち切る勇気を持ちましょう


ご質問:
 ある大手の塾に通わせていますが、問題演習中心の授業についていけてないようで、今後のことで悩んでいます。そのまま頑張らせた方がいいのでしょうか。それとも、退塾させた方がいいのでしょうか。「塾辞める?」と私がいえば、子どもは笑顔で「辞める」と言うと思います。

(Kさん・東京都在住)
※ 頂戴した原文のままを掲載していますが,ご質問の箇所のみを抜粋しました。なお,掲載に際しては事前に許可を頂いております。

お答え:
 30~40代の保護者様の多くは,世代的に「塾世代」とよばれ,高校受験や大学受験などで塾や予備校に通った経験があるのではないでしょうか。家で予習して,授業を受けて,ノートを取って,帰宅して復習する。このサイクルで勉強していたと思います。

 ところが,かつては当たり前だったこの勉強方法が,いまでは「過去の遺物」となりつつあります。塾によっては,予習の必要が一切なく,その日の教材をその場で配布して,問題演習中心の授業を展開するというスタイルを取り入れています。

 塾業界では,こういったスタイルのクラス授業を「演習型授業」とよび,「授業をただ聞いているより,自分で問題を解いたほうが楽しい」と考えている子どもに人気があります。ただし,こういった授業は,概して「学力の高い子ども」に向いている・・・という条件がつきます。

 演習型授業で子どもの成績が上がっていれば,「いい調子だね」と現状を維持すればよいのですが,スロースターターの子どもは,このスタイルについていけない恐れがあります。

 授業でいきなり問題を出されてもわからない。テストを受けると点数が悪い。それを見た親にしかられる,という悪循環に陥ってしまう危険性があるのです。そうならないために,子どもを叱るよりもフォローすることが大切です。

 ただし,フォローするということは親の負担が増大するということなので,まずはその覚悟が必要です。または,その塾に通い続けるために,家庭教師をつけたり,個別指導塾に通ったりすることで,親の負担を軽減する方法もあります。要は,その塾に通うためのフォローが必要なので,その手段を考えてください。

 一方,思い切って退塾するのも一案で,正直申し上げて,私はこの案をおすすめします。そもそも,「子どもが笑顔で『辞める』と言う」塾に通わせ続ける意味がどこにあるのでしょうか。まずは,その点をしっかりお考え頂きたいと思います。

 今回の件に限らず,悪循環に陥っていると思ったら,思い切って断ち切る勇気を持ってください。リセットして,お子様に合う方法を模索してください。それが保護者の務めです。


掲載日:2018年7月31日
次回の掲載は,2018年8月31日の予定です。

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[2018/06/30] どんな子が公立中高一貫校向きですか??


ご質問:
 広島県内で新たに公立中高一貫校が2校同時開校することになり,にわかに周囲が盛り上がっています。そこで,どんな子が公立中高一貫校向きか,教えて頂ければと思います。

(Mさん・広島県在住)
※ 頂戴した原文のままを掲載していますが,ご質問の箇所のみを抜粋しました。なお,掲載に際しては事前に許可を頂いております。

お答え:
 どんな子が公立中高一貫校向きかというご質問にお答えするのは,結構難しいなぁと思います。たとえば,広島県内に開校する公立中高一貫校の1つ(広島県立広島叡智学園中学校・高等学校)は,全寮制です。ですから,これに対応できるように,2次検査では,2泊3日で共同生活をさせて,さまざまな能力を見ることになっています。2泊3日の宿泊そのものが入試だなんて,一時も休まることができず,生きた心地がしないかも??

 しかし,全寮制の集団生活を基本に据えた学校ですから,そういったことに馴染めない児童には,そもそもこのような公立中高一貫校には不向きだということになります。ご参考までに,海外の全寮制の学校(特にイギリスやアメリカ合衆国,スイスに多い)では,宿泊を伴う入試が一般的なので,広島叡智学園はそれを参考にしていると思われます。

 つまり,公立中高一貫校といっても,各校により特色があるので,一括りにして「こんな子が向いています」とはいえません。

 ただし,少なくとも「勉強が得意な子」,または,「『勉強が好き』とまではいえなくても『勉強が嫌いでない子』」が公立中高一貫校に向いています。

 前回のコラムでも書きましたが,公立中高一貫校はれっきとした進学校ですから,あわよくば,勉強をサボってやろうと虎視眈々と狙っているような子が行く学校ではありません。みずから進んで勉強に取り組んでいける子を対象としています。

 その一方で,ほとんどの子は,公立中高一貫校対策を進めていく中で,「勉強が得意な子」や「勉強が嫌いでない子」に成長し,換言すれば,そういった子だけが「公立中高一貫校に合格する」しくみになっているという事実も見逃せません。よって,「公立中高一貫校に合格する」とは,そういった子に成長した証でもあるのです。

 だからこそ,公立中高一貫校対策そのもの(勉強の過程)が,お子様を成長させるのだと考えて頂きたいと思います。


掲載日:2018年6月30日
次回の掲載は,2018年7月31日の予定です。

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[2018/05/31] 公立中高一貫校はれっきとした進学校です


ご質問:
 うちの娘が東京都立中学校(公立中高一貫校)を志望していますが、面倒見のよさなどで心配があります。いっとく先生はどのようにお考えでしょうか。

(Hさん・東京都在住)
※ 頂戴した原文のままを掲載していますが,ご質問の箇所のみを抜粋しました。なお,掲載に際しては事前に許可を頂いております。

お答え:
 東京都立中学校(計10校)といっても,各校で指導方針も生徒指導もバラバラですから,ここで一概に「こうです!!」とは断言できませんが,少なくともみなさんにお伝えできることはあります。

 それは,公立中高一貫校はれっきとした進学校だということです。

 そもそも,大学合格実績が出ない公立中高一貫校は志願倍率が下がり,不人気校に陥ります。すでにそういう公立中高一貫校が複数あるのが現実です。保護者は「わが子をいい大学に行かせたい」と思い,お子様も(漠然と)「いい大学に行きたい」と思っている証拠です。

 実際に,公立中高一貫校に進学した生徒や,その保護者様から「大学受験予備校みたい」と揶揄されることもありますが,言いかえれば,「そういう目的で集まってきているのが公立中高一貫校なのだからあたりまえ」なのです。

 今回ご質問を頂戴したHさんが考える「面倒見のよさ」と,いまこのコラムをお読みくださっているみなさんが考える「面倒見のよさ」は,おそらくちがうでしょう。一般に,「学校への要求水準」と解されますが,大なり小なり程度の差こそあれ,公立中高一貫校に面倒見のよさを求めるのはお門違いだと私は考えています。

 というのも,公立中高一貫校は,「かなり優秀な子が通う学校」と考えるべきだからです。もちろん,都道府県によって,または各公立中高一貫校によって,その差はかなりあります。それは事実なのですが,そうはいっても,地元公立中学校と比較しても無意味です。

 ある公立中高一貫校の副校長先生は,「わが校では,生徒が不登校になることを念頭においた体制を取っておらず,仮にそういう生徒があらわれた場合は,退学・転校をお願いする」と断言しておられます。実は,そういう公立中高一貫校はかなり多くあります。このことを公言するかどうかはいざ知らず。

 くり返しますが,公立中高一貫校はれっきとした進学校ですから,毎日登校するのは当然のこと,授業の予習・復習もあたりまえのようにできる生徒を対象とした学校です。

 しかし,面倒見のよさなんてどうでもいいと思えるほど,公立中高一貫校には多くの魅力があり,魅力的な生徒が多く集まってきています。この事実は忘れないでください。


掲載日:2018年5月31日
次回の掲載は,2018年6月30日の予定です。

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[2018/04/30] 人はほめられて育つものですよ


ご質問:
 いっとく先生、聞いてください。うちの子はほんとバカで、それなのに友だちが受けるからと言って、自分も公立中高一貫校に行きたいと言い出して。だから、塾に通わせているんですが、ほとんど勉強しなくて。むぎっ子通信添削などはとても楽しく取り組んでいますが、それだけじゃあ合格できないからといつも言っているんですが。どうしたらよいですか。

(Aさん・神奈川県在住)
※ 頂戴した原文のままを掲載していますが,ご質問の箇所のみを抜粋しました。なお,掲載に際しては事前に許可を頂いております。

お答え:
 お子様が「ほんとバカ」かどうかはわかりません。「もしかしたら,うちの子は天才かも」と,ずっと前??に思ったことはありませんか。または,「この子はとても優しくて,まわりのことを考えることができる」と感じたことはありませんか。

 私は,「なぜ勉強するのか」という問いに対して,「優しくなるため」という1つの解を持っています。逆を言えば,「バカは優しくなれない」と思うのです。

 ものごとに寛容な人がいる一方で,人の行為を許せないと思う人もいます。不寛容な人たちが増えれば,世の中は暮らしにくくなります。ネット社会ではそうした現実が加速しているように思います。

 寛容な人は,「自分は自分,他人は他人」と思っているはずです。「まあ,ああいった人もいるよね。」とすぐに水に流せる。つまり,余裕があるのです。
 そして,余裕があるから人に(ものに)優しいのです。

 じゃあ,なぜ余裕があるのか。それは賢いからです。少なくともバカじゃないからです。

 さて,何が言いたいか。
 お子様のよいところを探してあげてください。
 そして,自分のお子様に寛容になってください。

 人はほめられて育つものです。


掲載日:2018年4月30日
次回の掲載は,2018年5月31日の予定です。

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[2018/03/31] 適性検査問題や作文問題の前にすべきこと


ご質問:
 3年前に長男が公立中高一貫校を受験し、敢えなく撃沈しました。敗因はむぎっ子広場さんにお世話にならなかったことと(笑)、基礎学力がなかったことだとあとから知りました。通信簿がオール「たいへんよい」なのは当然のこと、公立中高一貫校に合格した知り合いのお子さんは、小学5~6年時の学校のテストはすべて100点だったそうです。そこで、いっとく先生に質問がございます。やはり、そのレベルでなければ公立中高一貫校に合格するのは難しいのでしょうか。小学3年生になる長女がおり、今後の方向性を模索しているところです。どうぞ忌憚のないお考えをお聞かせください。

(Aさん・神奈川県在住)
※ 頂戴した原文のままを掲載していますが,ご質問の箇所のみを抜粋しました。なお,掲載に際しては事前に許可を頂いております。

お答え:
 公立中高一貫校に合格するために,通信簿がオール「たいへんよい」なのが当然というのは言いすぎだと思いますが,そのくらいの勢いが必要なのは事実です。

 公立中高一貫校に合格した知り合いのお子さんについても,小学5~6年時の学校のテストはすべて100点だったから合格したとはいえませんが,そもそも基礎・基本しか出題されない学校のテストで100点が取れないようであれば,公立中高一貫校への合格は難しいといえるでしょう。

 つまり,基礎学力がなければ,いくら適性検査問題や作文問題に取り組んだところで,合格はほぼ無理だといえます。

 ここで,インプットとアウトプットのお話しをします。

 学習におけるインプットとは,「学習単元を理解し,覚える」ということです。
 たとえば,日本の国土のおよそ4分の3は山地で,台地や低地は4分の1にすぎません。そのため,山間部に暮らす人たちは仕方なく棚田をつくって稲作をおこないます。棚田に関する問題は,公立中高一貫校入試の定番問題ですが,その背景には日本が山がちな地形であるという知識が必要です。これは「知っているか,知らないか」の問題であって,この知識がなければ,適性検査問題をたくさん解いたところで,成績は上がりません。換言すれば,公立中高一貫校入試で出題される適性検査問題は,「知識がなければそもそも解けない」といえるわけです。

 一方,アウトプットとは,まさに「出力」ですから,適性検査問題を解いたり,作文を書いたりすることです。インプットされた知識がなければ,アウトプットはあり得ません。白紙答案で提出です。さらにいえば,漢字が正しく書けていない作文を,公立中高一貫校の先生が読むはずがありません。

 みなさまが公立中高一貫校の先生の立場だとしましょう。まともに漢字が書けていないし,字は雑で汚い子を合格させようと思いますか。もし,この子が合格したら,自分がその子の指導をする可能性もあるわけです。そんな面倒な子を合格させようと思いますか。公立中高一貫校は進学校であって,託児所ではありません。そんな奇特な先生が,公立中高一貫校にいるはずがないのです。
 漢字の勉強も基礎学力アップの一つです。

 基礎学力なくして合格なし!!


掲載日:2018年3月31日
次回の掲載は,2018年4月30日の予定です。

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