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拝啓保護者様

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いっとく先生

むぎっ子広場は,2006年の開設当初から関与しており,2012年に一度降板しましたが,今回再登板することになりました。「拝啓保護者様」では,保護者の方から頂戴するご質問・ご相談にお答えする形で進めていきます。僭越ながら(と,一応謙遜したうえで),自信たっぷりに持論を展開いたします。
どんぐりスクール主宰 いっとく先生
ホームページ http://www.dongurikorokoro.com

[2021/02/28] ちょっと厳しいことを言うようですが


ご質問:
ママ友のお子さんが、東京都立大泉高等学校附属中学校に合格しました。数年後、わが子も受験させたいと思っていたので、どういう勉強をしたのか聞いてみると、「塾には行っていない」「夜9時には寝て、朝7時に起きていたからいつも10時間寝ていた」「試験対策はむぎっ子広場だけ」「ホントだよ」とのこと。あり得ないと思うのですが、どう思われますか。

(Mさん・東京都在住)
※ 頂戴した原文のままを掲載していますが、ご質問の箇所のみを抜粋しました。なお、掲載に際しては事前に許可を頂いております。

お答え:
 むぎっ子通信添削で私がこのお子様(Yさん)を担当しましたので、どういう子かはわかります。おそらくホントでしょう。
※本コラム掲載に際して、Yさんと保護者様にも掲載のご了解を頂きました。

 6年生になったら受験勉強を始めなければならないと多くの方は思っていますが、実際には、ずっと前から受験勉強は始まっています。なぜなら、公立中高一貫校入試の出題範囲は、小学6年生で学ぶ内容だけではないからです。

 受験勉強とは、これまで学習してきたことの復習に過ぎません。そのため、小学1年生から地道にコツコツとしっかり勉強を続けてきた人にとっては、改めて気合いを入れて「よし、受験勉強を頑張るぞ」と力まなくても易々と合格できます。たとえ、高倍率が続く公立中高一貫校入試とて、それは同じです。

 地道にコツコツとしっかり勉強を続けてきた人にとって、公立中高一貫校入試はその程度のものなのです。一方、これまでサボってきた人は、学年をさかのぼって改めて勉強することになるので、相当な覚悟と時間と労力とお金(塾に通う場合)が必要です。

 Yさんは、小学1年生のころから、毎日1時間の勉強を欠かさず続けてきたそうです。その場しのぎの勉強をよしとせず、地道に勉強を続けてきたことが、むぎっ子通信添削の答案にも表れていました。担任の私は、Yさんの合格を確信したものです。

 Mさんのお子様の受験は数年後ですね。まだ時間はあります。数年後を見据えて、いますべき勉強を続けてほしいと思います。


掲載日:2021年2月28日
次回の掲載は、2021年3月31日の予定です。

むぎっ子広場 運営事務局からのお知らせ
 いっとく先生へのご質問を随時受け付けています。お問い合わせより、「拝啓保護者様へのご質問」と必ず記載のうえお気軽にお送りください。お待ちしています。

[2021/01/31] 暗記を軽んじていては理解の質が下がる


ご質問:
小学5年夏までは家庭学習で頑張っていましたが、夏休みから通塾させることにしました。しかし、2学期以降、どんどん成績が下がっています。どうすればよいのでしょうか。塾の先生に聞いても、「大丈夫です。お子さんは頑張っていますから。」としか言ってくれません。私が聞きたいのはそんな気休めではなく、打開策です。

(Hさん・千葉県在住)
※ 頂戴した原文のままを掲載していますが、ご質問の箇所のみを抜粋しました。なお、掲載に際しては事前に許可を頂いております。

お答え:
 Hさんは、むぎっ子通信添削ジュニア受講者でしたので、すぐにお電話を差し上げて、現状を正確に把握し、私の考えをお伝えしました。

 ここでは、お電話での内容も踏まえて、「勉強を頑張っているのに、成績が下がる理由」をお話しします。

 結論から言えば、暗記を軽んじているからです。公立中高一貫校入試では、「知識は問われない」というジンクスがあります。もちろん、真っ赤なウソです。

 しかし、こういうジンクスは保護者だけでなく、悲しい現実ですが一部の塾にも浸透していて、覚えることよりも理解する勉強に重点が置かれがちです。入試直前期でもないのに適性検査問題ばかり解いている場合は、大変危険な兆候です。

 すべては、各教科の基礎・基本が身についているからこそ、次の段階である思考力や表現力の強化につながっていくのです。

 各教科の基礎・基本は暗記が中心です。覚えるべきことを覚えてはじめて、次の「考える」という段階に進めます。この暗記が不十分だと、理解の質が下がってしまい、そもそも考えることさえできなくなります。

 勉強を頑張っているのに、成績が落ちるという人は、十中八九、暗記を軽んじています。覚えるべきことをちゃんと覚えていません。

 暗記と理解はどちらも大切ですが、基礎・基本がまだ十分に身についていない場合は暗記中心の勉強をおすすめします。ある程度暗記が進み、基礎・基本が身についてきたら、暗記と理解を同時並行で進めましょう。この決まりを守った人で、成績が上がらなかった人を私は知りません。


掲載日:2021年1月31日
次回の掲載は、2021年2月28日の予定です。

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[2020/12/31] 家庭学習のみで受験する場合の3つのポイント


ご質問:
現在小学3年の子を持つ父親です。これから家庭学習だけで県立中合格を目指そうと思いますが、気をつけることを教えてください。

(Aさん・岡山県在住)
※ 頂戴した原文のままを掲載していますが、ご質問の箇所のみを抜粋しました。なお、掲載に際しては事前に許可を頂いております。

お答え:
 家庭学習のみで受験する場合、次の3点にご留意ください。

1 子どもを叱らない。逆に、褒めて褒めて褒めまくること。

 基本的に子どもは勉強しません。
 勉強が嫌いでない子であっても、仕方なく勉強する・・・というのが普通です。

 それゆえ、勉強に関して子どもを叱っていては、モチベーションが下がる一方です。
 大切なことは、子どもの「小さなできること」を見つけてあげ、それを褒めまくることです。勉強へのモチベーションは、「自分はできる」という小さな自信のくり返しによってつくられていきます。

 この自信を失わせるような言動は御法度です。


2 インプットとアウトプットをバランスよく。

 家庭学習のみの場合、インプットばかりに気を取られ、アウトプットが疎かになりがちです。インプットとアウトプットは車の両輪だと考え、バランスよく勉強を進めてください。

 たとえば、新出漢字を覚えるのがインプットで、本当に覚えたかどうかをテスト形式で確認するのがアウトプットです。各学習のゴールに、アウトプットを取り入れましょう。口頭試問(口述試験)の形式でお子様に説明させるのでもよいでしょう。

 私は小学生のころから、「授業ごっこ」(命名・姉)という学習を取り入れていました。コピー用紙を黒板に見立てて、覚えた事柄を授業の板書のような形式でコピー用紙に再現する方法です。「おままごと」と同じノリで、「はーい、今日は割合の勉強をしましょう。」なんて、一人で授業ごっこをしていました。いま思えば、かなりアブナイですね。


3 手抜き学習をしない、させない。

 人は楽な方向に流されがちで、当然ながらこれは勉強にも当てはまります。しかし、思考力を重視する公立中高一貫校入試に対応できる学力は、手抜き学習では対応できません。

 手抜き学習とは、効率ばかりを追い求める勉強のことです。

 たとえば、「公式の丸暗記」は悪い勉強法の典型です。なぜ、このような公式になるのかを考えることが大切です。ある大学受験予備校のテレビCMで、「公式なんてものは、忘れたって導ける」という数学の先生の説明がありましたが、私も同じ意見です。

 というか、より正確に言えば、「忘れたって導けるようになっておけば(理解しておけば)、そもそも公式を忘れることもない」というのが正しいでしょう。

 また、公立中高一貫校入試に出るか出ないかだけで、取り組む勉強を絞り込んだり(そもそも、なぜ、「これは出る」「これは出ない」と判断できるのか疑問ですが・・・)、わからない問題を安易に人に聞いたりするのも手抜き学習です。小さな疑問でも自分で調べ、自分で知識を広げていく姿勢が求められます。

 私はこれを「主体的な学び」とよんでいます。これができなければ、本質的で本格的な学力は身につきません。小学6年生に進級するころには、この学びにまで到達できるようにしてほしいと思います。


掲載日:2020年12月31日
次回の掲載は、2021年1月31日の予定です。

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[2020/11/30] 読書は本当に読解力を上げるのか??


ご質問:
担任の先生から、読解力があれば公立中高一貫校入試に合格しやすいので、本をたくさん読みましょうと言われました。確かに、本を読めば読解力がつくというイメージがありますが、これは本当なのでしょうか。

(Aさん・和歌山県在住)
※ 頂戴した原文のままを掲載していますが、ご質問の箇所のみを抜粋しました。なお、掲載に際しては事前に許可を頂いております。

お答え:
 結論から言えば本当です。
 読書をたくさんする子どもは、そうでない子どもよりも読解力が高いというデータはいくつもあり、読書と読解力の相関関係は明白です。

 ただし、これには2つの条件があるようです。

 1つ目は、自分のレベルに合った本を選ぶことです。願わくは、子どもが「ほんの少し難しいな」と感じる程度の本を選ぶのがよいというデータがありますが、「難しすぎる」のはダメです。もし手に取った本が「難しすぎる」と思ったら、場合によっては下の学年向けの本にしたほうが、急がば回れで、結果的に読解力アップにつながるようです。

 2つ目は、内容を正確に理解して読むことです。文字をただ目で追うだけでは一向に読解力はつきません。しっかりと内容を理解しながら読み進めることが大切です。つまり、そのためにも、自分に合ったレベルの本を選ぶことが大切というわけです。

 読書により、語彙力がアップし、文章を処理するスピードが上がります。さまざまな知識が身につくというのも利点の一つですが、知識力アップだけなら、教科書や参考書を読んだほうが効率的でしょう。

 それよりも、読書は学力の基盤を形成すると考えたほうがよいでしょう。論理展開の仕方や文章の型などが自然と身につくからです。つまり、こういう効果をすべてひっくるめて、読書は読解力だけでなく、学力の基盤をつくるのだと思います。

 とはいえ、読書をしない子の親は、やはり読書をしない。
 こういう統計があります。
 至極当然のことだと思います。

 親が読書を楽しむ姿を子に見せること。
 これが最も大切なのかもしれませんね。


掲載日:2020年11月30日
次回の掲載は、2020年12月31日の予定です。

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[2020/10/31] 受験に必要なメンタルを獲得しよう


ご質問:
模試の結果が戻ってきますが、どれも結果が悪く、親子共々辛いです。逃げ出したいと思うときもありますが、どうすればよいでしょうか。

(Sさん・神奈川県在住)
※ 頂戴した原文のままを掲載していますが、ご質問の箇所のみを抜粋しました。なお、掲載に際しては事前に許可を頂いております。

お答え:
 受験(受検)で成功する人と、成功できない人。学力は当然ですが、メンタルのあり方にもこの両者を分ける要因が多く潜んでいると感じます。

 公立中高一貫校に合格した人を対象におこなったアンケートで、受験成功のために必要なことについて、メンタル面に限って抜き出すと、上位6位は次のようになっていました。

  1位 意欲と集中力を持続できる
  2位 つらくても逃げずに我慢できる
  3位 物事を前向きに考えられる
  4位 コンスタントに勉強を継続できる
  5位 まわりに流されず、自分を信じて貫ける
  6位 計画的に考え、実行できる

 このように見ていくと、頑張りを支える意欲と勉強に打ち込める集中力は、すべての原動力といえます。これに続くのが「つらくても逃げずに我慢できる」「物事を前向きに考えられる」で、我慢強い人やポジティブ思考の人が公立中高一貫校入試で成功する可能性が高いことがわかります。我慢しきれずに気持ちが折れたり、誘惑に負けたりしない強いメンタルが求められています。

 4~6位は、「コンスタントに勉強を継続できる」「まわりに流されず、自分を信じて貫ける」「計画的に考え、実行できる」となっており、共通しているのは周囲に振り回されず、入試本番まで自分のペースで着実に勉強を積み重ねていく姿勢です。

 多くは語りません。模試の結果が悪いとメンタルをやられます。ただし、逃げ出したいと思うのは、それだけ一生懸命受験に打ち込んでいる証拠です。努力しているから苦しく辛いのです。

 泣いても笑ってもあと少しで終わります。この受験を通して、志望校合格だけでなく強いメンタルも手に入れて頂くことを切に願います。


掲載日:2020年10月31日
次回の掲載は、2020年11月30日の予定です。

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[2020/09/30] 睡眠を味方につけて合格を目指そう


ご質問:
うちの息子は夜9時には「眠い」と言って就寝しようとします。もう少し勉強してほしいと思うのですが、これでよいのでしょうか。なお、起床時間は6時少し前です。

(Mさん・東京都在住)
※ 頂戴した原文のままを掲載していますが、ご質問の箇所のみを抜粋しました。なお、掲載に際しては事前に許可を頂いております。

お答え:
 小学6年生であっても、8時間以上の就寝時間を確保したいので、このままでよいと思います。そもそも、眠いときに勉強しても効率が悪いだけでよいことはひとつもありません。夜9時には寝る前提で、それまでに勉強を終わらせてしまいましょう。

 それに、早寝の効能は早起きの習慣が身につくことだけではありません。覚えたことを忘れにくくするという受験生(受検生)にとって重要な効能もふくまれています。

 起きている限り、脳には新しい情報がどんどん入ってくるので、覚えておきたいことでも忘れやすくなってしまいます。一方、早く寝てしまえば新しい情報が入ってこないので、その分覚えたことを忘れにくくなります。つまり、ダラダラ起きているだけ、損をしてしまうのです。まさに、夜遅くまでの勉強は百害あって一利なしです。

 夜にテレビを見たりゲームをしたり本を読んだりするぐらいなら、つまり、脳に新しい情報を入れてしまうぐらいなら、とっとと寝てしまいましょう。

 最後に、某照明メーカーの担当者から聞いた話を書いておきます。

 住宅照明には白い光とオレンジの光があり、特に勉強部屋では視認性などを考えて、白い光を使っていることが多いでしょう。ただし、実は白い光の中にふくまれるブルーライトが、睡眠を阻害する一因になっているそうです。視神経にはブルーライトを検知するセンサーがあり、ブルーライトに反応して脳が覚醒モードになってしまうとのこと。

 白い光の部屋ですごした人は、平均の就寝時間が、オレンジの光の部屋ですごした人に比べて1時間遅くなったという実証実験もあるようです。

 いまは、ひとつの照明器具で白い光とオレンジの光の両方を自由に変えられる機種もあります。照明メーカーの回し者ではございませんが、夜寝る前は、オレンジの光で脳を睡眠モードへと誘導してはいかがでしょうか。

 かくゆう私の家も、寝室はオレンジの光の間接照明だけです。ベッドに入って1分で寝られます。のび太くんの0.93秒には負けますが・・・・・・。


掲載日:2020年9月30日
次回の掲載は、2020年10月31日の予定です。

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[2020/08/31] やる気が出ないときこそ机に向かおう


ご質問:
息子はとかく「やる気が出ない」と言って、ソファーやベッドでゴロゴロしています。最初は様子見で、「やる気が出ないなら仕方がないわ」と思っていましたが、いい加減に腹が立ち始めました。

(Gさん・福井県在住)
※ 頂戴した原文のままを掲載していますが、ご質問の箇所のみを抜粋しました。なお、掲載に際しては事前に許可を頂いております。

お答え:
 一般論として、やる気が出ないときは勉強場所を変えると効果的です。いつも同じ場所で勉強するのではなく、気分転換に学習環境を変えることで、やる気がアップする場合があります。

 ただし、個人的な経験を申し上げれば、やる気が出ないときこそ自分の机に向かうべきです。まちがってもソファやベッドに近づいてはいけません。なにはともあれとにかく机に向かうことが大切だと感じます。

 その理由は、だらけた気持ちを断ち切るためです。勉強は習慣です。生活習慣が崩れた人は成績も崩れてきますし、成績が伸びない人は、何らかのNG習慣を抱えているものです。習慣化こそ成績アップのカギを握っているので、とにかく勉強机に向かい、勉強を始めるようにしましょう。

 そのとき、たとえば、1時間の勉強を30分に短縮したり、好きな教科や昨日の復習など、自分が取り組みやすい勉強に変えたりしましょう。つまり、勉強のハードルを下げるのです。

 脳には、「作業することにより興奮が起こる」という性質があり、これを作業興奮というそうです。ただし、この概念には諸説あるため、私がその真偽をここで申し上げることはできませんし、そもそも私はその専門家でもありません。しかし、これまた個人的な経験で申し上げれば、やり始めると意外と気分が乗ってくるもので、学習意欲がわいてくると感じます。

 気をつけて頂きたいのは、ノルマや期限を決めずに勉強すること。これはNGです。「いつまでに何をやるか」を決めることで集中力が増し、ダラダラを断ち切ることができます。

 ということで、やる気が出ないときにソファやベッドに近づいてはいけない。そういうときこそ、勉強机に向かって軽めの勉強をしよう!!


掲載日:2020年8月31日
次回の掲載は、2020年9月30日の予定です。

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[2020/07/31] すぐやる子とやらない子のちがいは・・・・・・


ご質問:
私の息子への口癖は「早くやりなさい」「いますぐにやりなさい」です。やるべきことができないので、いつも腹を立てています。何とかならないでしょうか。

(Kさん・岡山県在住)
※ 頂戴した原文のままを掲載していますが、ご質問の箇所のみを抜粋しました。なお、掲載に際しては事前に許可を頂いております。

お答え:
 すぐやる子とやらない子のちがいは、3つあると言われています。それは、「見える化」「スイッチ化」「習慣化」です。

 1つ目「見える化」

 何をいつまでにすべきかが見えていなければ、私たち人間はだれしも、漠然と面倒だと感じることは後回しにしがちです。計画表(ワークシート)やTODOリストを作成していない場合は、お子様が「自分がすべきこと」が見えていない可能性があるので、まずはその作成をおすすめします。

 保護者が「勉強しなさい」と漠然とお説教をするのは無意味です。何を勉強するのか、どう勉強するのか、いつまでに勉強するのかが明確になっていなければ、お子様は動きません。時間制限は、人を動かすための強力な武器なのです。

 2つ目「スイッチ化」

 ある大手個別指導塾が「やる気スイッチ」という言葉を世に広めましたが、このスイッチはとても大切です。では、このスイッチはどこにあるのでしょうか。もちろん、人によってちがいます。ある人は、テストでよい点が取れることだったり、また別のある人は、先生や保護者、友だちから「すごい」とほめられることだったり、または、おもちゃがもらえることだったり、お金だったり・・・・・・。私たちの労働の対価はお金です。では、子どもたちは??

 参考コラム 2020/03/31 ニンジンのぶら下げ方には注意が必要です

 いずれにしても、勉強へのモチベーションにつながるのがスイッチであり、それがなければ、私たちは実際の行動に移しづらいものです。年がら年中ボランティアでは生きてはいけませんから、ぜひ、上手にニンジンをぶら下げてあげてください。

 3つ目「習慣化」

 最も大切なのは、おそらくこれでしょう。「すぐやる習慣が身についているかどうか」です。あたりまえだといわれそうですが、だからこそ、「すぐやる子」になるには時間がかかるとお伝えしたいのです。

 すぐにやれるときもあれば、やれないときもある。これをくり返しながら、いつか、「いつもすぐにやる子になる」とお考え頂きたいと思います。この試行錯誤あるのみです。


掲載日:2020年7月31日
次回の掲載は、2020年8月31日の予定です。

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[2020/06/30] 父親は消極的協力程度のほうがうまくいく


ご質問:
夫は子育てだけでなく、受験でも非協力的です。子供が小さいときは、育児は母親の務めだと古典的に考えて我慢していましたが、子供の将来がかかっている受験まで同じ態度だと腹が立ってきます。

(Gさん・福岡県在住)
※ 頂戴した原文のままを掲載していますが、ご質問の箇所のみを抜粋しました。なお、掲載に際しては事前に許可を頂いております。

お答え:
 私が子育てを論じると、間違いなく妻が「どの面下げて??」という顔をするはずです。私は、第一子のオムツを替えたこともなければ、お風呂に入れたこともありません。第二子が生まれてからようやく少し手伝うようになったと(私は)思いますが、イクメンにはほど遠いレベルです。そのくらい、私は子育てを妻に任せっきりにしていました。

 巷では「夫が家事や育児を手伝うと言っている時点でダメ」とのこと。
 NEWクレラップのCMでは、夫が「僕は手伝わない。」「僕は、家の事を手伝わない。」というテロップが流れると聞きました。その真意は・・・・・・。

「手伝う、じゃなくて僕もやるのが当たり前だと思うから。」
「家族のカタチも仕事のカタチも変わったのだから、僕たちのカタチも変われるはず。」

・・・・・・だそうです。

 というわけで、私は子育てを論じる資格がないということはご理解頂いたうえで、受験(受検)における父親の役割について、経験値で私見をお伝えすると、「父親は消極的協力程度のほうが受験はうまくいく」と考えています。

 その理由は??と問われると、圧倒的にそういう家庭のほうが第一志望に合格する率が高いからとしかいえません。ほぼまちがいなく、学校や塾の先生も同じようなことを言うはずです。

 では、消極的協力とは何でしょうか。端的に言えば、学校や塾の送り迎えや、子どもから質問されたときに限って解き方などを教えること、テレビなどを切って勉強に集中できる環境を家庭内に作ってあげることなどを指します。「受験なんてわざわざしなくてもいいんだけど、本人がしたいと思ってがんばるのなら協力するよ」という立ち位置です。

 父親が子どもの受験にのめり込み、父親も母親も受験一辺倒になって子どもに逃げ場がなくなると、ほぼその子どもは受験に失敗します。過度に教育熱心な親が、わが子を追いつめてしまうからです。いわゆる「あなたのため」という名の下に教育虐待がおこなわれるのです。

 父親が子どもの受験に深く関わる場合は、母親が消極的協力の側に回ればちょうどよいでしょう。

 つまり、「手伝う、じゃなくて僕もやるのが当たり前だと思うから。」というスタンスで、子どもの受験に2人とも関わり始めると、これまでの経験上、ほぼ結果が見えてくるというわけです。


掲載日:2020年6月30日
次回の掲載は、2020年7月31日の予定です。

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[2020/05/31] 上位になればなるほど激戦の入試が待ち構えている


ご質問:
 新型コロナウイルスの影響で、2021年度入試の見通しが立ちにくいという意見が出ていますが、いっとく先生のご意見をお聞かせください。

(Kさん・千葉県在住)
※ 頂戴した原文のままを掲載していますが、ご質問の箇所のみを抜粋しました。なお、掲載に際しては事前に許可を頂いております。

お答え:
 2021年度入試は、公立中高一貫校入試に限らず、中学・高校・大学入試のすべてで「異質な入試」になるのはまちがいありません。現時点でどのように異質になるのかは断定できませんが、昨年までの受験の定説を覆すことになるでしょう。

 ただ1つ、すでに判明していることがあります。
 それは、上位であればあるほど、入試が激戦になるということです。

 理由は、3~5月の3か月間の休校期間の使い方に依ります。

 学校や塾の先生方と話していて感じるのは、「準備が早い受験生がとても多い」ということです。例年だと、「理社が遅れて間に合わない」とか「あの単元がまだ手つかずで、過去問演習に入る時期が遅れる」とか、そういう受験生の声を多く耳にしたものですが、今年はそれがとても少ないというのです。

 たとえば、上位大学を目指す高校3年生と話すと、3~4月の2か月間で、大学入試センター試験の過去問を10年分解き終えてしまい、すでに8~9割を確保できる見通しがついたという人が多くいます。2021年度からは大学入学共通テストに変わりますが、4月末時点でのセンター8~9割確保は受験勉強が順調に進んだことを意味しています。

 前回のコラムでも指摘したとおり、大学入試センター試験(大学入学共通テスト)は、高校2年生までに履修する内容が試験範囲であるため、学校が3か月間休校になっても直接的な影響は皆無です。ということは、3か月間の休校期間に「どれだけ復習できたか」が合否の鍵を握るわけです。

 一部では、試験範囲を狭める動きがありますが、これで有利になるのはすでに3か月間みっちり勉強した人であって、休校になったからとか、学校がちゃんと対応してくれなかったからとか、そんなことを理由にする人にとって、この動きは不利にはたらきます。

 また、夏休みが短縮されればされるほど、すでに3か月間みっちり勉強した人には有利にはたらき、そうでない人にとっては・・・・・・。

 厳しいことを言うようですが、これが現実です。公立中高一貫校入試でも、この現実は変わりません。9月以降の模試の結果で、私がいま述べたことが明らかになるでしょう。

 過ぎた過去は戻りません。残りの時間を大切に過ごしてください。


掲載日:2020年5月31日
次回の掲載は、2020年6月30日の予定です。

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[2020/04/30] 勉強した子としなかった子の差はもう埋まらない


ご質問:
新型コロナウイルスの影響で、3か月間休校になりました。9月入学にすればいいとか、試験範囲を狭めればいいとか、いろいろな話が出ていますが、いっとく先生はどのようにお考えですか。ぜひ、お聞かせください。

(Fさん・東京都在住)
※ 頂戴した原文のままを掲載していますが、ご質問の箇所のみを抜粋しました。なお、掲載に際しては事前に許可を頂いております。

お答え:
 9月入学にすれば「休校で遅れたカリキュラムを取り戻せる」「学校間格差による不公平も解消される」という意見がありますが、これは妄想です。

 勉強する子はどういった環境下であっても勉強を続けます。休校になったからとか、学校がちゃんと対応してくれなかったからとか、そんなことを理由にしません。これまで習った範囲を総復習するだけでも、学力は確実に上がるからです。

 そもそも、来年1月に実施される大学入学共通テストは、高校2年生までに履修する内容が試験範囲ですから、単純に考えれば、3月の1か月分が未習という状況に過ぎません。大学入学共通テストのみで合否を決めるという方針を打ち出す大学が出てきているのも、大学入学共通テストであれば、カリキュラムの遅れを考慮する必要がないからです。

 確実にいえることは、勉強する子は、この3か月間の休校を「集中して勉強できる絶好の機会」と捉えたということです。毎日学校に通う必要がなく(通学時間ゼロ・・・寝不足も解消、勉強に集中できる)、体育も部活もない。学校行事も委員会活動もない。しかも、夏休みのように暑くもない。まさに「ないない」づくしです。窓を開ければ、涼しい風が入ってくる・・・・・・。勉強したいと思っている子にとって、これほど恵まれた環境はありません。そんな子の3か月間の勉強時間と勉強量は半端ないほど膨大なはずです。

 つまり、どういった環境下であっても勉強を続けた子と、そうでない子との差は、夏休みを短くしようが、9月入学にしようが、試験範囲を多少狭めようが、絶対に埋まりません。この3か月間でついてしまった学力差は何をしても埋めようがないんです。時既に遅し・・・・・・です。

 幸い、むぎっ子広場では、公立中高一貫校対策『学力テスト』の受験者数が過去最高を記録し、多くのみなさんが毎月の試験範囲表にしたがって勉強を進めてくれていることをうれしく思っています。

 むぎっ子広場は、家庭学習での公立中高一貫校合格を本気で追求しています。


掲載日:2020年4月30日
次回の掲載は、2020年5月31日の予定です。

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[2020/03/31] ニンジンのぶら下げ方には注意が必要です


ご質問:
 新小学4年生男児の母親です。恥を忍んでお伝えします。子どもがまったく勉強しません。子どもには公立中高一貫校に進学してほしいと考えていますが、この調子では箸にも棒にも掛からないのが明白です。遊んでばかりの子どもにつける薬をお教えください。なお、子どもの学力は「中の下レベル」だと思います。

(Oさん・東京都在住)
※ 頂戴した原文のままを掲載していますが、ご質問の箇所のみを抜粋しました。なお、掲載に際しては事前に許可を頂いております。

お答え:
 まったく勉強しない子につける薬は、「ニンジン」「ご褒美」です。子どもの前にニンジンをぶら下げて、「○○したら、□□してあげる」といえば、ほとんどの子どもはとても勉強するようになります。

 ご褒美で子どもを釣って勉強させてもよいのか??

 必ずこのようなご質問を頂きますが、では、大人はなぜ労働するのでしょうか。年がら年中ボランティアでは生きてはいけません。労働によって対価を得る。子どもも同じです。子どもにとっての労働が勉強です。対価なくして労働なんてアホらしくてできないのです。

 ただし、労働の対価には「結果に対するもの」と「時間に対するもの」の2つがあります。多くの外資系企業は成果報酬型の給与体系でしょうし、営業職も営業成績が給与に反映されるはずです。一方、パートやアルバイトに対しては労働時間に対して給与を支払うのが一般的です。

 このことを子どもの勉強に置きかえると、「結果(成績)」と「努力」ということになるでしょう。Oさんのお子様(まったく勉強しない子ども)の場合、前者に対して対価を与えてはいけません。「テストで百点を取ったら、□□を買ってあげる」はダメです。必ず、子どもが何か努力することに対してご褒美を設定してあげましょう。

 なぜか。それは、ご褒美というゴールまでの距離の問題です。場合によっては、テストで百点を取ることはとても遠いゴールかもしれません。子ども自身がそのことをわかっている場合、「ご褒美を取りにいく」のではなく、「ご褒美をあきらめる」という選択をしがちです。

 一方、「毎日6ページ教科書を読もう」という努力に対してご褒美を設定すれば、子どもは安心して努力しようとします。

 子どもの前にニンジンをぶら下げたのに、子どもが行動に移さない場合、「ニンジンの与え方を間違えている」と考えてください。

 なお、教育評論家のような偽善者は、「勉強の楽しさを知ってほしい」といったことを平気で口にしますが、そんなバカ話に耳を貸してはいけません。勉強の楽しさは、勉強ができる子にしかわからないのだから、勉強ができる子になるのが先決なのです。そのために、子どもの前にニンジンをぶら下げるわけです。

 そして、ある程度勉強ができるようになれば、親や友達、先生に認められたいという承認欲求が優るようになり、目標を達成する自己実現要求も芽生えていきます。「ご褒美がないと勉強しない子になってほしくない」とおっしゃる方もいますが、そんな心配をする前に、「勉強する子」にならなければ、結局は「勉強ができない子」になるだけという事実を忘れてはいけません。自制心を育むなんてレベルは、まだまだ遠い先のことなのです。


掲載日:2020年3月31日
次回の掲載は、2020年4月30日の予定です。

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