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2006年10月18日和歌山県立向陽中学校 「環境学」
8月29日(木)、和歌山県立向陽中学校の「環境学」が面白いという話を聞き取材に行ってきました。
この日は体験授業で、1年生80人が川の中に入ってカニの観察をするなど、郷土の自然と向き合っていました。
和歌山市の中心を流れる一級河川に「紀の川」があります。作家・有吉佐和子の小説の題名にもなっているその川は、奈良県を源流にして総長136キロにものぼります。
体験授業は、紀の川の河口に近い「紀の川大堰(ぜき)」の周辺で行われました。
訪れた生徒は、薬品を使って水質の分析をしたり、「魚道」の観察をしました。「魚道」とは、アユなどの魚が川をさかのぼっていけるように作られた人工の通り道です。川に魚道がないと水流は堰でさえぎられてしまい、魚はその上へのぼっていけません。
次に生徒たちは、河川学習センター「水ときらめき紀の川館」で、国土交通省の職員から大堰の仕組みや川の水の利用方法、生息する動植物の説明を受けました。
さて、私が参加して一番面白かったのが、干潟(ひがた)のカニ調査でした。
この川には、自然のまま残されている干潟があります。生徒達はバケツを持ち次々と河川敷を降りていきました。潮が引いて現れた土には、沢山の種類のカニがかさかさと動いています。生徒達はどろだらけになりながらそれらを捕まえていきます。カニに詳しい専門員がいて、「これはアシハラガニ、あれはアカテガニ」と教えてくれました。生徒達はその名前をチェックしてからまた逃がしていきました。(私も捕まえましたが、それは「チゴガニ」というカニでした。)
そうした中で「シオマネキ」というカニが見つかりました。それは右と左でハサミの大きさがまったく違う、どこかユーモラスな格好のカニです。テレビなどにもよく取り上げられるので、見覚えがある人も多いと思います。このカニは、環境省が指定している絶滅危惧種の野生動物リストにも載っているそうで専門員の方は、「滅多に見られないカニだ。君たちは運がいい!」と興奮しながら話していました。
生徒たちもそれを聞いて目を輝かせて喜んでいました。
生徒たちはぬかるみに足を取られながらも、こわごわとカニを捕まえていました。その様子は生き生きとしており、見ていてとても楽しそうでした。こうした経験は教室で机に向かうだけでは味わえない、血肉となりいつまでも残るものだと思います。
向陽の「環境学」は環境学習を通して調査、観察、実験、データ処理、協議、発表などのスキルを身につけることを目標にしています。
2年生では、合宿で自然保護について学び、3年生ではディベートなどを通じながら地球規模の環境について考えていくそうです。また、ゴミ問題やエネルギーの問題も取り上げられています。環境問題は非常に重要なテーマです。これらを深く学んでいく生徒たちの将来が楽しみです。




