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ライズの合格る答案

PROFILEライズプロフィール

R志学会ライズ

私たちライズは,10年前から総力を挙げて公立中高一貫校対策に取り組み,独自の公開模試も運営してきました。その模試の採点時に感じた,「こんなミスがもったいない」「この書き方だと減点になる」といった気づきを,このコラムでは具体例を出しながら紹介し,さらに対処法も伝授していきます。また,公立中高一貫校に在籍する中学・高校生の生の声なども先輩情報として随時紹介していきます。
ホームページ http://www.shigakukairise.jp

[2016/02/29] 夢や目標を持ってリスタートしよう


 公立中高一貫校入試がすべて終わりました。
 まずはみなさん,本当におつかれさまでした。思い通りの結果が得られた人もいるでしょうし,残念ながらそうでなかった人もいるでしょう。しかし,みなさんはこの4月から全員中学生になります。公立中高一貫校入試のことは忘れることはないでしょうが,すでに過去のことです。

 みなさんは,リスタートという言葉を知っていますか。日本語に直すと「再起動」と訳されます。文字通り「再び起動すること」という意味で,ソフトやハードなどをいったん終了させてから再度起ち上げることをいいます。

 一生のうちで,人生のリスタート(再起動)が何回かおとずれます。中学入学はその1つです。たとえば,志望していた中学校に行けなかったからといって,みなさんの未来が暗いものになったわけではありません。むしろ,この経験を生かして,これからリスタート(再起動)をかけることができます。そう,よりジャンプアップできるすばらしいチャンスがまいこんだわけです。

 人間は,夢や目標を持つことができる唯一(ゆいいつ)の動物です。
 ぜひ,夢や目標を持ち続けてください。いま,失ってしまっている人やまだ見つけられていない人は,ぜひ夢や目標を作る努力をしてください。そして,それが見つかったら,その実現に向けて一生懸命(けんめい)に努力してください。

 志望校に合格できなかった人へ
 くやしい気持ちや悲しい気持ちを忘れないでください。そこからにげることなく,気持ちを強く持ち,「よりレベルの高い高校に行こう」と考えてみるのもよいでしょう。その気持ちの切りかえさえできれば,あなたの将来はとても明るいものになります。

 志望校に合格できた人へ
 おおいに喜びましょう。ただし,志望校合格はゴールであると同時にスタートでもあります。今回合格できたからといって,次回も同じようにうまくいくとは限りませんね。気を引きしめ,さらに努力を重ねましょう。

 私たちはいつもここにいます。そして,みなさんが困ったときやなやんだときは喜んで相談に乗り,その問題解決に最大限努力します。だから,また気軽に声をかけてください。

 すべてのみなさんへ
 小学校卒業,おめでとう。


掲載日:2016年2月29日
次回の掲載は,2016年3月28日の予定です。

[2016/01/25] 面接試験をおこなう部屋に出入りするときの注意点


 今回は,公立中高一貫校入試のおよそ4割で課せられる面接試験を取り上げたいと思います。この試験は明確な答えがなく「印象」が合否を左右します。印象と言えば第一印象というわけで,面接試験をおこなう部屋に出入りするときの注意点にしぼって説明します。

 公立中高一貫校によってはドアがなかったり,担当の先生がドアを開け閉めしてくれたりする場合があります。また,集団面接か個別面接かで方法が異なる場合もありますが,一通りの注意点を学んでおけば,さまざまな場面で対応できるでしょう。

■部屋に入るとき
①入室
 ドアを2回ノックし,背筋を伸ばして入室します。ドアを閉めるときは,体を横にしてお尻を面接官の方へなるべく見せないように,静かに閉めます。
②入室後の礼
 ドアから少しはなれた場所に立ち(礼をしたときにお尻がドアに当たらない程度),面接官に向かって「失礼いたします」と礼をします。
③いすの横(または前)で待機
 いすの横に立ち面接官に向かって,背筋を伸ばして待っておきましょう。
④席に座る
 面接官に「どうぞ」と言われたら「よろしくお願いします」と言って(45度の)礼をして着席します。着席するときは静かに座り,手を,男子であれば太ももに沿って軽く開いて,女子であれば少し重なるように置きましょう。いすには深く座らず,背筋をしっかり伸ばして座ります。

■部屋から出るとき
①席を立ってからの礼
 面接が終ったら,席の横(または前)に立ち,「ありがとうございました(45度の礼)」の礼をします。
②退出前の礼
 ドアの前に立ち,「失礼いたします」と礼をします。雑な礼にならないように注意しましょう。
③退出
 最後まで気をぬかないよう注意します。背筋を伸ばし,お尻を面接官の方へ向けないようにして,静かにドアを閉めます。

 なお,集団面接では先頭の人につられて礼やあいさつをしない点に注意しましょう。

 面接試験では,あなたのハキハキとした態度を見ています。おどおどすることがないように,しっかり練習して試験にのぞみましょう。


掲載日:2016年1月25日
次回の掲載は,2016年2月22日の予定です。

[2015/12/28] 公立中高一貫校入試直前の注意点


 いよいよ勝負の冬がやってきました。年が明けたら本格的に始まる公立中高一貫校入試。今回は,冬休み期間中に注意すべきことを簡単にまとめておきましょう。

■体調管理に十分注意
 毎年この時期は,インフルエンザやノロウィルスなどが流行します。少しの時間も勉強にあてたい大事なこの時期に,熱が出たり体調が悪くなったりするのはさけたいですね。また,直前期だからといって夜おそくまで勉強し,逆に翌日昼過ぎまで寝ているなんて生活もよくありません。入試本番を想定し,就寝と起床時間を決めて,午前中におこなわれる試験に最も集中できるような状態をいまのうちにつけておきましょう。
 規則正しい生活を送り,栄養をしっかりとること。また,うがい・手洗いも大切に。月並みなことですが必ず実行することが大切です。

■過去問を解いて志望校の傾向に慣れておくこと
 敵を知るという意味で,過去問を解くことは絶対に必要です。実際の出題傾向を知るだけでなく,時間配分や難易度も意識しましょう。
 また,面接が課せられる公立中高一貫校を受ける場合は,学校案内やホームページなどから,その学校の特色や求めている生徒像などをしっかりと調べて,答えられるようになっておきましょう。面接では,担当の先生に好印象をあたえられることがとても大切です。

■新しい教材には手を出さない
 さあ,入試直前だ!!と思って,入試直前の時期に分厚い問題集やテキストを新たに買う人がいます。しかし,結局消化不良を起こし,入試当日までに終えることなく,逆に不安になってしまった・・・なんてことになってしまいがちです。それよりも,手元にある問題集や模試の問題,添削課題などをもう一度解き直すことのほうが,より深い学習ができて,しかも効率的です。以前解いたときに,どこでまちがえたのかの確認もでき,最終チェックにはもってこいといえるでしょう。

 入試直前期は学力が大きく伸びるので,この冬のラストスパートのかけ方が合格をグッと引き寄せることにつながります。最後の最後までねばり強くがんばっていきましょう。


掲載日:2015年12月28日
次回の掲載は,2016年1月25日の予定です。

[2015/11/23] 聞き取り問題のポイントをおさえよう!!


 日に日に秋が深まり,それと同時に公立中高一貫入試日がせまってきました。順調に成績が上がっている人もいるでしょう。逆に,なかなか合格レベルに手が届(とど)かず,あせってしまったり不安を覚えたりしている人もいるでしょう。しかし,そのようなときだからこそ「勉強する」のが一番です。学習量が多ければ多いほど,それが自然と自信に変わり,あせりや不安を和らげてくれるでしょう。

 さて,今回は,全国の公立中高一貫校のおよそ2割で出題される「聞き取り問題」を取り上げます。聞き取り問題とは,放送を聞きながらメモを取り,そのうえで問題を解いていく出題形式のことです。聞き取り問題を出題する公立中高一貫校の多くは,1回しか放送を流しません。しかも,メモをしている間にも放送が続くので,聞き取ったことを素早く書き取るスピードが求められます。

 そこで,聞き取り問題について日ごろから練習してもらいたいことや模試などで実際に取り組んでほしいことをまとめて説明します。

① すばやくメモを取るくせをつける
 これは学校等の授業時でも同様ですが,先生が黒板に書いた内容だけでなく,口頭で説明したこともノートにメモを取るということです。これは練習を積み重ねるしかありません。保護者の方に,模試などの原稿を読んでもらって練習するのが効果的です。

② キーワードはひらがなで書く
 答案は「習った漢字(小学配当漢字)を必ず使う」という決まりがあります。しかし,メモを取るとき,漢字で書いていては時間がかかるキーワードがあります。そういったときは,ひらがな書いて時間を短縮(たんしゅく)しましょう。多少字が乱れても,あとで答案を書くときに自分が読めれば問題ありません。もちろん,答案は漢字で正しく書きましょう。

③ 主語に注意する
 聞き取り問題では,放送の音声しか情報がありません。そのときに大切なのが,「主語はだれなのか,何なのか」ということです。これがわからないと解答を書くときに困る場面が多く出ます。登場人物が何人いるのかによってメモ用紙を分割し,主語によってキーワードを書き分けるといったくふうをすれば,解答を書くときになやまなくて済みます。

 公立中高一貫校入試まで日にちはそう残されていません。保護者の方の力を借りたり,日ごろの生活の中でできることも取り入れながら,入試に望んで頂(いただ)きたいと思います。


掲載日:2015年11月23日
次回の掲載は,2015年12月28日の予定です。

[2015/10/26] 身近なところに宝の山があるものです


 公立中高一貫校入試まで残り数か月となりました。勉強時間の確保はもちろん大切ですが,季節の変わり目であるこの時期は,体調管理にも十分気をつけなければなりません。これも合格するためには重要な要素です。

 さて,今回は身近なことに目を向けます。
 公立中高一貫校入試では,教科の垣根(かきね)をこえて,身近に起きたことをネタとして適性検査問題がつくられることが多くあります。たとえば,北陸新幹線の開通について考えてみましょう。一見「便利になった」という反応でしかないように思えますが,実はここに多くの宝(たから)がかくれています。

 ① 人の流れが大きく変化する

 新幹線などの社会資本(インフラともいう)が整備されると,まずはじめに人(観光客)が動きます。人の流れが変わってくると,前年度との変化が明らかになり,適性検査問題に取り上げられやすくなります。たとえば,「20××年と20△△年の資料から読み取れることを書きなさい。」といった出題です。

 こういった出題の場合,必ず資料から読み取れることをもとにして解答を書かなければなりません。複数の資料を比べるときは,大きな変化が見られる点だけでなく,変化していない点にも着目しましょう。
 設問によっては,理由が問われている場合もあります。会話文中で述べられている説明や資料にその理由が書かれてあることが多いので,注意して読むとよいでしょう。

 ② 環境(かんきょう)面へのえいきょうが生じる場合がある。

 観光客の増加により,ごみの問題などが生じてくる場合があります。マナーを守らない観光客がごみを観光地に残していくからです。こういったテーマに着目すると,「マナーを改善(かいぜん)するにはどのような方法がありますか。あなたの考えを書きなさい。」といった設問が考えられます。

 無論,ごみを減らすための対策(たいさく)を書かなければ加点対象になりません。また,実現可能であることも大切な要素です。ポイ捨(す)て防止を呼びかけるポスターをはったり,ごみ箱を設置したりする取り組みをまち全体でおこなうことが大切です。より身近な点から考えれば,「ごみを見つけたら拾う」といった小学生でも簡単(かんたん)にできることを書こうとする人もいるでしょう。ただし,今回の場合,自分でごみを拾うことが「マナーを改善する方法につながるのか」をしっかりと考える必要があります。公立中高一貫校入試で最も大切なことは,問われたことに答えるということですから。

 ③ 社会資本の整備によって地域(ちいき)が活性化する

 ①とも関連しますが,観光客の増加によって観光地以外の飲食店や宿舎,旅行会社などによいえいきょうが出ます。これを利用して「まちおこし」をすることが可能です。ただし,②でも述べたようにマイナス面もあります。公立中高一貫校入試では,2つの視点(してん)を持って解答をまとめていけば解答の質が高まると考えられています。適性検査問題にもよりますが,地域が活性化することで得られるよい面と悪い面の両方が書ければ,合格が近づくでしょう。

 今回最も知っていただきたいことは,身近なことを題材にして,多くのことを学び取っていかなければ「もったいない」ということです。公立中高一貫校入試では,深く考えなければ解答できない設問が多く出題されます。一つひとつに対してよい面と悪い面を学び,自分の意見を持ち,その理由や関連事項(じこう)をまとめるといったことを勉強の一部に取り入れてください。その具体的な方法として,まずは保護者の方や公立中高一貫校を目指す友達と話し合ってみることをおすすめします。話し合っていくうちに考えがまとまったり,広い視野(しや)でものを見たりできるようになります。


掲載日:2015年10月26日
次回の掲載は,2015年11月23日の予定です。

[2015/09/28] 細部まで問題文や会話文を読み取るくせをつけよう


 夏休みが終わったと思ったら,もう9月が終わろうとしています。公立中高一貫校入試本番まであっという間ですから,しっかりと学習量を確保しましょう。また,入試本番では,これまでに学習した内容をいかに活用していくかが合格のカギをにぎっています。そこで今回は,問題文を読み解くというテーマで答案を見ていきます。

●事例紹介●

 けんたくんは,大分県と宮崎県をつなぐ高速道路の開通について,先生と話し合っています。

けんた:大分県と宮崎県が高速道路でつながったことで,これまでよりも気軽に祖母の家に行けるようになりました。
先 生:けんたくんのおばあちゃんは宮崎に住んでいるんだね。ところで,高速道路の料金所でETCと書いてあるゲートを見たことはないですか。
けんた:見たことがあります。それに,父の車内にも機械が取りつけられています。車がゲートを通ろうとすると,自動的にゲートが開きます。
先 生:そうですね。ETCは,車に設置している機械とカードのデータを読み取って,あとから通行料金をしはらうことができるシステムです。
けんた:出入り口で,車が止まる必要がないので混雑することもありませんね。
先 生:その通りです。料金所で車が一時停止する必要がないのはよいですね。それに,通行料金をあとからしはらうので,気軽に高速道路を利用できます。

問題 会話文中で述べられている内容をもとにして,高速道路でETCを利用することの利点を読み取ってまとめて書きなさい。

●模範解答例●
 高速道路上で現金を準備する必要がないうえ,自動車じゅうたいを減らすこともできるという点。

●Aさんの解答●
 料金をあとからしはらうことができる。

●Bさんの解答●
 料金をあとからしはらうので,手軽に高速道路を利用することができます。

●Cさんの解答●
 ETCを利用することで,料金所で一時停止する必要がないという点。

●解説●
 この問題のポイントは大きく2つあります。その1つは,ETCが料金あとばらいのシステムであるという点です。また,それにより自動車じゅうたいを減らせるという点も忘(わす)れてはいけません。
 中日本高速道路(ネクスコ中日本)が公表している資料を見ると,ETCを利用することで,現金でのしはらいに比べて,自動車じゅうたいを最低でも5分の1に減らせるという結果が示されています。ETC利用による自動車じゅうたいの軽減は絶大なわけです。

 さて,Aさんの解答を見ると,料金あとばらいについては書けていますが,自動車じゅうたいに関する説明がありません。また,この問題では「高速道路でETCを利用することの利点」が問われているので,解答も文末を「~点。」とすべきです。

 Bさんの解答もAさん同様,自動車じゅうたいに関する説明がありません。また文末表現も減点対象ですね。

 Cさんの解答は,料金あとばらいに関する説明がなく,明確に自動車じゅうたいにふれていません。


 公立中高一貫校入試では,会話文中や資料などに答えとなるヒントが多くかくれているわけですが,そのすべてをもれなく読み取るくせがついている人は合格できる可能性が高く,そうでない人は残念な結果に終わる可能性が高いといえます。
 入試本番に向けて,細部まで問題文や会話文を読み取るくせをこれからもつけていきましょう。


掲載日:2015年9月28日
次回の掲載は,2015年10月26日の予定です。

[2015/08/24] 粒子にまでふみこんで考えてみる


 夏休みもあと少しとなりました。いやいや,実は今日(2015年8月24日)から2学期という小学校も多くあるでしょう。「8月31日まで夏休み!!」というのはいまや昔ですね。

 さて,2学期に入るとあっという間に公立中高一貫校入試がやってきます。勉強は順調に進んでいますか。この夏にたくさん勉強し,たくさんの知識をインプットしたと思います。入試では,どんなにがんばって書いても,知識的な内容が正しくなければ不正解になる。これが現実です。今回は,「正しい知識を身につけるために,深く理由を追及しよう」というテーマで,答案を見ていきます。

●事例紹介●
 水が氷になると体積が増えることを,「粒子(りゅうし)」という言葉を用いて説明しなさい。

●解説●
 水が氷になると体積が増えるという事実を知っているのはもちろんのこと,「粒子」について,もっといえば,「粒子の並び方」に関する正しい知識が必要とされる問題です。
 なお,実際の公立中高一貫校入試では,会話文などを通して粒子の説明がされる場合がほとんどなので,現時点で「粒子の並び方って何??」という人がいても気にしないでください。

●模範解答例●
 水(液体)が氷(固体)になると,粒子がすき間を空けて並ぶようになることから,水よりも氷のほうが体積が大きくなる。

 それでは解答例を見ていきましょう。

●Aさんの解答●
 粒子が固体に変化すると,体積が増える。

●Bさんの解答●
 水は液体で,氷は固体で,液体が固体より体積が大きくなり,固体の粒子も大きくなる。

●Cさんの解答●
 水は,液体で氷は固体なので固体は氷が規則正しく並んでいて体積が大きくなるので水は氷になると体積が大きくなる。

 Aさんの「粒子が固体に変化する」,Bさんの「粒子も大きくなる」といった解答から,2人とも粒子に対する知識が不十分であることがわかります。
 Cさんは,そもそも「粒子」という言葉を使っていませんね。読点が少なく,読みづらい解答になっているのも気になります。

 知識というのは,あればあるほどあなたの見方になってくれます。理科の授業などを通して,「水が氷になると体積が増える」ということを学びますが,それについて「なぜ?」と思って調べたことはありますか。実は,こういった作業のくり返しが,公立中高一貫校の合格に必要なのです。いまからでもおそくはありません。疑問を持って調べる習慣を身につけてほしいと思います。


掲載日:2015年8月24日
次回の掲載は,2015年9月28日の予定です。

[2015/07/30] くふうして解く問題を力わざで解くとどうなるか


 みなさん,こんにちは。
 さて,夏休みに入っています。この期間の過ごし方で,秋以降(いこう)の学力が大きくちがってきます。登校の必要がないからといって,勉強が二の次にならないように気をつけてくださいね。
 今回は,算数系の基本問題をもとにして,「くふうして解く問題を力わざで解くとどうなるか」というテーマで考えていきたいと思います。

●事例紹介●
(おはじきを正方形の形にしきつめていく場面が出たあとで)2人の会話を参考にして,1から99までの奇数の和をくふうして求めなさい。また,その答えになる理由も説明しなさい。

●解説●
 「1から99までの奇数の和」ということばが目に入った瞬間(しゅんかん),「これは四角数(平方数ともいう)の問題だから,「50×50=2500」が答え。あとはこの説明をすれば終わり」といったことがすぐに頭にうかぶ。これが,公立中高一貫校に合格する受検生(受験生)のあるべき姿です。『むぎっ子Web講座』では,数列の授業でいっとく先生がこの辺の説明をくわしくしていますので,「すでに知っている」という人も多いでしょう。
 では,Aさんの解答から見ていきましょう。

●Aさんの解答●
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 この解答を見ると,「でも」という「話し言葉」が使われていますね。これはダメですね。答案の中身にかかわらず減点されます。公立中高一貫校入試において,話し言葉はすべて減点されると思ってください。例外なく,どの公立中高一貫校でもそのような採点がおこなわれています。必ず「書き言葉」を使いましょう。今回の場合は「しかし」ですね。
 また。この解答は,「奇数がいくつあるか」という解答になっています。問題文をしっかり読めば,解くことができたかもしれません。とても残念です。

●Bさんの解答●
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 この解答からは,解こうとする姿勢(しせい)が感じられます。確かに,「無理矢理にでも解こう」「力わざで解こう」とする姿勢は大事ですね。順番に足していった努力は認(みと)めてあげたいものです。
 では,この解答が正解になるのかという話ですが,例外はあるかもしれませんが,ほとんどの公立中高一貫校ではバツになります。部分点がもらえる可能性も低いでしょう。理由はただ一つ,問題文で問われている「くふうして」求めていないからです。
 ここで覚えておいてほしいことは,「問題文で問われていることは絶対だ」ということです。これを無視(むし)して時間をかけて答えても,不正解になるだけです。順番に足していく時間があれば,それに費やす時間を他の問題に当てたほうが合格可能性が高まったでしょう。
 受験(受検)において,戦略と戦術は非常に大切です。実力があっても不合格になる児童が多いのは,この戦略と戦術がしっかりと練られていないからです。何の問題から先に取り組み,何の問題を捨てるか。そういったことも,合格を手にするためには必要になっていきます。

●Cさんの解答●
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●Dさんの解答●
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 Cさん,Dさんはいずれもくふうして解いています。この姿勢がとても大切だということを覚えておいてください。
 なお,Cさんは「増えて」「出る」,Dさんは「個」をそれぞれひらがなで書いています。「増」「個」は小学5年で,「出」は小学1年でそれぞれ学習済みの漢字ですから,入試では1点ずつ減点されると思ってください。


掲載日:2015年7月30日
次回の掲載は,2015年8月24日の予定です。

[2015/06/22] 合格(うか)るためにすべきこと


 気がつけば6月下旬(げじゅん),あと1か月もすれば夏休みに突入(とつにゅう)です。公立中高一貫校を目指すみなさんによって,夏休みこそがライバルと大きく差をつけることができる貴重(きちょう)な時間です。くいが残らない夏休みにしていきましょう。

 さて,今回は「合格(うか)るために何をすればよいか」というお話です。
 公立中高一貫校が出題する適性検査問題では,必ずといってよいほど「読解力」と「文章力」が問われます。しかし,読解力や文章力といっても「じゃあ,どうやって勉強すればいいの?」とみなさんは思われるでしょう。そのときに参考になるのが,ある大手進学塾がおこなった「公立中高一貫校合格者アンケート」です。

 「合格(うか)るために普段(ふだん)から何を勉強していたか」
 (複数回答)
  1位 過去問の演習          93.2%
  2位 さまざまなテーマで作文を書く  73.6%
  3位 適性検査問題集を解く      72.6%
  4位 新聞を読む           57.7%
  5位 主要教科(国算理社)の学習   56.0%
  6位 読書をする           50.2%
  7位 ニュースについて親子で話す   31.3%

 ここで注目したいのは,「作文を書く」「新聞を読む」「読書をする」の3つです。つまり,読解力や文章力をきたえるためには,日ごろから作文,新聞,読書といった活字に慣れることがとても大切だということです。
 新聞を読んだり読書をしたりすることによって,文章の意味を自分でかみくだいて理解しようとします。また,文章の書き方を学ぶこともできます。新聞や読書を通じて学んだことが,自分で作文を書くときに役立つわけです。

 このアンケート結果を見て,いまみなさんが実行している学習方法はいくつあったでしょうか。
 公立中高一貫校入試に向けて,何をしたらよいかわからないという児童のみなさんにとってこのアンケート結果はとても参考になると思いますし,「もうやってるよ」という児童のみなさんは,ぜひその学習を続けていってほしいと思います。


掲載日:2015年6月22日
次回の掲載は,2015年7月27日の予定です。

[2015/05/25] 問題文を正しく読み取ることが重要


 あと少しで,祝日が一日もない6月に突入(とつにゅう)します。あれよあれよという間に夏休み。公立中高一貫校入試が刻々(こくこく)と近づいてきます。しっかりと逆算して学習量を確保していきましょう。

 さて,今回は算数分野を例に「問題を読み取る」という視点から考えていきます。

 算数は,思考力をはじめとして,計算力,図形認識(にんしき)力,規則性を見ぬく力など,様々な視点から適性検査問題を考えていかなければなりません。今後,問題集に取り組む機会がますます増えてくると思いますが,解けなかった問題は答えを見ても構いません。ただし,「なぜこの答えになるのか」ということをじっくりと時間をかけて考えてみましょう。その時間を確保することが非常に大切です。

 また,それ以前に,「問題を読み取る」ことがさらに重要です。適性検査問題では,問題を解くうえで「読み取る」という基本的な力が身についていなければ,いくら答えがわかっていても,答え方(説明)をまちがえてしまうという失敗をおかしがちです。これでは点数に結びつきません。まずは,しっかりと問題を読み取り,出題者が何を答えとして求めているのかを確認(かくにん)するくせをつけましょう。

 では,事例をあげながら,具体的に見ていきます。

●事例紹介●

アンケートの結果
・算数を○で囲んだ人 ... 17人
・国語を○で囲んだ人 ... 31人
・算数,国語を選んだ人の中で,算数と国語の両方を○で囲んだ人 ... 9人
・どちらも○で囲まなかった人 ... 0人

 このアンケート結果をもとにして,まさきくんのクラスの人数を求めなさい。また,その答えにいたったあなたの考えも書きなさい。

模範解答例
 アンケート結果より,算数に〇を囲んだ17人と,国語に〇を囲んだ31人を合わせると,17+31=48(名)になる。そのうち,どちらも〇で囲まなかった人が0人で,算数と国語の両方を〇で囲んだ人が9人いるので,48-9=39(人)がクラス全員の人数だとわかる。
 答 39人

Aくんの解答
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寸評 明らかに説明不足だということが一目瞭然(りょうぜん)ですね。答えが合っていてもこれでは満点にはなりません。ここでのポイントは,自分の考え方をしっかりと説明できているかどうかです。式や答えだけでは正解にはなりません。
 また,消し残しは減点の対象です。制限時間が設けられている入試本番はとてもあせってしまいがちですが,雑な消し方にならないように十分気をつけましょう。また,勢いよく消すことで他の解答部分がうすくなってしまうことがあります。消したい部分をていねいに消すように心がけましょう。

Bさんの解答
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寸評 この解答は具体性がありませんね。答えが39人になった理由がわかりません。

 この問題では,「その答えにいたったあなたの考え」という問いにいかに「正確に書くかどうか」が得点を左右します。「問題を正しく読み取る」という点をいつも心がけましょう。


掲載日:2015年5月25日
次回の掲載は,2015年6月22日の予定です。

[2015/04/27] 公立中高一貫校合格者の声を集めてみました


 みなさん,こんにちは。
 新学期がはじまり,新しい教科書を開いて「よーし,がんばるぞ」と威勢(いせい)のよい声をあげていることでしょう。
 今回は,公立中高一貫校に合格した先輩(せんぱい)たちの声をご紹介(しょうかい)します。公立中高一貫校の生活を思いうかべて,10か月後にみなさんもその一員になれるようにがんばっていきましょう。

<質問>
 公立中高一貫校に入学してよかったと思うことは?
<回答>
 高校生との交流がある(いっしょに活動できる・相談できる)。
 高校生活を間近に見ることができる(高校の話を多く聞ける・大学受験を意識できる)。
 中高合同で部活ができる(高校レベルの体験や練習ができる)。
 高校の先生の授業を受けられる。

 ご紹介したもの以外も,回答の多くが高校とのつながりによさを感じているようでした。高校生の存在は大きいらしく,非常によい刺激(しげき)を受けている印象(いんしょう)です。確かに,これが公立中高一貫校の最大の魅力(みりょく)と言えるでしょう。また,受験指導をおこなう立場から見ても,早くから大学入試を意識できるというのはメリットが大きいですね。

<質問>
 公立中高一貫校に入学して不満に思う点は?
<回答>
 お弁当や通学距離(きょり)などで親の負担(ふたん)が増えたみたい。
 夏休みが短い。しかし,宿題は多い。
 授業進度が速い(内容が難しい)。

 おどろいたのは,親御(おやご)さんの負担になっていることを気にかけているところですね。さすがだと思いました。宿題が多い,授業進度が速い(内容が難しい)というのは,想定の範囲内(はんいない)でしょう。その覚悟(かくご)が必要だというのはまちがいありません。

<質問>
 公立中高一貫校に入学して感じた意外に思った点は?
<回答>
 まじめな人ばかりで,ガリ勉ばかりだと思っていたが,個性的でおもしい人が多く,意外に不真面目(ふまじめ)な生徒もいる。

 この回答が圧倒的に多くありました。入学前はあの高い受検倍率をくぐりぬけた強者(つわもの)ばかりで,ガリ勉タイプが多いと思っていたようです。しかし,生徒の言葉を借りれば「変な人」が多いらしいのです。そして,全員が口をそろえて「公立中高一貫校の友達は楽しい!」と言います。期待がふくらみますね。

<質問>
 地元の公立中学校に通う人たちとの話の中で感じた公立中高一貫校の特徴(とくちょう)は?
<回答>
 授業が本当に静か。
 勉強のスピードが速い。宿題が多い。
 文化部がたくさんあり,総じて部活動の種類が多い。

 「授業が本当に静か。」というのは印象深い言葉です。また,文化部がたくさんあるというのも,特徴的ですね。

 いかがでしたか。
 10か月後,自分が志望している公立中高一貫校の正門の前に立ち,記念写真が撮れるようにこれからがんばっていきましょう。


掲載日:2015年4月27日
次回の掲載は,2015年5月25日の予定です。

[2015/03/23] 公立中高一貫校合格に向けた受検準備三か条


 新小学6年生のみなさん,こんにちは。
 いよいよあなたたちの番が来ました。公立中高一貫校を受検するなら,だれしもが受かりたいと思うでしょう。だからこそ,志望校合格に向けてよいスタートを切りましょう。

 今回は,公立中高一貫校合格に向けた受検準備について,特に大切な3点をお話しします。

(1) 国語・算数・理科・社会の知識をしっかりと身につけよう!
 「私国立中学受験じゃないのに?」「公立中高一貫校が出題する適性検査問題は特殊(とくしゅ)だから,それに合った過去問などを解いたほうがよいのでは?」という声が聞こえてきそうですが,私たちがこのように述べるのには「適性検査問題を解くためには,そのベースとなる基礎力(きそりょく)が絶対に必要である」という確固たる理由があるからです。基礎力を身につけたうえで,じっくりと考え,自分の言葉で表現する術(すべ)を身につければ,高い確率で合格を手中におさめることができます。

(2) 小学生向けの新聞(朝日小学生新聞や毎日小学生新聞,読売KODOMO新聞など)などを読んで,社会の動きを知ろう!
 公立中高一貫校が出題する適性検査問題の多くが,社会の動きや諸問題(しょもんだい)に関連しています。事前にこういったことを知っているのと知らないのでは格段(かくだん)の差につながります。おもに次のことに取り組みましょう。
① 社会で起きている出来事に興味を持ち,いろいろな視点(してん)から調べてみよう。
② ①をおこなったうえで,「それについてどのように思うか。なぜそのようなことが起きるのか。私たちにできることは何か」といったことを考え,保護者や友達と話し合ってみよう。

(3) 模試(もし)を受けよう!
 (1)・(2)で実力が身についたとしても,実際に「敵」を知らなければ大きな効果は得られません。ここでいう「敵」とは入試問題のことです。過去問に取り組むことはとても大切ですが,継続的(けいぞくてき)に模試を受けることで,解き方や答え方を確認(かくにん)すると同時に,時間配分なども経験できます。

 合格を勝ち取るために,自分から積極的に取り組んでいくことが何よりも大切です。「合格したい」と言っているだけでは受検の神様はあなたを助けてくれません。あなた自身の受検です。さっそく(1)の勉強からはじめましょう。


掲載日:2015年3月23日
次回の掲載は,2015年4月27日の予定です。