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ライズの合格る答案

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R志学会ライズ

私たちライズは,10年前から総力を挙げて公立中高一貫校対策に取り組み,独自の公開模試も運営してきました。その模試の採点時に感じた,「こんなミスがもったいない」「この書き方だと減点になる」といった気づきを,このコラムでは具体例を出しながら紹介し,さらに対処法も伝授していきます。また,公立中高一貫校に在籍する中学・高校生の生の声なども先輩情報として随時紹介していきます。
ホームページ http://www.shigakukairise.jp

[2018/01/22] 公立中高一貫校入試/面接時の礼の仕方


 寒い日が続いていますが,今年は暖かい日もあります。寒暖の差が大きいときは特に注意が必要です。体調をくずしやすいからです。十分に注意して万全の体調で入試本番に臨みましょう。
 さて,今回は,これから公立中高一貫校入試をむかえるみなさんに,面接時の礼についてお話しします。みなさんが受検する公立中高一貫校では面接試験がありますか。あるとしたら,その対策はできていますか。

 礼の仕方にはいくつかあります。よく言われるのが,15度の礼,30度の礼,45度の礼です。15度は,ろうかですれちがった場合など,軽く会釈(えしゃく)する程度の礼なので,面接時には使いません。また,45度は深々と礼をする場合なので,これもあまり使いません。面接をするときによく使うのが30度の礼です。

 30度と言われてもどのくらいかわからないと思いますので,目安をお伝えすると,
 礼をして自分の位置から2メートル位前の床を見る
 というイメージです。2メートルは自分の身長の約2倍まではいかない,1.5倍くらいでしょう。そのくらいを目安に見ればちょうどよくなります。逆に,礼をしたときに自分の足下が見えているのは,深く頭を下げすぎている場合がほとんどです。仮に30度の礼であっても頭が下がりすぎていることを意味します。ちょっと頭を起こしながら礼をするぐらいがきれいです。首まで意識して背筋がのびていれば,頭が下がりすぎないはずです。

 もう一つ,礼をきれいに見せる方法があります。それは,背筋をのばすのは当たり前ですが,礼をするときに,頭を下げるのではなく
 おしりを後ろにつき出す
 ようにする,というものです。礼をするとき多くの人が頭から下げようとしたり,腰を曲げて礼をしようとしたりします。しかし,これでは手が動いたり,頭が下がりすぎたりして,あまりきれいな礼になりません。そこで,背筋をのばして,おしりを後ろにつき出すイメージで礼をすれば,きれいな礼になります。
 ぜひ試してみてください。

 入試本番の面接では,指示がなくて礼をするタイミングをのがしてしまったり,集団面接か,個人面接かでちがったりしますが,礼をすることはとても大事です。せめてイスに座る直前や,終わったあとは必ず礼をしましょう。集団面接では,先頭の人につられて礼やあいさつをしないなどにも注意しましょう。面接では,あなたのハキハキとした態度を見ています。おどおどせず,塾や家庭でしっかり練習してからのぞみましょう。


掲載日:2018年1月22日
次回の掲載は,2018年2月26日の予定です。

[2017/12/25] 公立中高一貫校入試直前期の注意点


 すでに12月終盤(しゅうばん)。冬休みの過ごし方で,合否結果は大きく変わってきます。クリスマスやお正月など,楽しい行事がたくさん待っていますが,入試が終わるまではお預けにしておきましょう。
 今回は「公立中高一貫校入試直前期の注意点」の中でも生活面や準備についてまとめていきます。学習面に関してはこちらをご覧ください。


●生活リズムをくずさない
 公立中高一貫校入試本番に向けてラストスパートをかけていく人が多いと思います。そのときに気をつけてほしいことは「無理をし過ぎない」ということです。夜おそくまで勉強をしてかぜを引き,体調をくずしてしまっては,逆に勉強時間が減ります。緊張感(きんちょうかん)も高まり,張り切る気持ちもわかりますが,夜ふかしをし,翌日の昼ごろに起床(きしょう)なんてことでは意味がありません。
 ここでの大切なポイントは,試験本番の時間は日ごろから勉強しておくということです。試験本番で頭の回転をピークに持っていけるリズムをこの冬休み期間中に作り上げておきましょう。そのためには試験開始時間から逆算し,その3時間前には起きる習慣を身につけましょう。もちろん,朝食もしっかりと食べましょう。

●入試当日の服装(ふくそう)と試験会場の下見
 よく「どんな服装で試験を受ければよいですか?」という質問を受けます。小学校指定の制服がある人はその制服で,そうでなければ特に「よい服装・悪い服装」というものはありませんが,温度調節のしやすい服を選びましょう。試験会場が寒いか熱いかは当日になるまでわからないからです。
 また,会場までの交通手段(しゅだん)・所要時間はある程度把握(はあく)しておきましょう。当日は混雑も予想されます。ギリギリになると受検生は心理的にあせってきますので,少し余裕(よゆう)を持って試験会場に向かいましょう。試験会場が志望校の校舎とは異なる場合もあります。そういったときは,事前に試験会場に保護者の方といっしょに行ってみるのもよいでしょう。試験会場が志望校の場合は,おそらく学校説明会などで何度か訪れたはずですから,必ずしもその必要はありません。ただし,モチベーションアップのために訪れるのであれば,人によっては効果的かもしれません。

●試験前日
 やることはやってきた! あとは明日全力を出し切るのみ!
 試験前日に難しい問題にわざわざチャレンジする必要はありません。かえって不安になるだけです。これまでに学んできたことを復習しつつ,試験会場に持っていく持ち物のチェックをしましょう。忘れ物があると,大きく動揺(どうよう)してあせりますよ。
 なお,試験当日は復習教材を持っていきましょう。その教材とはこれまでに最も使ってきたものがよいでしょう。「こんなにたくさん勉強した」という自信にもつながります。また,直前に見直した単元が出題されたという感想を寄せてくれた先輩(せんぱい)たちがたくさんいます。

 さあ,ラストスパートです。体調管理に気を使いながら,最大限,合格につながるアプローチをこの冬休みにかけていきましょう。


掲載日:2017年12月25日
次回の掲載は,2018年1月22日の予定です。

[2017/11/27] 細かい部分や注釈までしっかりと読みこもう


 今年もあと1か月ほどになりました。受検生のみなさんは勉強づけの毎日で,つかれがたまっていると思います。インフルエンザも流行のきざしが出てきていますので,体調管理には十分気をつけましょう。
 さて,今回は「文章から的確に解答を見つけ出す」というテーマでお話しします。

●事例紹介●
 外国人観光客が,ある県を旅行して書いた記事を読んで答える問題(※文章は省略)
 記事には,外国人観光客のつたない日本語であっても,案内所の人が理解して観光地を教えてくれた話や,教えてくれた観光地へ行った感想などが書かれてある。
問題1 外国人観光客が外国人向けの案内所を訪れる理由を文章中から46字でぬき出して(句読点をふくむ),はじめと終わりの5字を答えなさい。

●誤答例●
「しかし,別 ~ とにした。」
 →1文でぬき出しており,46字になっていない。
「初めて温泉 ~ たがうこと」
 →理由が問われているのに,「~だから」にあたる部分をぬき出していない。

●考え方●
 文章中からぬき出す問題は,文章中の表記のまま(漢字は漢字で,ひらがなはひらがなで)で書かなければ減点になります。また,46字という条件は大きなヒントでもあり,句読点をふくんだうえで,理由となる「~だから」にあたる部分を見つけなければいけません。この問題の場合,一文とは限らず,「部分」になる可能性があるので注意が必要です。

●事例紹介(続き)●
問題2 外国人観光客が訪れた場所のハイライト(よかった観光地)をか条書きで3つ書きぬきなさい。

●誤答例●
・見ごたえがあった。
・日本風を感じられる
・感銘を受けた。
 →訪れた場所が問われているのに,感想の部分を答えている。
 日本庭園が非常にすばらしく,富士山と温泉施設も予想以上によかった。
 →注釈があるハイライトの意味は理解できているが,か条書きになっていない。

●考え方●
 受検生にとって難しい言葉などには注釈がつきます。そのような細かい部分までしっかりと読みこむ必要があります。
 か条書きとは,その事柄をいくつかに分けて書き並べることです。この問題の場合,よかったと思った具体的な観光地名を3つ書き出せば正解です。

 入試本番は緊張してあせってしまうものですが,日ごろから細かい部分にまで注意をはらい,少しでもミスを減らしていきましょう。


掲載日:2017年11月27日
次回の掲載は,2017年12月25日の予定です。

[2017/10/23] あたりまえのことがいつもできるようになろう


 いきなりですが,公立中高一貫校の適性検査問題を解くときに大切なことは何でしょうか。みなさんは,すぐに答えることができますか。
 今回は,次の例題を使って,この問いについて考えていきましょう。

●例題
 緑のカーテンの効果を調べていた太郎さんと花子さんは,次のグラフを見つけました。このグラフより,緑のカーテンにはどのような効果があるといえますか。これまで学習した内容をふまえてその理由も考えて,まとめて説明しなさい。

20171023.png

●3人の児童の解答
児童A 緑のカーテンがあることで室内の温度を下げることができる。
児童B 緑のカーテンには室内温度を下げるはたらきがあります。
児童C 緑のカーテンがあるときとないときを比べると,同じ時刻でも緑のカーテンがあればすずしくなるといえる。

 さて,この3人の児童の解答に共通していることは何でしょうか。それは,どれも効果だけ書けていて,理由が書かれていないということです。一見すると上手に書けているのに,これでは満点を取ることができません。

●模範解答
緑のカーテンのしげった葉が光をさえぎるため,日中の室内温度が上がるのをおさえる効果がある。

 模範解答では,緑のカーテンが温度を下げることができる理由と,その効果がしっかり書けているのがわかると思います。

 さて,はじめにもどりますが,この例題を通して問題を解くときの大切なことがわかりましたね。

 それは,「問題をよく読むこと」と,「問いに沿って答えること」です。

 いま,「そんなのあたりまえじゃん」と思った人がいるかもしれませんね。しかし,このあたりまえが一番の落とし穴です。人間は,あたりまえすぎるとそれに慣れてしまい,重要だと思わなくなっていくからです。
 入試本番が近づいてきたいまだからこそ,この「あたりまえ」のことがしっかりできているかどうかを確認してください。そうすることで,むだな失点を減らすことができるはずです。


掲載日:2017年10月23日
次回の掲載は,2017年11月27日の予定です。

[2017/09/25] 知識がなければ,思考力や表現力が活きてこない


 まずはじめに,次の写真を見てください。みなさんはこの人物をご存じですか。明治時代に活やくした外交官です。

20170925.png

 今年,ある公立中高一貫校で出題された適性検査問題の1つに,次のようなものがありました。
「アメリカ合衆国との条約改正につくした上記の人物名を答えましょう。また,この条約の改正によって日本ができるようになったことを,二〇字以上四〇字以内で書きましょう。」

 答えは,人物名が「小村寿太郎」,日本ができるようになったことは「日本が自由に,外国からの輸入品にかける関税を決められるようになった。」です。

 この問題を解くためには,何を持ってしても小村寿太郎の功績やその内容を覚えておかなければなりません。

 公立中高一貫校入試では,思考力や表現力が試されるとよくいわれます。それはそうなのですが,知識は絶対に無視できません。というのも,知識がなければ,思考力や表現力が活きてこないからです。

 たとえば,歴史を取り上げると,小学校学習指導要領には,以下の人物の動きを通して学習するように指示しています。

卑弥呼,聖徳太子,小野妹子,中大兄皇子,中臣鎌足,聖武天皇,行基,鑑真,藤原道長,紫式部,清少納言,平清盛,源頼朝,源義経,北条時宗,足利義満,足利義政,雪舟,ザビエル,織田信長,豊臣秀吉,徳川家康,徳川家光,近松門左衛門,歌川広重,本居宣長,杉田玄白,伊能忠敬,ペリー,勝海舟,西郷隆盛,大久保利通,木戸孝允,明治天皇,福沢諭吉,大隈重信,板垣退助,伊藤博文,陸奥宗光,東郷平八郎,小村寿太郎,野口英世

 合計42名もの名前が書かれています。小村寿太郎の名前もありますね。
 
 別の公立中高一貫校では,聖徳太子が作った「十七条憲法」の資料,徳川家光が作った「武家諸法度・寛永令」の資料,雪舟の水墨画,大久保利通・木戸孝允・伊藤博文らの加わった岩倉使節団出航の図,西郷隆盛が最期を迎えた西南戦争の図,板垣退助の自由民権運動を表す絵が資料として使われています。

 公立中高一貫校入試では「歴史は出題されない」という風評が一部で広がっているようですが,それはうそです。少なくとも,上記42名の功績はしっかりおさえておく必要があります。

 論語には以下のように書かれています。
 学びて思わざれば,すなわちくらし,思いて学ばざればすなわちあやうし。
 この言葉の意味は,「知識を得てそれを思考に使わなければ学問が身につくことはなく,知識を得ずに思考ばかりすればひとりよがりのかたよったがんこさを持ってしまい危険だ」です。肝(きも)に銘(めい)じてください。


掲載日:2017年9月25日
次回の掲載は,2017年10月23日の予定です。

[2017/08/28] 初見問題を正確に読み解く力を養おう


 みなさん,こんにちは。
 夏休みがほぼ終わり,公立中高一貫校入試を考えている小学6年生にとっては,あとわずかとなりました。9月以降はさらにスパートをかけていきましょう。
 さて,今回は初めて見る問題,つまり,初見問題を取り上げます。そもそも,公立中高一貫校入試で初見問題はめずらしくなく,逆にその多くが初見問題といってよいほどです。ただし,その場合も問題文に解き方や具体例が示されているので,よく読めばそれほど難解ではありません。初見問題こそチャンスです。しっかり得点していくことが合格へのカギとなります。

●問題●
 電卓を使って,「4÷8+6×7-13×3」を正しく計算するには,どのような順番でボタンをおせばよいでしょうか。次のボタンだけを用いて,おす順番を書き,計算結果も答えなさい。ただし,MCは最初におしておくものとし,ボタンは同じものを何度も使って構いません。
ボタン 1,2,3,4,5,6,7,8,9,0,MR,M-,M+,×,÷
資料 メモリーボタンの種類と意味
MC  メモリーに記憶させた数を0にする(クリアー)。
MR  メモリーに記憶させた数を電卓に表示する。
M-  電卓に表示されている数をメモリーに記憶させた数から引く。
M+  電卓に表示されている数をメモリーに記憶させた数に足す。
例)120×3+60×2の場合は,最初にMCをおして0に戻し,その後,120×3M+60×2M+MRとおす。

●解答●
おす順番 4÷8M+6×7M+13÷3M-MR
計算結果 3.5

●解説●
 電卓のさまざまな使い方を知っている人は多くないでしょう。しかし,問題文に解き方がくわしく説明されているので,まずはそれを正確に読むことが大切です。
 例を参考にして考えると,単に+をM+に置きかえているわけではないことに注意しましょう。計算すべき式は「4÷8+6×7-13×3」なので,わり算とかけ算を,たし算とひき算よりも先にしなければなりません。4÷8をたすためにM+をおし,6×7をたすためにまたM+をおし,13×3を引くためにM-をおし,最後にすべてを表示するためにMRをおすという流れです。

●誤答例●
① 4÷8M+6×7M-13×3
 +をM+,-をM-に置きかえるだけとかんちがいをしています。また,最後に数を表示するためのMRもぬけています。

② 4÷8M+6×7M-13×3MR
 最後に表示させるためにMRを答えていますが,その前にM-がぬけています。やはり,符号を置きかえるだけとかんちがいをしています。

 落ち着いて考えれば,それほど難しくない問題です。しかし,一度かんちがいをして思いこんでしまうと,なかなか正しい答えにたどりつけません。問題文の量が多い公立中高一貫校入試だからこそ,落ち着いて問題文を正確に読み解くことを心がけましょう。


掲載日:2017年8月29日
次回の掲載は,2017年9月25日の予定です。

[2017/07/24] 公立中高一貫校で「割合の活用」は絶対です!!


 さて,夏休みに入りました。この夏の過ごし方で,みなさんの今後の学力は大きく変わっていきます。学校がない分,特に小学6年生のみなさんは,自分の「したい」「必要な」勉強のために,多くの時間を確保しましょう。しっかりと勉強中心の生活を送り,この夏で土台を固めてください。

 毎年7月は「割合」を取り上げています。割合は,小学5年生で習う単元ですが,ここでつまずく児童が実に多いのが現状です。「単位量あたり」や「比」,「速さ」などにもえいきょうをあたえるのが,この割合です。この単元が苦手だと,一気に合格から遠のくといっても過言ではありません。

●問題●
 自宅の緑のカーテンの効果を確かめるために,さくらさんは8月の電気使用量を比べました。昨年8月の電気使用量は,一昨年の8月に比べて10%減っていました。また,今年の電気量も昨年8月に比べて10%減りました。今年の電気使用量は,一昨年に比べて何%減りましたか。

●解答●
 19%

●解説●
 もとにする量となっている一昨年の電気使用量を仮に100kWhとすると,10%減るので,昨年は一昨年の90%になります。よって,昨年の電気使用量は,100×0.9=90(kWh)
 ここからさらに昨年の電気使用量をもとにする量とおいて90kWhとすると,そこからの10%減,つまり90%になるので,今年の電気使用量は,90×0.9=81(kWh)
 つまり,一昨年100kWhだった電気使用量が81kWhになったので,19kWh減っていることから,19%分減ったことがわかります。

●誤答例●
 20%

 ここでのポイントは,しっかりともとにする量を定め,自分で数値を置くことができるかどうかです。
 なお,「○%減」「□割引」「△%増」などの計算も,しっかりできるようにしておきましょう。近い将来,消費税も8%から10%へ増税される予定です。消費税に関する料金計算や,原価,定価,売値,利益などの計算も大切です。


掲載日:2017年7月24日
次回の掲載は,2017年8月28日の予定です。

[2017/06/26] 資料読み取り問題を解くうえで大切なこと


 新学年が始まって3か月が経とうとしています。新しい生活にも慣れたころでしょう。来月には夏休みに入ります。学力をアップさせるチャンスですね。学習計画をしっかりと立て,勉強を進めていきましょう。
 さて,今回は資料読み取り問題を考えます。

●問題●
 食育をおし進めることは,食料自給率アップにつながると考えられていますが,その理由を,資料1~3をもとにして説明しなさい。

2017-06-26_4.png

 資料2より,米の消費量は年を追うごとに減り続けていますが,資料1より,米の自給率はほとんど変わっていないことが読み取れます。このことから,日本国内での米の生産量が減少していると判断できます(米の生産量が変わらなければ,米の自給率は上がるはずだからです)。加えて,肉類や牛乳・乳製品の輸入が増えていることも読み取れます。

 なお,本問を解く際,「食育では,1975年ごろの米を中心とした食事が理想的だと考えられている」という前提が知識として求められています。こういったことは,社会科や家庭科で学習することなので,小学校の授業をおろそかにしないように日ごろからがんばりましょう。


●模範解答例●
食育をおし進めることは,日本国内でほぼ自給できている米の消費を増やし,輸入にたよっている肉類や牛乳・乳製品などの消費を減らすことにつながるので,食料自給率アップにつながるから。

●Aさんの解答●
食べ物を残すことによって,食料自給率が減少するので,残さないようにする。

コメント:食べ物を残すかどうかは,資料1~3からはまったく読み取れません。確かに,食料生産は限られていることから,食べ物を残せば残すほど,海外から食べ物を輸入しなければならず,食料自給率が下がります。しかし,「資料1~3をもとにして」と問われている以上,たとえ正しいことを書いていても,資料1~3から読み取れないことはすべて0点です。

●Bさんの解答●
昔は米を作って食べていたが,食生活の変化によって,肉類や牛乳・乳製品を食べるようになった。

コメント:この解答では,「食料自給率アップにつながる理由を書く」という問いに答えていません。因果関係を明確にすることが何よりも大切です。

●Cさんの解答●
食育は地元のものを食べることなので,食料自給率を上げることができるから。

コメント:地産地消も食育の一つですが,Aさんの解答同様,資料1~3からは地産地消に関することはまったく読み取れません。

 以上より,資料読み取り問題には,大きく2つのポイントがあることがわかります。

 ・あたえられた資料から読み取れることをもとにして考える。
 ・因果関係を明確にして,問われたことに答える。

 ぜひ,いつもこの2つを頭に入れて,問題に取り組んでいってください。


掲載日:2017年6月26日
次回の掲載は,2017年7月24日の予定です。

[2017/05/29] 合格できる文章とはどのようなものなのか??


 新学年がスタートしてはや2か月が経ちました。小学6年生のみなさんはもちろん,小学5年生のみなさんも「よし,がんばろう!!」と思っている人が多いと思います。

 今回は,みなさんが苦手としている形式の問題を取り上げて,「合格できる文章とはどのようなものなのか」を考えたいと思います。

例:日本の内閣総理大臣(ないかくそうりだいじん)と,アメリカ合衆国(がっしゅうこく)大統領(だいとうりょう)の選挙での選ばれ方のちがいに関するスピーチ原稿

 ここで取り上げるのは,資料読解にもとづく作文形式の問題です。①「はじめ」→②「展開」→③「まとめ」の順に,①「問いかけ」→②「日本の内閣総理大臣とアメリカ合衆国大統領の選ばれ方のちがい」→③「どのような人が日本の内閣総理大臣に選ばれやすいか」をまとめていきます。

 ここで気をつけなければならないのは,「資料に書かれてあることをちょうどよい分量にまとめて書く」ということです。この「ちょうどよい分量」を「ます目をうめればよい」とかんちがいする児童が多いのですが,そうではありません。

 ちょうどよい分量とは,「書くべき内容は必ず書いたうえで,それを読む人(つまり,みなさんが合格を目指す公立中高一貫校の先生)が理解しやすいように補足しながら分量をはかっている」ということです。とりあえず思ったことや読み取れたことを書いて,あとは思いつきでまとめるというのは,ちょうどよい分量ではありません。

 問題文の資料はとても長いので,ここには掲載(けいさい)できませんが,ある児童の解答をもとに,どのような点をどのように直せばよいのかを見ていきましょう。

■ある児童の解答■
 みなさんは,日本の内閣総理大臣とアメリカ合衆国大統領がどのように選ばれるか,知っていますか。
 内閣総理大臣と大統領のちがいは,まず内閣総理大臣に選ばれるためには,はじめに国会議員になっていなければいけないということです。それに比べて,大統領は連邦議会議員である必要はありません。
 もう1つのちがいは,内閣総理大臣は与党の代表者が事実上選ばれるのに対して,大統領は14年以上アメリカ合衆国に住んでいる人が大統領に選ばれやすいということです。

 一見すると,よく書けていると感じる人が多いかもしれません。しかし,公立中高一貫校入試では,かなり減点される解答といえ,このままでの合格は,はっきり言って絶望的です。理由は,文章が整理できておらず,形式も守っていないからです。そして,何よりも一番の問題は,質問に答えていないということです。

 まず,この問題では,③「どのような人が内閣総理大臣に選ばれやすいか」が問われているのに対して,この児童は,アメリカ合衆国大統領の選ばれやすさも書いてしまいました
 ②についても不十分です。「連邦議会議員である必要がない」のは情報としてはおまけにすぎないのですが,日本の内閣総理大臣と対比させようという気持ちが先だったのでしょう。より大切な情報が消えてしまったという印象です。

 では,合格できる文章とは何でしょうか。もちろん練習は必要ですが,慣れればそれほど難しいことではありません。要は,質問に答えよう!と思って書くことです。「何だよ。それだけか。」と思わないでください。たったそれだけのことができない人がいかに多いことか。もちろん細かいことはたくさん学ばなくてはいけませんが,まずは質問に対してきちんと答えようという姿勢で問題に取り組むことが大切です。


掲載日:2017年5月29日
次回の掲載は,2017年6月26日の予定です。

[2017/04/24] 公立中高一貫校入試に向けた勉強スタート


 新学期が始まりました。毎日が新鮮(しんせん)です。わくわくしますね。新しい世界に飛びこむのって楽しそう。
 そうです!! 来年のあなたは,中学校というこれまでとはまったくちがう新しい世界に飛びこみます。このホームページを見ているあなたは,中学受験(受検)を決めた人? 迷っている人? どちらにしても,新しい世界に飛びこむための準備期間が「いま」なのです。
 むぎっ子広場では,公立中高一貫校入試にあたってお伝えしたいことを毎月発信していきます。苦しい勉強も楽しみながら取り組むと効果倍増!! お楽しみに。

●4~5月にやっておいてほしいこと
①受験生(受検生)としての自覚を持つ
 公立中高一貫校入試はたいてい1~2月。つまり,入試本番まであとおよそ9か月です。あっという間ですね。合格するために一生懸命(けんめい)勉強に取り組まなければなりません。合格できる実力をバッチリつけるための最高で最適・無敵の学習を始めましょう!!
②受ける公立中高一貫校を決める。学校のことを調べる
 目指す学校を志望校といいます。どの公立中高一貫校を受けるのか,保護者の方や学校の先生,塾の先生に相談しましょう。近所で「公立中高一貫校に合格して通っている」という人がいれば聞いてみましょう。学校の特色を知ることはとても大事です。
 また,志望校の見学に行きましょう。オープンスクールには必ず足を運びましょう。受験(受検)勉強でくじけそうになっても,「あの中学に行きたい,行くと決めたんだ!」と強く思うことができます。

●毎日の生活で取り組んでほしいこと
①早く始める,真剣に取り組む,続ける
 才能や能力だけでは合格できません。「真剣になった時間の長さと深さ」が合格の決め手です。早く受験(受検)勉強を始めること。しかし「ただやればいい」では実力はつきません。やる気と集中力,そして,考えぬくことと反復。つまり「継続は力なり」です。
②学校の勉強も塾の勉強も大事
 授業から得られるものは多いはずです。時間は二度と戻ってきません。集中して授業を受けましょう。
③身の回りのことに興味を持つ
 身の回りの自然や社会で起こるさまざまなことに興味・関心を持ちましょう。「なぜこうなるの?」「私はこう思う」「こんな意見もあるんだ」など,考えるくせをつけること。それを自分の言葉で表現できるよう,日ごろから書いたり話したりして練習しましょう。
④学校や地域の行事などに積極的に参加する
 実際に経験することで,説得力のある作文が書けるようになります。
⑤明るく,素直に
 明るく素直な人は受験(受検)勉強にも真っ向勝負できるので,ぐんぐん伸びます。また,周囲のアドバイスを素直に受け入れることができるので,プラスになる情報が入ってきます。
⑥夢,目標を持つこと
 公立中高一貫校を受験(受検)するのであれば,将来の夢や目標を明確にしましょう。夢や目標に向かって受験(受検)勉強をがんばれるのはいうまでもありませんが,夢も目標もない人は,面接がある公立中高一貫校の場合,他の受検生と比べて見劣(みおと)りします。
⑦正しい言葉遣いをする
 日ごろから正しい言葉を使いましょう。特に,敬語は受験(受検)直前では身につきません。家族や友達にも協力してもらうとよいでしょう。

 受験(受検)勉強は苦しいものです。しかし,一生懸命にがんばれば乗り越えた人にしか味わえない気持ちになれます。自分と向き合う大切で楽しい時間になれば最高ですね。
 あなたの合格をお祈りします。ではまた来月,お会いしましょう。


掲載日:2017年4月24日
次回の掲載は,2017年5月22日の予定です。

[2017/03/27] 日常が本番に活きるという気持ちを持とう


 みなさん,こんにちは。
 公立中高一貫校入試を考えている新小学6年生の中には,これから本格的に勉強を始めるという人も多いと思います。今回は日常から意識を高めることについてお話しします。
 公立中高一貫校入試では,適性検査問題や作文問題のほかに,聞き取り問題や面接の出来によっても合否が分かれる学校があります。これらの試験に対しては,日ごろから意識を高めることが合格に直結します。ここから勉強を始めるみなさんは,以下のことに気をつけながら日々の生活を送ってください。

●字をていねいに書く
 字はていねいにこしたことはありません。適性検査問題や作文問題ではたくさんの文章を書きますが,その字がきたないと採点者に正確に伝わらない場合があります。ていねいに書くと字を書くスピードが落ちるという意見がありますが,日ごろからていねいな字で書くことを心がければ,入試本番でも速くていねいに伝わりやすい字が書けるようになります。

●話の要点をまとめる習慣をつける
 聞き取り問題が出題される公立中高一貫校の場合,どのようにして練習すればよいのかという質問をよく受けます。最も身近な方法は,学校の全校集会や学年集会,学級での担任の先生の話を保護者さんに伝えることです。伝えることを前提に話を聞けば,日ごろから注意して大事な部分を聞き取ろうとする習慣がつきます。

●日ごろから敬語(けいご)を使う
 敬語が使える人と使えない人では,面接のときに大きな差がつきます。というのも,面接ではどうしても日ごろ使っている言葉のくせが出るからです。ぜひ,日ごろから学校の先生や目上の人に対して敬語を使ってみましょう。
 その際,尊敬語(そんけいご)と謙譲語(けんじょうご)の区別を意識してください。尊敬語とは,目上の人の行為(こうい)に対して使う言葉です。謙譲語とは,自分や自分の家族の行為に対して使う言葉です。種類が多いわけではありませんが,尊敬語と謙譲語をまちがって使う人がいますから使い慣れることが何よりも大切です。1つひとつの言葉を意識して使えるようになりましょう。


掲載日:2017年3月27日
次回の掲載は,2017年4月24日の予定です。