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ライズの合格る答案

PROFILEライズプロフィール

R志学会ライズ

私たちライズは,10年前から総力を挙げて公立中高一貫校対策に取り組み,独自の公開模試も運営してきました。その模試の採点時に感じた,「こんなミスがもったいない」「この書き方だと減点になる」といった気づきを,このコラムでは具体例を出しながら紹介し,さらに対処法も伝授していきます。また,公立中高一貫校に在籍する中学・高校生の生の声なども先輩情報として随時紹介していきます。
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[2017/05/29] 合格できる文章とはどのようなものなのか??


 新学年がスタートしてはや2か月が経ちました。小学6年生のみなさんはもちろん,小学5年生のみなさんも「よし,がんばろう!!」と思っている人が多いと思います。

 今回は,みなさんが苦手としている形式の問題を取り上げて,「合格できる文章とはどのようなものなのか」を考えたいと思います。

例:日本の内閣総理大臣(ないかくそうりだいじん)と,アメリカ合衆国(がっしゅうこく)大統領(だいとうりょう)の選挙での選ばれ方のちがいに関するスピーチ原稿

 ここで取り上げるのは,資料読解にもとづく作文形式の問題です。①「はじめ」→②「展開」→③「まとめ」の順に,①「問いかけ」→②「日本の内閣総理大臣とアメリカ合衆国大統領の選ばれ方のちがい」→③「どのような人が日本の内閣総理大臣に選ばれやすいか」をまとめていきます。

 ここで気をつけなければならないのは,「資料に書かれてあることをちょうどよい分量にまとめて書く」ということです。この「ちょうどよい分量」を「ます目をうめればよい」とかんちがいする児童が多いのですが,そうではありません。

 ちょうどよい分量とは,「書くべき内容は必ず書いたうえで,それを読む人(つまり,みなさんが合格を目指す公立中高一貫校の先生)が理解しやすいように補足しながら分量をはかっている」ということです。とりあえず思ったことや読み取れたことを書いて,あとは思いつきでまとめるというのは,ちょうどよい分量ではありません。

 問題文の資料はとても長いので,ここには掲載(けいさい)できませんが,ある児童の解答をもとに,どのような点をどのように直せばよいのかを見ていきましょう。

■ある児童の解答■
 みなさんは,日本の内閣総理大臣とアメリカ合衆国大統領がどのように選ばれるか,知っていますか。
 内閣総理大臣と大統領のちがいは,まず内閣総理大臣に選ばれるためには,はじめに国会議員になっていなければいけないということです。それに比べて,大統領は連邦議会議員である必要はありません。
 もう1つのちがいは,内閣総理大臣は与党の代表者が事実上選ばれるのに対して,大統領は14年以上アメリカ合衆国に住んでいる人が大統領に選ばれやすいということです。

 一見すると,よく書けていると感じる人が多いかもしれません。しかし,公立中高一貫校入試では,かなり減点される解答といえ,このままでの合格は,はっきり言って絶望的です。理由は,文章が整理できておらず,形式も守っていないからです。そして,何よりも一番の問題は,質問に答えていないということです。

 まず,この問題では,③「どのような人が内閣総理大臣に選ばれやすいか」が問われているのに対して,この児童は,アメリカ合衆国大統領の選ばれやすさも書いてしまいました
 ②についても不十分です。「連邦議会議員である必要がない」のは情報としてはおまけにすぎないのですが,日本の内閣総理大臣と対比させようという気持ちが先だったのでしょう。より大切な情報が消えてしまったという印象です。

 では,合格できる文章とは何でしょうか。もちろん練習は必要ですが,慣れればそれほど難しいことではありません。要は,質問に答えよう!と思って書くことです。「何だよ。それだけか。」と思わないでください。たったそれだけのことができない人がいかに多いことか。もちろん細かいことはたくさん学ばなくてはいけませんが,まずは質問に対してきちんと答えようという姿勢で問題に取り組むことが大切です。


掲載日:2017年5月29日
次回の掲載は,2017年6月26日の予定です。