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ライズの合格る答案

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R志学会ライズ

私たちライズは,10年以上前から総力を挙げて公立中高一貫校対策に取り組み,独自の公開模試も運営してきました。その模試の採点時に感じた,「こんなミスがもったいない」「この書き方だと減点になる」といった気づきを,このコラムでは具体例を出しながら紹介し,さらに対処法も伝授していきます。また,公立中高一貫校に在籍する中学・高校生の生の声なども先輩情報として随時紹介していきます。
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[2020/05/25] 算数の基礎知識・計算をしっかり身につけよう


 今回は、題材は社会ですが、算数のお話です。
 公立中高一貫校入試では、社会を題材にしつつも、数値計算を求める出題があとを絶ちません。小学校の学習に欠かせない、がい数、割合などは、算数系の問題でなくても聞かれる重要な単元です。

■問題例
 次の文は、佐賀県と宮崎県の棄権(きけん)者数について説明した文です。次の資料を参考にして、( A )~( C )に算用数字を入れて文を完成させなさい。なお、棄権者とは「有権者で投票しなかった人」のことです。

「佐賀県は棄権者数が約( A )万人と、宮崎県よりも約( B )万人少なく、棄権者率も約( C )%低い。

資料 平成24年衆議院議員選挙(小選挙区)における佐賀県と宮崎県の数値
・佐賀県 有権者数 684640人
     投票者数 423545人
     投票率  61.86%
・宮崎県 有権者数 927973人
     投票者数 516815人
     投票率  55.69%

■解答
( A ) 26
( B ) 15
( C ) 6

■解説
 問題文中にある通り、棄権者は有権者で投票しなかった人のことなので、「棄権者=有権者-投票者」で求められます。よって、佐賀県の棄権者数は、68万人-42万人=26万人だとわかります。
 一方、宮崎県は、93万人-52万人=41万人なので、佐賀県は宮﨑県より、41万人-26万人=15万人少ないことがわかります。さらに棄権者率を見ると、佐賀県が約62%、宮崎県が約56%なので、62%-56%=6%低くなっています。

 次に、気をつけるべき点を見ていきます。
 まず、( A )の解答の形式を見ると、(  )万人となっているので、数値は千の位で四捨五入し、万の位までのがい数にします。このとき、端数(はすう)を切ってしまうと計算が合わなくなります。社会の問題ですが、算数の基礎知識を必要とする問題です。
 また、( B )では、「宮崎よりも」という言葉から、差を求めなければいけないことがわかります。さらに( C )では、「棄権者率も」という説明より、引き続き、佐賀県と宮崎県を比べていることがわかるので、こちらも棄権者率を十分の一の位で四捨五入し、一の位までのがい数にして差を求めます。

 以上の点に気をつけながら、3名の児童が書いた解答を見ていきましょう。

■誤答例1
佐賀県は棄権者数が約( 3 )万人
 これはけた数をまちがえているのでしょう。十万の位までのがい数にしています。

■誤答例2
宮﨑県よりも約( 62 )万人少なく
 これは、佐賀県の投票率の61.86%を四捨五入して62という数字を出したようですね。そもそも棄権者数でないうえに宮崎県と比べておらず、問われていることが正しく理解できていません。

■誤答例3
棄権者率も約( 5 )%低い
 これは、佐賀県の61.86%を61%、宮崎県の55.69%を56%として61%-56%=5%としたのでしょう。四捨五入のはずが、片方は切り捨てていますので、統一性のない計算になっています。


 このように、社会の問題であっても算数の基礎知識・計算が聞かれることがあります。今回は投票率は計算しませんでしたが、割合も重要単元ですので、必ず求められるようにしておきましょう。苦手な人はいまがチャンスですよ。

 また、計算の前段階である、「この問題では何が問われているのか」も大切にしましょう。志望校合格のためには、まず、問題文を正しく読み取り、正しい知識・計算で答えられるようになりましょう。それが志望校の合格には欠かせません。


掲載日:2020年5月25日
次回の掲載は、2020年6月22日の予定です。