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カッシー先生

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中学受験36年のキャリアがお届けするとっておきの秘策。特に公立中高一貫校の適性検査では,社会科的な知識だけでなく,算数で学習する割合なども同時に求められます。社会と数的処理をじっくり解説していきますよ。
高桐アカデミー塾長 カッシー先生
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[2014/09/06] 来年度入試のトピックス! 円形交差点とは?


 今回取り上げるのは,信号機がない交差点です。今年度から日本でも導入されることになりました。来年度の公立中高一貫校入試の一大トピックスになるでしょう。その名も「円形交差点」(環状(かんじょう)交差点,ロータリー交差点,ラウンドアバウトともいう)。

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 昔話になりますが,私が30年ほど前にイギリスを訪(おとず)れたとき,道路について驚(おどろ)いたことがいくつかありました。その1つが円形交差点です。円形交差点とは,車の通行部分が円形(環状,ドーナツ状ともいう)の形になっていて,車は右回り(時計回り)に進むことが決められている信号機のない交差点のことです。

 この交差点を初めて見たとき,「なんて合理的な交差点なんだろう」と私は感動しました。交差点に近づくと,車はスピードを落として左に曲がり円形部分に入ります。そして,進みたい道まで来ると左折して円形部分から出て行きます。信号機がないので,車は減速するだけで,円形部分に車がいない限り停止することはありません。意味なく信号機で待たされることなく,それぞれの進みたい方向に行けます。

 イギリスやフランスなどの地方都市では,この円形交差点を大変よく見かけます。車が交差点で止まることなく目的方向に曲がっていく様子は,見ていても気持ちがよいものです。運転している人もストレスが少なくてすむでしょう。

 日本では2013年6月に「道路交通法」が改正され,2014年9月から全国19か所で運用が始まりました。特に,地震(じしん)などの災害発生時に停電になって信号が使えなくなったときでも,円形交差点であれば,交通網(こうつうもう)の混乱(こんらん)を心配する必要がないことから,東日本大震災の被災地(ひさいち)や,近い将来発生が予想されている東海地震の被害発生予想地で関心が高くなっているようです。

 円形交差点は災害時に強いだけでなく,その他の利点も多くあります。まず,車の一時停止・アイドリングの時間が少なくなることで,ガソリンの消費量が減り,二酸化炭素や硫黄(いおう)酸化物などの発生がおさえられることです。
 次に,交通事故の発生件数や重大事故件数も減ることがわかっています。これは,円形部分に入るときと出るときに必ずスピードを落とさなければならないからだと考えられます。また,円形交差点では右折のみで左折がないため,運転手は円形部分に入るとき,歩行者と円形部分を右から走ってくる車にだけ気をつければよいからというのも理由のようです。

 しかし,交通量の多い交差点では大渋滞(だいじゅうたい)を引き起こしやすいという欠点もあります。また,通常の交差点よりもより広い用地が必要になるため,それを確保できるかという問題もあります。しかし,災害時に強い点や地球環境にやさしい点を考えると,これから日本中に広まっていってほしいと思います。


掲載日:2014年9月6日
次回の掲載は,2014年10月13日の予定です。