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カッシー先生

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中学受験36年のキャリアがお届けするとっておきの秘策。特に公立中高一貫校の適性検査では,社会科的な知識だけでなく,算数で学習する割合なども同時に求められます。社会と数的処理をじっくり解説していきますよ。
高桐アカデミー塾長 カッシー先生
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[2017/05/08] これからはインバウンドが日本の経済成長を支える


 みなさんは,インバウンドという言葉を聞いたことがありますか。
 インバウンドとは,もともと「入ってくる」「内向きの」などを意味する言葉で,現在では訪日外国人旅行客または訪日旅行を意味します。
 国の調査によると,2016年の訪日外国人旅行客は2403万9000人で,過去最多を記録しました。日本政府はこれまで,2020年に訪日外国人旅行客数の目標を年間2000万人,2030年までに3000万人としていましたが,この目標を引き上げ,それぞれ4000万人,6000万人にしたほどです。

 では,なぜこれほどまで急速にインバウンドが増加したのでしょうか。
 日本は自然にめぐまれ,四季の変化がはっきりしており,長い歴史の中で育った文化,おいしく健康的な食事など,観光に必要なすべての要素を持っています。しかし,戦後の復興と高度経済成長期を通して,日本は製造業を中心とした国造りをしてきました。その過程では,インバウンドを増やそうという発想自体がなかったように思います。けれども現在,製造業を中心とした国造りが曲がり角をむかえました。

 このような中で,日本政府が中心になり,官民あげてインバウンドに取り組むようになりました。皮肉なことに,日本の製造業がおとろえるということは,工場が進出していった中国や東南アジアの国々が豊かになっていくことを意味します。ちょうど日本が高度経済成長期に海外旅行がブームになったように,今,これらの国々では,海外外旅行がブームになりつつあるのです。そこに目をつけた日本は,タイ・マレーシア・ベトナム・フィリピン・インドネシアなどの東南アジアの国々を中心として,さまざまなきまりをゆるめています。これを規制緩和(かんわ)といいます。これにより,以前よりも簡単(かんたん)に日本を旅行することが可能になり,これらの国々からのインバウンドが増加したのです。

 さらに,政府がこれから法整備に取り組もうとしていることに,民泊(みんぱく)とIRがあります。民泊とは,ホテルや旅館ではない,ふつうの住居を観光客などに宿泊所として貸し出すことをいいます。政府のインバウンドの目標を達成するためには,ホテルや旅館が不足するのは明らかなので,民泊の活用が急務となっています。

 IRとは統合型リゾートのことで,ホテル・ショッピングセンター・国際展示場・劇(げき)場(じょう)(げきじょう)などを統合した大型観光施設のことで,特にカジノをふくむものをいいます。日本では2016年12月にIR推進法が成立しましたが,その具体的内容は何も決まっていません。これからどうなるのかを見守っていく必要がありそうです。


掲載日:2017年5月8日
次回の掲載は,2017年6月12日の予定です。