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カッシー先生

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中学受験36年のキャリアがお届けするとっておきの秘策。特に公立中高一貫校の適性検査では,社会科的な知識だけでなく,算数で学習する割合なども同時に求められます。社会と数的処理をじっくり解説していきますよ。
高桐アカデミー塾長 カッシー先生
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[2017/07/10] 東京都議会議員選挙の結果と間接民主制


 7月2日に東京都議会議員選挙の投開票がおこなわれ,小池百合子知事が率いる「都民ファーストの会」と,小池知事を支持する勢力が議会の過半数をはるかにこえる結果となりました。一方,自民党は57議席から23議席と半数以下に減り,過去最低になりました。

 東京都には,日本全人口の1割以上の人たちが住んでおり,経済・財政の面からも,地方公共団体でありながら,世界の国と比べて20位以内に規模に相当します。それゆえ,今回の結果が,今後の国政に大きなえいきょうをあたえるのは当然でしょう。

 今回の選挙では,築地市場の豊洲(とよす)への移転問題などが争点とされたはずでした。

 しかし,都民の関心は,森友学園や加計学園の疑惑(ぎわく)にきちんと答えようとせず,先月のこのコラムでも述べたように,課題が多い「共謀罪(きょうぼうざい)」の法律を強引に成立させ,その直後に国会を閉じるという安倍首相のやり方にあったと思います。

 さらに,閣僚(かくりょう)の失言や女性議員の暴言・暴行事件など,政治的スキャンダルを連発する自民党に都民が厳しい目を向けた結果になりました。

 フランスの政治思想家で『社会契約論(けいやくろん)』を書いたルソーは,次のように述べています。

「イギリスの人民は自由だと思っているが,それは大きなまちがいだ。かれらが自由なのは,議員を選挙する間だけのことで,議員が選ばれるやいなや,イギリス人民は奴隷(どれい)となり,無に帰してしまう。その自由な短い期間に,かれらが自由をどう使っているかを見れば,自由を失うのも当然である。」

 これはイギリスの間接民主制を批判(ひはん)した言葉ですが,今回の選挙で都民はルソーが指摘する自由を上手に使いました。

 私たちは,自分たちの自由を,そして自分たちの権利をいかに有効に使っていくか。このことをいつも考え続けなければなりません。


掲載日:2017年7月10日
次回の掲載は,2017年8月14日の予定です。