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カッシー先生

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中学受験36年のキャリアがお届けするとっておきの秘策。特に公立中高一貫校の適性検査では,社会科的な知識だけでなく,算数で学習する割合なども同時に求められます。社会と数的処理をじっくり解説していきますよ。
高桐アカデミー塾長 カッシー先生
ホームページ http://www.kotoac.com

[2018/05/14] 何はともあれ,百聞は一見にしかず!!


 東京駅からJR中央線に9分ほど乗車すると,四谷駅に着きます。そして,2分ほど歩くと,「こんな場所が日本にあるのか!!」と目を疑う街並みと,その奥(おく)に真っ白い洋風宮殿(きゅうでん)が見えてきます。この宮殿が迎賓館(げいひんかん)赤坂離宮(りきゅう)です。

 この宮殿はもともと,大正天皇が皇太子(こうたいし)時代に,その住居とするために建築された西洋式宮殿です。この宮殿建設に政府は相当力を入れたようで,当時の日本の建築家,学者,芸術家,技術者などが総動員され,国家プロジェクトとして取り組まれました。

 外観や内装(ないそう)もすばらしいものですが,地震や火災に対しても十分な対策(たいさく)がされています。そのため,関東大震災(だいしんさい)にもたえられる絢爛豪華(けんらんごうか)な宮殿が完成したのです。

 もちろん,これだけのものを作るには多額の費用がかかりました。その額は,現在の貨幣価値(かへいかち)にして1000億円ともいわれます。しかし,明治天皇には「豪華(ごうか)すぎる」という理由で気に入ってもらえず,皇太子ご夫婦(ふさい)がここに住むことはほとんどなかったそうです。

 1945年の終戦後,皇太子(現在の天皇)の住居として利用された時期がありましたが,その後,1948年に皇室(こうしつ)財産から国の財産へと変わりました。

 国会図書館や弾劾裁判所,東京オリンピック組織委員会などに利用された時期もありましたが,国際関係の緊密化(きんみつか)の流れの中,外国からのお客様をお迎(むか)えするのにふさわしい施設(しせつ)が必要になりました。こうしてこれまであまり注目されてこなかったこの宮殿を,迎賓館として利用することになりました。6年間にわたっておこなわれた大規模(だいきぼ)改修工事が終わり,1974年,迎賓館赤坂離宮が完成しました。

 明治時代,当時の日本の威信(いしん)をかけて作り上げたこの宮殿は,やっと活躍(かつやく)の場があたえられたように思います。

完成してから100年後の2009年,迎賓館赤坂離宮は国宝(こくほう)に指定されました。国宝とは,文字通り国の宝です。国宝というと,歴史的に古いものをイメージしますね。現在,明治以降に作られた国宝はほかには1つだけです。何かわかりますか。そうです,富岡(とみおか)製糸場です。富岡製糸場は,世界文化遺産(いさん)に登録された2014年に国宝にも指定されています。

 以前は期間を区切って公開していた迎賓館赤坂離宮ですが,2016年からは通年で公開しています。内部のようすなどはインターネットでも見ることができますが,やはり直接見るほうがそのすばらしさをより実感できます。機会があればぜひ見に行ってください。


掲載日:2018年5月14日
次回の掲載は,2018年6月11日の予定です。