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カッシー先生

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中学受験36年のキャリアがお届けするとっておきの秘策。特に公立中高一貫校の適性検査では,社会科的な知識だけでなく,算数で学習する割合なども同時に求められます。社会と数的処理をじっくり解説していきますよ。
高桐アカデミー塾長 カッシー先生
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[2018/07/09] 18歳成人で求められることとは何か


 2018年6月,成人年齢を18歳に引き下げる民法改正案が国会で可決されました。これにより,2022年4月から成人年齢が18歳になります。今回はこの問題について考えてみましょう。

 現在世界のほとんどの国で,成人年齢は18歳以下になっています。日本のように,20歳で成人するという国はごく少数に限られています。日本でも公職選挙法の改正により,選挙権はすでに18歳になっています。
 選挙権があるのに未成年であるというのは,確かに違和感があります。

 そもそも,未成年と成人とでは何がちがうのでしょうか。成人とは,自分一人で法律的行動をおこなうことができる人のことで,わかりやすく言うと,自分の行動に自分で責任を取ることができる人ということです。

 たとえば,高額の商品を買う契約をしても,未成年なら親の同意がないことを理由にその契約を取り消すことができますが,成人では契約が成立しているため,その代金を支払わなければなりません。

 つまり,成人になると自己責任で対処しなければなりません。クレジットカードを作ったり,消費者金融を利用したりすることも成人になれば可能です。

 また,現在女性は16歳,男性は18歳で親の同意があれば,結婚できます。これからは男女ともに18歳にならなければ結婚できません。逆を言えば,高校3年生で誕生日を過ぎれば,同級生同士の同意だけで結婚できるようになります。

 1970年代にアメリカ合衆国,オーストラリア,ドイツ,スウェーデンなどの国々が成人年齢を18歳に引き下げましたが,その主な理由は徴兵の義務が18歳以上に課せられていたためだと言われています。

 日本には軍隊がありませんから,徴兵の義務もありません。成人年齢を18歳にする合理的な理由があるとはいえません。社会はグローバル化・高度化が進み,ますます複雑になっています。まして,人生100年時代と言われるこれからの世代に,高校3年生で成人にする必要があるのでしょうか。

 何より問題なのは,このことに関して主権者である国民の考えが反映されているのかということです。国会で十分な話し合いがされてきたのかということです。

 これまでは,高校を卒業してから約2年間社会人として,または大学生として経験を積んでから成人になっていたのが,これからは高校3年生でいきなり大人の仲間入りをすることになります。これまで以上に学校など教育機関の果たすべき役割が大きくなるでしょう。現在中学2年生以下の人たちは18歳で成人になります。いまからしっかり自覚して準備をしてください。


掲載日:2018年7月9日
次回の掲載は,2018年8月13日の予定です。