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カッシー先生

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中学受験37年のキャリアがお届けするとっておきの秘策。特に公立中高一貫校の適性検査では,社会科的な知識だけでなく,算数で学習する割合なども同時に求められます。社会と数的処理をじっくり解説していきますよ。
高桐アカデミー塾長 カッシー先生
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[2019/04/08] 地球温暖化対策の緩和策と適応策


 気象庁によると,日本の年平均気温はここ100年ほどで1.2度上がっています。このままでいくと,60年後には東京が鹿児島県の屋久島のような気温になるともいわれています。年を追うごとに,最高気温が30度以上の真夏日や,35度以上の猛暑日(もうしょび)も増えています。これにより,デング熱などの感染症(かんせんしょう)の原因ウイルスを広める蚊(か)の生息域が北上するなどのえいきょうが出始めています。

 では,みなさんは地球温暖化対策といえば何を思いうかべますか。電気や水をむだ使いしない,車のアイドリングをやめる,買い物のときはエコバックを持参するなどにより,二酸化炭素のはい出を減らすことでしょうか。

 ただし,これらは地球温暖化の進行をおさえるための対策で,「緩和(かんわ)」といわれています。もちろんこれらも大切なことですが,現実には地球温暖化が進行しており,えいきょうが出続けています。一方,これらの悪いえいきょうを減らしたり,さけたりすることを「適応(てきよう)」といいます。

 ヨーロッパでは,10年以上も前から国全体で「適応」のための対策が進められています。日本でも,2018年6月に気象変動適応法が成立しました。この法律では,温室効果ガスのはい出削減対策(緩和策)と,気候変動のえいきょうによる被害を減らしたり軽くしたりする対策(適応策)が両輪だと位置づけられています。そして,国,地方公共団体,事業者,国民が気候変動適応を進めるためにになうべき役割を明確化し,適応策を強力におし進めようとしています。

 国は,農業や防災等の各分野の適応をおし進める気候変動適応計画をつくり,その進展じょうきょうについて,はあく・評価手法を開発します。そのうえで,気候変動えいきょう評価をおよそ5年ごとにおこない,その結果にもとづいて計画をつくり変えていく予定になっています。

 具体的な適応策としては,高温でも育つ農作物の品種改良,魚類の分布が変化したことに対応した新しい漁場の整備,てい防やこう水調整しせつなどの整備などが考えられます。また,ハザードマップの作成をうながしたり,熱中症予防の対策を進めることなども考えられます。これらは,地方公共団体や事業者が中心となっておこなうものから,国民の生活に密接に関係するものまでいろいろあり,いずれもすばやい対応が必要なものばかりです。

 みなさんも,緩和策だけでなく身近にできる適応策についても考えてみましょう。


掲載日:2019年4月8日
次回の掲載は,2019年5月13日の予定です。