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カッシー先生

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中学受験40年のキャリアがお届けするとっておきの秘策。特に公立中高一貫校の適性検査では,社会科的な知識だけでなく,算数で学習する割合なども同時に求められます。社会と数的処理をじっくり解説していきますよ。
高桐アカデミー塾長 カッシー先生
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[2019/12/09] 水道民営化について知っていますか??


 日本中にはりめぐらされている水道管の長さは,およそ66万kmで地球16周分の長さになります。いま,この水道管が大きな問題をかかえています。

 水道管の耐用(たいよう)年数はおよそ40年といわれています。2018年現在,この耐用年数をこえていまもそのまま使われている水道管は全体の14%をこえており,毎日どこかで古くなった水道管から水もれを起こしているという状況(じょうきょう)です。

 この問題を解決することは簡単です。耐用年数をこえた水道管を新しいものに代えればよいだけのことです。しかし,そのためにはばく大なお金がかかります。そのお金を水道料金に反映させるといまの水道料金の何倍にも上がってしまうそうです。水道料金が値上がりするのはさけられないとしても,できるだけ低くおさえる方法を考える必要があります。なぜなら,水は生活になくてはならないものですから。

 そのための方法として国が考えたのが水道事業の民営化です。2018年12月,水道法が改正され,市町村などの地方自治体がになってきた水道事業を,民間の会社に任せることができるようになりました。これにより,地方自治体と契約(けいやく)した民間の会社は自治体にお金をはらって,浄水場(じょうすいじょう)や水道管などの設備を借り,決められたはん囲内で水道料金を設定し,水道事業をおこなうことができるようになりました。このように,民間の会社に公共事業の運営を任せることを「民営化」といいます。

 ふつう,地方自治体よりも民間の会社のほうが経営が上手なので,民間の活力を利用することで水道事業もより効率的な運営ができる可能性があります。それにより水道料金の値上げもおさえられるかもしれません。しかし,生活必需品(ひつじゅひん)である水道を民間の会社に任せていいのだろうかと心配する人たちもいます。外国では民営化したものの水道料金がそれまでの数倍になったり,質の低下がみられたりして,もとの公営にもどされた例もあります。

 香川県では全国に先がけて水道事業が2019年4月から一元化されました。県内16市町と県で広域水道企業団を構成し,これまで地方自治体ごとにおこなっていた経営を効率化し,人口減少に伴う水道料金の値上げをおさえようとしています。県全域の水道事業の統合(とうごう)は全国初で,古くなっている浄水場の統廃合(とうはいごう)も進め,現在71か所から,10年後には38か所まで減らす予定です。これにより,将来の水道料金の値上げを最小限におさえることができそうです。

 水道事業を民営化するかどうかは各地方自治体の判断に任されています。どちらにしてもこの問題はさけて通ることのできないものです。


掲載日:2019年12月9日
次回の掲載は,2020年1月13日の予定です。