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「国語は読むことだけでなく,書くことも同時に大切!」という考えから,国語の勉強でちょっと行きづまったら作文を書くことをすすめています。自分が伝えたいことを正確に伝られるようになると,国語の力はもっと成長します。いっしょにがんばりましょう。
小春学院塾長 めがね先生
ホームページ http://www.koharugakuin.info

[2017/11/30] 心の動きを表す~「思う」ばかりの文章はダメ~


めがね先生:みなさん,こんにちは。前回は「する」「やる」という言葉の使いすぎに注意!!というお話しをしました。今回も引き続き,作文添削でよく目にする言葉を取り上げます。まずはじめに,次の文章を読んでみましょう。

 本を読むときは,あせらずゆっくり読むことが大切であるという筆者の考えは正しいと私は思います。なぜなら,本をゆっくり読むことで気がつくことがたくさんあると思うからです。本には書き手の思いや考えがたくさん記されていますが,それが必ずしも文字となって表れてくるとは限らないと思われます。文字に書き表されていないことを活字から考えることも本を読む楽しみだと私は思います。そうすると,本をゆっくり読むことで,書き手が書こうとしていたことをよく考えるよゆうが生まれ,内容理解のはばをもっと広げることができるではないかと思います。ですから,私は本をあせらずゆっくりと読むように心がけたいと思います。

ムギさん:文末がすべて「思う」で終わっています。
めがね先生:そうですね。しかし,考えてみると,「思う」には意味や使い方のちがいがあるはずです。それなのに,何でもかんでも「思う」と書いてしまうと,何が何だかわからなくなりますね。
ムギさん:確かにそうですね。
めがね先生:たとえば,「思う」には「感じている」という意味があります。限定はできず,不安はあるけれど「感じている」という意味の「思う」です。先の文章では「・・・筆者の考えは正しいと私は思います。」「・・・限らないと思われます。」などがこの意味にあたります。
ムギさん:なるほど。
めがね先生:さらに,そのように予想・予測するという意味の「思う」もあります。先の文章では「・・・たくさんあると思うからです。」「・・・本を読む楽しみだと私は思います。」などです。
ムギさん:つまり,言葉の意味を考えて,別の言葉に置きかえてみればよいのですね。
めがね先生:その通りです。ただし,注意点があります。それは,微妙(びみょう)なニュアンスはこの際放っておいて,はっきり断言してしまうということです。そもそも,公立中高一貫校入試ではみなさんの考えを書くことが求められているのですから,あいまいに書いてしまうのは逆によくありません。断定をさけた気持ちを表す「思う」と書かず,言い切ってしまいましょう。たとえば,先の文章では,「本を読むときには,あせらずゆっくり読むことが大切であるという筆者の考えに私は賛成です。」とはっきり言い切ってしまうのです。それだけで内容の輪かくがはっきりしてきます。
ムギさん:では,「予想する」「予測する」という意味のときはどうすればよいでしょうか。
めがね先生:その場合は,「~でしょう。」「~だろう。」と書けばよいでしょう。たとえば,先の文章の第二文は「なぜなら」ということばを取りのぞいて,「本をゆっくり読むことで気がつくことがたくさんあるでしょう。」と書きます。つまり,自分の考えを述べる文章で相手から「それはちがう」と言われるのではないかと不安になったり心配する必要はなく,言い切った書き方をすればよいのです。
ムギさん:よくわかりました。
めがね先生:読み手(公立中高一貫校の先生)にわかってもらう文章を書くためには,思い切りのよさも大切です。その思い切りのよさをさらに引き立たせる方法を次回学習していきましょう。


掲載日:2017年11月30日
次回の掲載は,2017年12月31日の予定です。

[2017/10/31] 「する」って何をするの?-動作を表す言葉-


めがね先生:前回は,感情や気持ちを表す言葉について説明しましたね。上手に感情表現が使えるようになれば,表現できる内容も広がってきます。ぜひ,いろいろな感情表現を身につけてください。さて,今回は,日本語の便利さについあまえてしまうというお話です。
ムギさん:あまえてしまうってどういうことですか。
めがね先生:では,次の文を読んでみましょう。

 私は,学校の授業中にインターネットをしました。前の授業で地球環境をやりましたので,それについていろいろ調べました。私は家で父のパソコンをやっているので,学校でも上手にできました。インターネットをし始めると,時間が経つのが早いです。もっとやっていたいと思っていても,時間が来て,やめなければいけません。次の授業でもパソコンで地球環境についてやりたいと思います。

ムギさん:「やる」という言葉がたくさん出てきます。
めがね先生:そうですね。しかし,作文の添削をしているとこれに近い文章を多く目にします。
ムギさん:確かに内容はわかります。
めがね先生:そうですね。「する」や「やる」はとても便利な言葉です。
ムギさん:「インターネットをする」,「環境問題をやる」,「パソコンをやる」と書くだけで何となくは伝わります。
めがね先生:しかし,その「何となく伝わる」は,公立中高一貫校入試では認められません。たとえば,「インターネットをする」というのも,「インターネット」で何かを「調べる」,あるいは「インターネット」上にある「ホームページ」の内容を「読む」といったように,具体的な動作を表す言葉で書き表さなければ「正しく伝える」ことにはなりません。だから,こういった文章はすべて減点されます。
ムギさん:では,「環境問題をやる」は,ここでは「環境問題について学習する」と書き表せばよいですね。
めがね先生:はい。「パソコンをやる」も「パソコンを使う」,または「パソコンを操作する」と書き表す必要があります。そのように見てみると,この文章は次のように直すことができます。

 私は,学校の授業中にインターネットでいくつかのホームページを見ました。前の授業で地球環境について学習したので,それについていろいろなことを調べることにしたからです。私は家で父のパソコンを使っているので,学校でも上手に使うことができました。インターネットでいろいろ調べ始めると,時間が経つのが早いです。もっと調べたいと思っていても,時間が来て,調べるのをやめなければいけません。次の授業でもパソコンで地球環境についていろいろ調べてみたいと思います。

めがね先生:確かに,「~する」をつけることで成立している単語もあります。「勉強する」あるいはくっつきの「を」をおぎなって「勉強をする」という表現は,これ以外での表現を使うとなると逆にぎこちなくなってしまうでしょう。しかし,そういった表現以外のものについては,的確な言葉を使って表現していくことで意味をより明白にすることができます。
ムギさん:「~する」という表現を少しひかえ,別の表現を使うことで,より明白な内容の文を作ることができるということですね。
めがね先生:そうですね。読み手に読んでもらってわかるだろうという姿勢で文章を書くのではなく,自分できちんと伝えてあげることを心がけましょう。そうすることではっきりしない表現は減り,読み手がわかりやすいと感じる文章が書けるようになりますよ。


掲載日:2017年10月31日
次回の掲載は,2017年11月30日の予定です。

[2017/09/18] 意味を持たない言葉に注意しよう!!


めがね先生:みなさん,こんにちは。さっそくですが,次の文を読んでみましょう。
夏休みに家族で『むぎっ子大作戦』という映画を見ました。・・・・・・この映画はとてもすごかったです。
ムギさん:先生,この文では特にわからないところはありません。
めがね先生:まあ,そうでしょう。友達や家族どうしでの会話であれば確かに意味が通じる内容です。しかし,よく読んでみると「すごい」という言葉がありますが,これはどのような意味でしょうか。
ムギさん:・・・・・・。読んでいるときは何となくわかるのですが,この言葉だけについて質問されてみるとよくわかりませんね。
めがね先生:会話をしている者どうしは,会話の流れから内容を理解し,「すごい」という言葉を何となく思いうかべることができますが,そもそも,この言葉ははっきりとした内容を持たない言葉です。「とても」のほかに「微妙」,「たいへん」という言葉も同様にはっきりとした内容を持っていません。これらの言葉を使うのであれば,具体的な形を持った言葉をそえることが必要です。どうであったのかを伝える言葉が必要となるのです。
ムギさん:そうすると,ここで「すごい」という言葉のあとにはどのような言葉を書き加えればよいでしょうか。
めがね先生:ヒントはここで伝えようとしている気持ち,感情です。「喜怒哀楽(きどあいあいらく)」という言葉を知っていますか。
ムギさん:「喜び」「怒(いか)り」「哀(かな)しみ」「楽しみ」など,私たちのさまざまな感情を表した言葉ですね。
めがね先生:では,ここで伝えようとしている気持ちはどれになりますか。
ムギさん:「楽しみ」ということでしょうか。そうすると,この文は,次のようになるのでしょうか。
夏休みに家族で『むぎっ子大冒険』という映画を見ました。・・・・・・この映画はすごく楽しかったです。
めがね先生:そうですね。具体的にどのようなことを表しているのかを明らかにすることでより相手に内容がより伝わりやすくなります。
ムギさん:そうですね。「すごい」とか「たいへん」という言葉はよく作文の中で使ってしまうので注意しなければいけませんね。
めがね先生:こういった言葉以外にも,「やる」「する」という言葉も何を「やる」,「する」のかを伝えきれないときがありますから,使うときには注意が必要です。
ムギさん:言葉で何かを伝えるために,私たちは多くの言葉を知らなければいけませんね。
めがね先生:そうですね。単語,つまり言葉が文章の最小の単位であるということは文章の土台であるといってもよいでしょう。前回学習した内容と同様に,言葉の量を増やすことが大切であることが,こういったことからもわかりますね。次回は単語・言葉について種類別に考えていきましょう。


掲載日:2017年9月18日
次回の掲載は,2017年10月16日の予定です。

[2017/08/21] 言葉はたくさん知っているほうがよい!!


めがね先生:みなさん,こんにちは。前回は,文の組み立てを学習しました。今回は,文章の単位の中で,最も小さな単位である単語(言葉)をたくさん身につけようという話をしていきます。でははじめに,次の文を読んでみましょう。

 転がってきたり,飛んできたりしたボールを足でけり返して相手のゴールに入れて点数を取り合っていくゲームを,ぼくは昨日,公園でしました。

ムギさん:なぞなぞのような文ですね。

めがね先生:そうですね。この文は要するに何を言っているのでしょうか。一言で言えば,「ぼくは昨日,公園でサッカーをしました。」ということですね。「転がってきたり,飛んできたりしたボールを足でけり返して相手のゴールに入れて点数を取り合っていくゲーム」を「サッカー」と置きかえられるかどうかは別として,一言で言い表せるにもかかわらず,そのようになっていない作文は意外と多いものです。

ムギさん:こういった内容を書きたいと思っていても,作文を書いているときは,その内容を的確に表す言葉がなかなか出てこないことや,これなら十分伝わるだろうと思いこんでしまうことは確かにあります。

めがね先生:そうですね。だからこそ,読み手に正しく伝わる文章を書くためには,たくさんの言葉を身につけ,かつその言葉を使えるようにしておくことが大切になってくるわけです。

ムギさん:言葉を知っていれば,手短にはっきり伝えることができます。

めがね先生:そして,言葉をたくさん知っていると,もう一つよいことがあります。公立中高一貫校入試で出題される作文のほとんどが文字数の指定があります。つまり,制限された文字数で自分の伝えたいことを的確に書かなければならないのです。

ムギさん:つまり,言葉を知らなかったり使えなかったりすると,文字数の指定を満たさない作文になってしまう場合があるということですね。

めがね先生:そうです。自分の伝えたいことを言い表せる一言を持っていれば,自分の伝えたいことを簡単に,しかも短く書くことができ,制限字数内で的確にこい内容の文章を書くことができます。では,次の文はどうでしょうか。

 友だちが赤信号で交差点をわたってしまいました。友だちは私にもわたるように言ってきましたが,私はわたってはいけないと思ったのでわたらずに,信号が変わるまで待ちました。

ムギさん:「友だちが赤信号で交差点をわたり,私をさそってきましたが,私は交通ルールを守るために,青信号になるまで待った」ということですね。

めがね先生:そうです。ここで「さそう」「交通ルール」といった言葉を使うだけで文がまとまりますね。文字数を増やすためにむだに長く書こうと思わず,読み手にはっきりと伝えるためには,的確な言葉を使っていくほうがよいのだということを知ってください。

ムギさん:わかりました。


掲載日:2017年8月21日
次回の掲載は,2017年9月18日の予定です。

[2017/07/31] 文章を細かく分けて考えてみましょう (2)


めがね先生:前回は,文章を細かく分けることで,言葉の単位を学習しました。今回は,文節の並べ方を学習しましょう。たとえば,次の文を見てください。この文も並べ方によって意味が少し変わってきます。

 私たちの / 家族は / 夏休みに / 海に / 行きました。

ムギさん:先生,たとえば次のような並べ方はどうでしょうか。意味がよくわからない文になりましたが。

 夏休みに / 私たちの / 海に / 家族は / 行きました。

めがね先生:そうですね。この文では,「私たちの」という文節が,「海に」という文節を修飾(しゅうしょく)してしまっているので,だれの・どこの「家族」についてかがわからなくなってしまいました。では,次の文はどうでしょうか。
※修飾する・・・ある言葉がほかの言葉の意味をくわしく説明したり限定したりすること。

 来月の / 学芸会, / クラスで / 私は / ダンスを / 見せたいと /  思います。

ムギさん:この文には意味が2つあると思います。1つはクラスのみんなでダンスをして見せるという意味と,自分がダンスをして見せるという意味です。

めがね先生:そうですね。これは,「クラスで」と「私は」という文節の位置がよくないから起こる現象です。1つ目の意味として文を成り立たせるのであれば,「私は」という文節は「思います。」のすぐ前に持ってくるのがよいでしょう。2つ目の意味として文を成り立たせるのであれば,「私は」という文節は文の最初に持ってくればよいでしょう。

ムギさん:文節の並べ方によって,ちがう意味になってしまうのですね。

めがね先生:そうです。文章を書いているときに,思いついたことを思いついたままに書いてしまうと,正しく意味が伝わらない文になります。

ムギさん:なるほど。では,文節を並べる,つまり文を組み立てるときには,どのようなことに注意すればよいのでしょうか。

めがね先生:一つ目は,修飾する言葉と修飾される言葉はなるべく近づけるということです。たとえば,「とても私はおなかがすいた。」ではなく,「私はおなかがとてもすいた。」というように,「とても」という修飾する言葉を,「すいた」という修飾される言葉のすぐ前に置くということです。二つ目は,「~は」や「~が」などのような主語と「どうする」,「どんなだ」,「何だ」などを表す述語の位置を遠ざけない工夫をすることです。たとえば,「私は自動車が道路をたくさん走るようになった社会の中では交通ルールを守ることだけではなく,交通マナーを守るように心がけることが事故を起こさないためには大切であると考えます。」という長い一文の場合,「私は」という主語を「考えます」の直前に置くようにすると,だれがそう考えるのかがよりはっきり伝わります。

ムギさん:なるほど。文節どうしのつながりをきちんと考えながら文を組み立てることが大切だということですね。

めがね先生:はい。そして,文を組み立てるために大切なことがもう一つあります。それは,一つの文をなるべく短くするということです。意味がはっきり伝わらなくなってしまう原因は,そもそも一文が長すぎるということがあります。主語と述語の関係がいくつもできるような場合には,一度,意味が伝わるところで「。」をつけて,一文を完成させましょう。たとえば,交通マナーに関する先の例文も,「たくさんの自動車が道路を走るようになりました。そこで,交通ルールだけではなく,交通マナーも守ることが大切だと私は考えます。」というように二文に分けるとよいでしょう。

ムギさん:なるほど。作文を書くときには,文の組み立てに注意をはらえるようにしていきたいですね。


掲載日:2017年8月14日
次回の掲載は,2017年8月21日の予定です。

[2017/06/19] 文章を細かく分けて考えてみましょう (1)


ムギさん:めがね先生,こんにちは。
めがね先生:こんにちは。前回は「段落分け」について学習しましたが,その段落をふくめて,今回は文章の単位について考えてみましょう。文章というのは一番大きな単位ですね。その中に,前回学習した,内容ごとに分けられた段落があります。では,その段落はどのような単位が集まっているでしょうか。はじめに,次の文を見てみましょう。

 わたしは海の砂浜で貝がらを拾って,それから,弟と泳いで,その後昼食をとり,また泳いで,つかれたから砂浜で昼寝をして,夕方になったので片付けをして帰りました。

ムギさん:ずいぶん読みにくいですね。
めがね先生:そうですね。これは1つの内容で示された段落です。もしこの段落がさらにそのまま読点で内容が続いていったらどうなるでしょう。読んでいてつかれてしまいますね。
ムギさん:気づいたことがあるのですが,この段落には句点が1つしかありません。
めがね先生:はい。句点で区切られた1つのまとまりが文という単位です。内容がいくつもある段落に対して,文が1つしかなければ,読み手は息つぎができず,読んでいてつかれます。確かに伝えたいことはわかるのですが,読み手が置きざりにされています。ですから,次のように直してみましょう。

 わたしは海の砂浜で貝がらを拾って,それから,弟と泳ぎました。その後,昼食をとりました。昼食をとった後,また泳ぎましたが,つかれたので砂浜で昼寝をすることにしました。すると,夕方になったので片付けをして帰りました。

ムギさん:今度は読みやすくなりました。
めがね先生:1つの段落がいくつかの文で分けられる,つまり,1文を短くすると,読みやすくなるということです。では,次に1つの文を細かく見てみましょう。1つの文を意味がわかるところで区切ってできた単位が文節という単位です。
ムギさん:こんな感じでしょうか。

 私たちの / 家族は / 夏休みに / 海に / 行きました。

めがね先生:そうです。この文節の順番はとても大切です。並べ方次第で意味が大きく変わりますから。では,これについては次回学習しましょう。


掲載日:2017年6月19日
次回の掲載は,2017年7月17日の予定です。

[2017/05/29] 段落分けをして読みやすい文章にしましょう


めがね先生:こんにちは。今回は,文章を読みやすくするちょっとしたくふうをお教えしましょう。キーワードは「段落分け」です。
ムギさん:段落分けってよくわかりません。
めがね先生:そういう人が多いんですよね。みなさんが書いてくれた作文を読んでいると,段落分けがほとんどされていない文章に多く出会います。それに,1つの段落が文章全体の半分以上をしめていることもあります。
ムギさん:段落って,どこで分ければよいのかわからないからだと思います。
めがね先生:そうですね。作文には「1つの段落に1つの内容だけを書こう」というきまりがありますが,そうはいっても,1つの内容がどこで切れるかわからなければそのまま書き進めてしまい,気づいたときには,ずっと1つの段落のままになっているのだと思います。
ムギさん:ふと気づくと長い段落になっていて,もう直せないということもあります。
めがね先生:そこで確認(かくにん)しておきたいことは,作文を書き始める前にどのように書くのかを決めておくということです。段落もどれくらいの長さにするかを決めてから,どこまでのことを書くかまで決めておくことが大切です。
ムギさん:なるほど。でも,「どのくらいの長さにするか」と言われてもなかなか難しいですよね。「あれもこれも書きたい」という気持ちになってしまいますから。
めがね先生:作文内容を充実(じゅうじつ)させるというのは,言葉や文の量ではありません。「必要なことだけに書くことをしぼる」ということも内容を充実させるのに必要です。ついつい自分の経験談を長く書いてしまう人がいますよね。それは「思いついたまま」に書いてしまうからです。
ムギさん:手が勝手に動いてしまうこともあります。
めがね先生:そういったことをなくすために,あらかじめ段落ごとの量を決めておきましょう。
ムギさん:では,どうすればよいのでしょうか。
めがね先生:特別な指示がない限り,公立中高一貫校入試では3~4段落で作文を書くのがふつうです。そこで,原稿用紙の上方に,「ここまで」という意味の印をあらかじめつけておきましょう。範囲(はんい)が決まれば,何をどれだけ書くかを考えるようになります。考えられた文章というのは余分な内容がそぎ落とされていて,必要なことだけがきちんと書かれた文章のことです。「思いつきで長く書かれたものではない」ということをぜひ確認しておきましょう。
ムギさん:そうですね。必要なことだけがきちんと区切られて書かれていれば,文章も読みやすくなるでしょうね。
めがね先生:このあたりのことができるようになるだけでも,書いた文章への評価も高くなってきますよ。ぜひ,練習を重ねていきましょう。


掲載日:2017年5月29日
次回の掲載は,2017年6月19日の予定です。

[2017/04/17] 作文・原稿用紙の使い方を学習しよう


ムギさん:めがね先生,こんにちは。今回の学習は何ですか。
めがね先生:作文を書くときのきまり,特に,原稿用紙の使い方を学習しましょう。原稿用紙を正しく使って書くことが入試突破(とっぱ)の第一関門といえるでしょう。原稿用紙の使い方をまちがえて減点されないためにもがんばりましょう。
ムギさん:はい。まずは書き出しですね。
めがね先生:書き出しは1ます目を空ける,また,段落を変えた場合(これを「改行」といいます)は,書き出しの1ます目を空けるのがきまりの1つ目です。さらに,句点(。)や読点(、),記号(「 」( )『 』),小さな「っ」「ゃ」「ゅ」「ょ」(正しくは「促音(そくおん)」「拗音(ようおん)」といいます)は1ます分使いますが,これらが原稿用紙の行の1ます目に来るときは,1つ前の行の最後のますにまとめて書き入れるというのが2つ目のきまりです。
ムギさん:会話文を「 」を使って書きたいときはどうすればよいですか。
めがね先生:会話文は行を変えて書くのが原則ですが,公立中高一貫校入試では,ほとんどの場合,会話文を続けて書くきまりになっています。「 は行の1ます目に書き,終わりの 。」は1ますにまとめて書き入れましょう。
ムギさん:会話文ごとに改行していると,原稿用紙がすぐにうまってしまいます。
めがね先生:そうですね。だから,公立中高一貫校入試ではそもそも会話文を用いない書き方が好まれます。会話文を多用した作文で高評価になったことがありませんから。公立中高一貫校入試における課題作文はあくまで「問題に対する解答」ですから,話したことを話した通りに書く必要はありません。むしろ,そのように書いてしまうと,問いに対する解答と見なされない場合があります。会話文については,「 」を使わずに,会話の要点を文章にするように心がけておきましょう。このことについては,次回以降のコラムでも取り上げていきます。
ムギさん:わかりました。
めがね先生:また,たて書きの原稿用紙では,数を書くときには漢数字を使いましょう。たとえば,「4月13日」ではなく,「四月十三日」と書きます。こういったことも気をつけていきましょう。


掲載日:2017年4月17日
次回の掲載は,2017年5月15日の予定です。

[2017/03/20] 作文の勉強ってどのようなことをするの??


めがね先生:こんにちは。これからいっしょに課題作文の書き方について勉強を進めていきましょう。
ムギさん:こんにちは,めがね先生。よろしくお願いします。作文というとどうしてもとっつきにくくて,後回しにしがちです。そもそも,どう書いたらよいかわからないし,何を書いたらよいかわからないし。
めがね先生:そうですよね。では,今回は準備運動として次の問題を考えてみましょう。

■例題
 みなさんの家に,今,遠くからはじめて来た年下の親せきがいます。まだ周辺の道などがわかりません。そんな親せきの人に,自分の家からみなさんが通っている学校へ一人で来てもらうことになりました。紙に文章でまとめて自分の家から学校までの道順を書いて見ましょう。

ムギさん:うーん。地図が書ければ簡単ですが。
めがね先生:そうですね。この問題の場合,何を書けばよいかはわかりますね。でも,どう書けばよいかというのが難しいわけです。
ムギさん:自分の学校の友だちであれば,店の名前とか通りの名前とかを言えばわかってもらえそうですが。
めがね先生:ムギさんが知っていることが「遠くからはじめて来た年下の親せき」が知っているとは限りませんし,自分が相手が伝えたことをその通りに受け取ってくれるとは限りません。
ムギさん:図や絵,写真で表せばわかりそうなことも,いざ文章にするとなると,言葉を選んだり文章の組み立て方を考えたりする必要が出てきます。
めがね先生:そうですね。まずはじめに,読む相手にわかってもらえるように心配りをすることが作文を書くために大切な心がまえになるということです。そうでなければ,みなさんが思いついたよい考えも相手に伝わらなければ作文としては不十分になるのです。
ムギさん:ということは,私たちはこれからどのように書くかということを中心に勉強しなければならないということですね。
めがね先生:そうです。では,そのあたりのことを考えながらこれからいっしょにがんばっていきましょう。


掲載日:2017年3月20日
次回の掲載は,2017年4月17日の予定です。

[2017/02/28] 進級ごとに「作文」のステージが上がります


 みなさん,こんにちは。
 本コラムではこれまで,公立中高一貫校入試で出題される課題作文のいろいろな学習してきました。しかし,これで終わりではありません。これからも作文の機会が多くあります。

 みなさんはこれから,中学,高校,大学,社会人とステージを上げていき,同時に,作文のステージも上がっていきます。

 ここでいう「作文のステージが上がる」とは,文字数が増えるとか,難しいことを書くとかという単純なことではありません。これまで課題作文で大切なこととして,「自分の考えを明確にするために,だれもがわかる客観的な根拠を示しましょう」ということをたびたびお伝えしてきました。つまり,みなさんが書く文章の客観性を高めるということです。言いかえれば,みなさんが書く文章は自分のことだけを書くのではなく,多くの人々にとってあてはまることを書くということが今後さらに求められていくわけです。

 ただし,だからといって「自分の考えを持たない」ということではありません。自分の考えはしっかりと持たなければいけません。しかし,その考えがどこからくるのかを冷静に探さなければならないのです。

 たとえば,「私はこんなことをしたことがある」,または「私はこうだった」ということだけで,人にうったえる考えを組み立ててはいけません。その根拠を他の人が知っている知識などから組み立てていきましょうということなのです。

 そのためには,これからさまざまな知識を習得しなければなりませんし,それらのことからさまざまなことを考えていかなければなりません。一つ上のステージに上がった作文というのは,これからみなさんが学習する内容に根差して組み立てられた作文ということなのです。

 自分が学習を通して得た知識は,持っているだけでは何も機能しません。その知識に冷静に向き合い,多角的に組み立てていくことで知識が機能し始めます。これまで学習してきた課題作文の書き方というのは,みなさんが持つ知識に冷静に向き合って,自分の考えを組み立てていく訓練の一つだったといえます。

 学年が進むにつれて学習内容がより深くなってきます。その分,みなさんに求められる文章もより深いものとなります。これまでの学習がそのヒントになると確信しています。ぜひ,これからもがんばって学習にはげみ,より深い文章が書けるようになってください。


掲載日:2017年2月28日
次回の掲載は,2017年3月20日の予定です。