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ライズの合格る答案

PROFILEライズプロフィール

R志学会ライズ

私たちライズは,10年前から総力を挙げて公立中高一貫校対策に取り組み,独自の公開模試も運営してきました。その模試の採点時に感じた,「こんなミスがもったいない」「この書き方だと減点になる」といった気づきを,このコラムでは具体例を出しながら紹介し,さらに対処法も伝授していきます。また,公立中高一貫校に在籍する中学・高校生の生の声なども先輩情報として随時紹介していきます。
ホームページ http://www.shigakukairise.jp

[2019/02/25] せっかく身につけた勉強の習慣を維持しよう


 すべての公立中高一貫校で入試が終わりました。入試結果にかかわらず,みなさん,よくかんばったと思います。おつかれさまでした。

 しかし,入試の終わりはゴールではなく,新たなステージのスタートです。不本意な結果に終わった人も,思い通りの結果を得た人も,全員中学1年生です。中学校で勉強する分量は,教科書ページの単純合算で小学校の2.2倍もあります。「中学校の勉強は大変だ」といわれるゆえんです。

 また,新たに「部活(クラブ活動)」が始まります。これまでの「習い事」の延長で部活を選ぶ人もいれば,まったく新しいものにチャレンジする人もいるでしょう。

 小学校では,最高学年として先輩(せんぱい)だったみなさんも,中学校では一番下の後輩です。部活では,先輩・後輩の関係が出てきたり,練習時間が長かったり,遠征(えんせい)があったりして,あらゆる面で小学校のスポーツや音楽,その他の習い事とはちがいます。

 特にスポーツ系の部活に入部する人は,4月から夏までが一番きつい時期になると思います。暑くなることに加え,体力が中学3年生とはずいぶんちがうのに,同じ量の練習をこなさなければならない場合が多く,中学1年生にとって最も過酷(かこく)な数か月をむかえます。

 ただし,そのことを「知っておくこと」が重要です。覚悟して中学1年生になってほしいと思います。

 そして,入学後の数か月間,勉強にもしっかりと目を向けてほしいと思います。最初につまずくと,それを挽回(ばんかい)するのは至難の業(わざ)です。

 公立中高一貫校に進学する人は,すでに「春休みの宿題」が出されているでしょう。しっかり,その宿題に取り組んでください。「適当に済ませる」ではいけません。一度差がつくと,挽回するのに数倍の努力が必要になります。

 公立中高一貫校では,春休みの宿題確認等を目的に,入学すぐに実力テストがおこなわれるのがふつうです。ここでの順位や成績が6年間をうらなうといっても過言ではありません。ぜひ,入学前のこの1か月間,「4月のスタートダッシュ」のために全力をかたむけてほしいと願っています。

 あれやこれやお話してきましたが,心がけてほしいことは「公立中高一貫校入試のためにがんばってきたのと同じくらいの勉強量」を切らさず続けることです。勉強は習慣です。せっかく身につけた勉強の習慣を切らさない。これを意識して今日からまた全員勉強を再開してほしいと思います。

 4月のスタートダッシュに向けて,再始動!!


掲載日:2019年2月25日
次回の掲載は,2019年3月25日の予定です。

[2019/01/28] 入試本番で合格答案を書くために


 公立中高一貫校入試は,わずか1点の差で合否が決まります。つまり,ほとんどの受験生は大差なく,団子状態なので,「答案の書き方が合否を決める」と考えましょう。

 答案用紙はラブレターだ!!

 私はいつも受験生にこのことを伝えています。
 そこでみなさんは,入試本番で「どうしても私はこの公立中高一貫校に合格したいんです!!」という強い気持ちを答案用紙に表現しましょう!

 そのために心がけてほしいことは次の3つです。

1 字をていねいに書きましょう。
 ラブレターの字が雑だったら,それをもらった側はあなたの「真剣さ」を感じません。字が下手でもよいので,ていねいに書きましょう。

2 まちがった文字を消すときは,しっかり消しましょう。
 1とほぼ同じです。雑に消された字は非常に印象が悪いですね。

3 わからなくても,解答らんに空白のないよう必ず何か書きましょう。
 そうすれば,一生懸命(いっしょうけんめい)さが伝わりますね。「どうしてもこの公立中高一貫校に通いたいんです!!」という強い気持ちが伝わります。


 そして,最後にとても大事なことをお伝えします。

 テストが終わったあとに,「あっ,まちがえた!!」と気づくことがあります。休み時間に友達と答え合わせをして気づくこともあります(そもそも,友達と答え合わせはしないほうがよい)。しかし,まちがいがわかっても,あきらめましょう。いくらなげいても過去にはもどれません。それよりも,次のテストのために参考書を開いたほうが100倍よいのです。


 多くの公立中高一貫校は高倍率で,合格する人のほうがはるかに少ないという現実があります。

 合格できたらもうけもの

 最後の最後までベストはつくすけれど,ダメだったらダメでいいや!!
 そんな気持ちで入試本番をむかえれば,きっとよい結果が待っています。
 がんばってください。


掲載日:2019年1月28日
次回の掲載は,2019年2月25日の予定です。

[2018/12/24] 入試直前期の保護者様の心構え


 公立中高一貫校入試本番まであとわずかです。直前期は,保護者様もお子様も緊張感が高まってくる時期です。

 過去の記事もぜひ一読して頂きつつ,今回は,保護者様の心構えをまとめておきます。
 [2015/12/28] 公立中高一貫校入試直前の注意点
 [2017/01/23] 公立中高一貫校入試-本番前日は何をすべきか

●徹底的に体調管理に気をつかい,環境を整えてあげる
 公立中高一貫校入試本番は真冬。風邪やインフルンザが流行しています。「熱が出て3日間勉強できませんでした」といったことが起こらないように,インフルエンザの予防接種(せっしゅ)を受け,人混みはなるべく避け,手洗いとうがいは必ずおこたらないようにさせましょう。また,家族からの感染も考えられます。家族全員で健康に注意してください。
 入試直前期だからといって夜遅くまで勉強をさせ過ぎず,規則正しい生活を心がけてください。また,お子様が一生懸命,合格に向けて勉強している横で,家族が年末年始のテレビ特番を見ているようでは勉強に集中できません。ごきょうだいにも協力してもらい,周囲の環境にも気をつかってあげましょう。

●成績や偏差値に口出ししない
 親はとかく入試直前期の成績をシビアに見てしまいがちです。確かに,この時期にもなってこの問題ができていない,あれもできていない,となればあせってしまいがちですが,親からあれこれ言われれば,お子様はパニックにおちいり,やる気を失うだけです。勉強に関してはアドバイスをしてあげるくらいのスタンスで,「試験が終わったら○○に行こう。」「これまで我慢していた〇〇をやろう。」など,少し先の楽しみになるような話をしてあげて頂ければと思います。

●公立中高一貫校入試はあくまで通過点という意識を持つ
 公立中高一貫校入試は,全員が合格できるわけではありません。どうしても不合格者が出ます。むしろ不合格になる確率のほうが高いともいえるでしょう。これまで,志望校合格に向けて心血注いではげんできたわけですから,不合格になればそれは悲しいことです。ですが,保護者様はそのような心配な気持ちをお子様に見せないようにして頂きたいと思います。入試直前期にも毅然とした態度をつらぬき通してください。入試本番まであと数日で不安いっぱいなお子様に,安心感をあたえることができる存在でいてください。これが,どれだけ心強いか言うまでもありません。
 そのために,保護者様が入試はあくまで通過点と認識しておくべきです。見事合格したときでも,いっしょになって喜ぶというより思いっきり労をねぎらってあげてください。

 以上述べたように,入試直前期,保護者様には,お子様がどれだけベストな心身で入試本番に臨めるかという点にご留意頂ければ幸いです。吉報をお待ちしております。


掲載日:2018年12月24日
次回の掲載は,2019年1月28日の予定です。

[2018/11/26] 公立中高一貫校入試はヒントを見つけた者が勝つ


 公立中高一貫校入試がせまってきました。あせりや不安で勉強が手につかない人がいるかもしれませんね。しかし,時は待ってくれません。あせってもにげても,入試本番は必ずやってきます。「合格」の2文字を勝ち取るためには,「とにかく机に座る」これが一番です。にげたくなる気持ちをぐっとこらえてがんばっていきましょう。

 今回も記述問題を取り上げます。特に,「解答が30字をこえる説明問題」は苦手としている児童がとても多いので,逆に得意分野にすれば,合格がぐんと近づきます。

■問題例
 ゆうこさんは家に帰ってから母と次のような会話をしています。母はゆうこさんからAIの話を聞いて「あること」を感じたようです。次の条件にしたがって,(   )に入る言葉を答えなさい。
条件
・30字以上35字以内で書くこと。
・「AIやロボット」,「人」,「温かみ」の3語をすべて使うこと。ただし,用いる順番は問いません。
・「~ので,」に続くように書くこと。

ゆうこ:インタビューをしてみて,AIが人の代わりに仕事ができる可能性があることがわかったわ。将来とても便利な世の中になるとも思ったわ。
母:そういえば,以前,ロボットが働いているおもしろいホテルに泊まったわね。
ゆうこ:うん。あのホテルは本当にすごかったわ。ロボットがチェックインをしてくれたり,荷物をボックスに入れてくれたりしておどろいたわ。これからもっとたくさんのことがあんなふうになると思うとわくわくするわ。
母:あのホテルはとても興味深いと思ったけれど,私はやはりロボットより人のほうがいいと思ったわ。あいさつをしてくれても何か変な感じがしたわ。人と人の心が通う感じが私は好きだわ。これからいろいろと便利になるのかもしれないけれど,(   )ので,さみしい感じがするわ。
ゆうこ:確かにそうね。人の良い点も残していきたいわね。

■解答例
AIやロボットはまさに機械的で,人の温かみを直接感じることができない(34字)

■誤答例
AIやロボットがすべての仕事をすることで,人が働かなくなり,人の温かみを感じることがなくなる

■解説
 はじめに注意すべきことは,条件をすべて満たすということです。この問題では,制限字数(30字以上35字以内)を守る,「AIやロボット」「人」「温かみ」の3語をすべて使う,「~ので,」に続くように書く,の3つが条件です。解答を書き終えたら,必ず見直しをして,条件をすべて満たしているかどうかを確認してください。

 次に,「どう答えるべきか」を考えます。誤答例は,ヒントを上手に使っていない典型といえます。

 空らんの直後にある「さみしい感じがするわ」に着目してください。母はなぜ「さみしい」と感じたのでしょうか。それは,空らんの前で述べられている「人と人の心が通う感じが私は好き」という母の言葉に着目すればわかります。つまり,母は「人には心の通じ合いがある」が「AIには心の通じ合いがない」から,「さみしい」と感じているのですね。この点がとても重要なヒントになっています。この言葉を手がかりに答えを考えていかなくてはなりません。

 公立中高一貫校入試では,必ずと言ってよいほど「ヒントになる」文や,グラフ,表,図などがあります。「必ずある」と決め打ちしてねばり強く探しましょう。

 入試本番までそう多くは残されていません。最後の力を振りしぼって,くいを残さないように,全力をつくして1日1日を過ごしてください。


掲載日:2018年11月26日
次回の掲載は,2018年12月24日の予定です。

[2018/10/22] 出題者の意図を読み取ることが何よりも大切です


 公立中高一貫校入試まで残りわずかです。今後は体調管理も大切になってきます。受検勉強に万全で臨めるように気をつけていきましょう。

 今回のテーマは,「出題者の意図をしっかり読み取ろう」です。公立中高一貫校入試に限った話ではありませんが,入試は,出題者と受検生の対話です。たとえば,日常の何気ない会話で,「動物は何が好きですか。」と聞かれたのに,「ハンバーグです。」と答えたらおどろきますね。相手が何を知りたいのかをしっかり聞き取り,それに合わせて答える。これは,コミュニケーションを取るための最低限のきまりですが,それは入試問題を解くときも同じです。

 では,問題と解答例から見ていきましょう。

■問題例
 暖かい空気は部屋の天井付近に集まり,冷たい空気は足元に集まる。これが空気の性質です。では,この非効率さを解消し,快適に過ごすにはどうすればよいのでしょうか。
 たとえば,冷房(れいぼう)を使うとき,同時に扇風機(せんぷうき)を使えばよいでしょう。部屋の中の空気を循環(じゅんかん)させて,天井付近と足元の温度差をなくせば,エアコンの設定温度を下げずに効率よく部屋を冷やすことができます。
 では,効率よく部屋全体を暖める具体的な方法を書きなさい。

■解答例
暖房を使うとき,空気のふき出し口を下向きにして,室温がどこも同じになるようにする。

■誤答例
部屋の中の空気を循環させて天井付近と足元の温度差をなくす。

■解説
 誤答例を見ると,「部屋の中の空気を循環させる」ことは書かれていますが,そのための具体的な方法が書かれていません。問題文を読むと,「具体的な方法」を書くように指示されていますから,それが書かれていない解答は減点どころか0点になるので注意しましょう。
 なお,効率よく部屋全体を暖めるために扇風機を使う方法もありますが,この場合は,扇風機を置く場所や風速に注意しなければ,空気の温度が下がってしまうので,実際に使うときは注意しましょうね。

 問題文で何が問われているのかを読み取ることは,入試問題を解く最低限のきまりですが,「言うは易く行うは難し」で,これが難しい。志望校の過去問などを解くとき,常に出題者の意図を考え,何を答えればよいのかを意識してください。これが合格への近道ですから。

 では,最後の最後まで集中力を切らさず,くいの残らない受検勉強を続けていきましょう。


掲載日:2018年10月22日
次回の掲載は,2018年11月26日の予定です。

[2018/09/24] 冷静かつ論理的に考える習慣を身につけよう


 今回は,「思いこみの危険性」について考えていきます。
 たとえば,国語の読解問題において,答えは文章中にあり,ヒントは問題文中にあります。この時期になると,多くの小学6年生はかなりの問題数をこなしているでしょうから,「そんなことは当たり前だ」とお思いかもしれませんね。しかし,あまりに当たり前すぎて,または慣れすぎてしまい,「よくあるパターン」の問題に出くわすと,思いこみで答えを出してしまう場合があります。そういうときこそ,冷静かつ正確に問題を解いていかなければなりません。

■問題例
 次の会話文を読んで,あとの問題に答えなさい。
あきら:最近は自然災害が多いね。
よしこ:だから,私たちも日ごろからハザードマップを見ておいたほうがいいわよ。
あきら:ハザードマップって何なの?
よしこ:大雨などで災害が起きたとき,その地域の人々が安全にひなんできるように作られた地図のことよ。
あきら:それがあればすぐにひなんできるんだね。
よしこ:ハザードマップには,災害に対する危険性や,災害が起こったときの状況も予測して地図にまとめられているのよ。災害のときだけでなく,日ごろから家族で話し合っていくことで,いざというときの準備ができると思うわ。

問題 ハザードマップとはどのような地図のことですか。2人の会話を参考にして,作成目的にもふれて40字以上50字以内で書きなさい。

■解答例
災害が発生したときの危険性や状況を予測して,地域の人々が安全にひなんできるように作られた地図のこと。(50字)

■誤答例
大雨などの災害があった場合に,その地域の人々が安全に避難できるように作られた地図のこと。(44字)

■解説
 会話文中でよしこさんは「大雨などで災害が起きたとき,その地域の人々が安全にひなんできるように作られた地図のことよ。」と述べていることから,誤答例もそれに沿ってまとめたと判断できます。「地域の人々が安全にひなんできるように」と,作成目的も書かれているので,一見すると,よく書けた解答のように感じます。
 しかし,これが不十分な解答であることは明白です。なぜなら,そのあとで,よしこさんは「ハザードマップは,災害に対する危険性や,災害が起こったときの状況も予測して地図にまとめられている」と述べているからです。つまり,この問題は,2か所から読み取れることをもとに,制限字数の収まるようにまとめていく必要があったのです。
 ふつう,こういった記述説明問題は,答えとなる部分が1か所であることが多いので,その思いこみが誤答を招いたと考えられます。

 ハザードマップには,洪水や土砂くずれ,津波など,災害発生の可能性があるエリアがまとめられており,それを伝えることによってはじめて,どこに住んでいる人が積極的にひなんすべきか,または,ひなん場所まで安全にひなんできるかを伝えられるのです。したがって,ハザードマップには「災害が起きやすい場所」と「ひなん場所」の両方が書かれていなければ意味がありません。

 この問題は,会話文中からハザードマップの情報をもれなく読み取り,制限字数内で要約する力が問われていました。「答えとなる部分は1か所だけ」と思いこむのではなく,こういうときこそ冷静かつ論理的に考える必要があります。


掲載日:2018年9月24日
次回の掲載は,2018年10月22日の予定です。

[2018/08/27] 正確に問題を読み解く力を身につけよう


 今回は,「正確に問題を読み解くこと」について考えていきます。公立中高一貫校入試に限らず,日々の勉強やテストなどで,問題文をよく読んでいないことが原因で,答えをまちがえてしまったという経験があるでしょう。難しそうに見える問題も,しっかり読みこんでいけば解ける問題は多いものです。逆を言えば,そういった問題こそ,公立中高一貫校入試本番では,合否の分かれ目になります。気を引きしめて取り組むことが大切です。


■問題例
 夏休み期間中(7月27日~8月25日),学級花だんに水やりをするために,たつやくんたちが4人で当番表を作りました。
かな:4人の予定を表にまとめてみたわ。グレーになっている日は,予定があって学校に来られない日よ。
あきら:じゃあ,この4人で水やりの当番を考えてみよう。しかも,4人の当番の回数はできるだけそろうようにして,仮に差があったとしても1回に限定しようよ。
ももこ:賛成。水をあげない日もできるだけ少なくなるようにしたいわね。
たつや:でも,雨がふる日もあるだろうし,花だんに1日か2日水をやらなくてもかれることはないと思うんだ。それより,連続で水をあげない日が続くほうが心配だよ。

20180827.png

問題 下線部について,花だんの水やりをできるだけ規則正しく,かつ,水やりをする日数を多くしたいとき,1人あたり合計で何日間当番をすることになるか,まとめて答えなさい。ただし,1日の水やり当番は1人だけとします。

■誤答例・解説
・11日間
「水やりをする日数を多くしたい」という条件のみに注目して,ももこさんが来られる日をすべて数えてしまっています。
・6日間
 あきらくんとたつやくんが来られる日数(各6日間)のみを見ている場合です。この2人が来られる日が重複していることも見のがしています。
・7.5日間
 来られる日をそれぞれ数えると,あきらくんが6日,かなさんが7日,たつやくんが6日,ももこさんが11日だから,平均して,30÷4=7.5日としています。「4人の当番の回数はできるだけそろうようにして」という条件のみを考えた結果です。0.5日という日は存在しないことに気づかなければなりません。

■解答・解説
解答 3日間が1人,4日間が3人
解説 会話文中でももこさんが述べている「水をあげない日もできるだけ少なくなるようにしたい」という条件と,たつやくんが述べている「花だんに1日か2日水をやらなくてもかれることはない」「連続で水をあげない日が続くほうが心配」という内容に着目し,まずは,2日おきに予定表にチェックを入れていきます。すると,水やりの日が,7月27日,7月30日,8月2日,8月5日,8月8日だとわかります。
 しかし,その次の予定日である8月11日はだれも登校できません。そこで,1日前だおしして,8月10日を水やりの日とします。その後は,また2日おきとして,8月13日,8月16日,8月19日,8月22日,8月25日とすれば,計11日間の水やりの日が決まります。実際に,4人のスケジュールをあてはめていくと,たつやさんだけが2日間(7月30日と8月13日)で,残りの3人が3日間来ればよいとわかります。

 正確に問題文を読み進めていけば,必ずヒントがかくされているのが公立中高一貫校入試です。あわてて一部分だけを読んでかんちがいしないように気をつけましょう。問題文の文章量が多いからこそ,落ち着いて正確に読み解く必要があります。日ごろからその習慣をつけていきましょう。


掲載日:2018年8月27日
次回の掲載は,2018年9月24日の予定です。

[2018/07/23] 単位量あたりの考え方を使いこなそう


 受検生(受験生)にとって天王山となる夏休みに入りました。言うまでもなく,この夏の過ごし方次第で,秋以降の成績が大きく変わります。夏休みは,しっかりと勉強中心の生活を送り,土台を固めて秋以降のジャンプアップにつなげていきましょう。

 毎年この時期は「割合」について考えています。割合は,小学5年生で習う単元ですが,ここでつまずく児童が大変多く,苦手意識を持っているようです。小学4年生で習う「単位量あたり」,小学6年生で習う「速さ」「比」にも関わっています。そこで今回は,単位量あたりについて考えていきます。

■問題例
たつや:たとえば,福岡県の道路実延長きょりと乗用車の保有台数を上から3けたのがい数で表すと,それぞれ37300km,2610000台だね。
ももこ:このがい数をもとに,乗用車1台あたりの道路の長さを調べてみましょう。
たつや:それだけじゃなくて,大分県や北海道,東京都とも比べてみよう。

20180723.png

問題1
 北海道,東京都,大分県の乗用車1台あたりの道路の実延長きょりを求めなさい。ただし,計算の際は上から3けたのがい数を使い,答えは小数第一位までのがい数で,単位はmとします。


■問題1・解答解説
 注目すべきは「乗用車1台あたり」というところ,つまり,単位量あたりの考え方を使います。この問題の場合,乗用車1台で何m分の道路の長さになるかを考えなければいけません。もちろん,単位をkmからmに直します。

 北海道 89500000(m)÷2820000(台)=31.73・・・ より,31.7m
 東京都 24100000(m)÷3170000(台)=7.60・・・ より,7.6m
 大分県 18200000(m)÷698000(台)=26.07・・・ より,26.1m

■問題1・誤答例
 北海道 2820000(台)÷89500(km)=31.50・・・ より,31.5m
 東京都 3170000(台)÷24100(km)=131.53・・・ より,131.5m
 大分県 698000(台)÷18200(km)=38.35・・・ より,38.4m

 問題文で「乗用車1台あたり」と書いてあるのに,kmでわってしまい,しかも,kmをmに直していない。わり算の考え方を正しく理解していなければ,何を何でわればよいのかがわかりません。そういう人は要復習です!!

■問題例(続き)
問題2
 問題1で考えたことより,大分県は他都道府県と比べて自動車じゅうたいが起きやすいといえますか。それとも,起きにくいといえますか。また,そのように判断した理由は何ですか。あなたの考えをまとめて説明しなさい。

■問題2・解答例
大分県は,他都道府県と比べて自動車じゅうたいが起きにくいといえる。その理由は,大分県の乗用車1台あたりの道路の実延長きょりは,全国合計と比べて長いからである。

■問題2・解説
 単位量あたりの意味がしっかり理解できていれば,簡単な問題ですね。ここで大切なことは,解き方を覚えるのではなく,考え方を理解することです。常にイメージしながら考えていきましょう。


掲載日:2018年7月23日
次回の掲載は,2018年8月27日の予定です。

[2018/06/25] 一石二鳥・三鳥・四鳥を目指す勉強を!!


 みなさんは,日々の生活リズムができていますか。日々の生活の一部として,決まった時間に勉強する習慣が身についていれば,中学校へ進学したときに大いに役立ちます。いまのうちからその習慣を身につけてください。
 今回はテスト(模試)の解き直しを通して,知識を広げることのすすめです。

問題例(地熱発電の説明)
 まずはじめに,地下700m~3000mぐらいの深い井戸をほります。そこから,マグマの熱で熱くなった地下水をくみ上げて,水蒸気と水に分けます。このようにすることで,高温の水蒸気をたくさん取り出すことができます。
 次に,集めた水蒸気の力を使って,蒸気タービンという機械を動かします。この蒸気タービンという機械が動くことで電気が発生します。

問い
 地熱発電所に行ったまさきさんは,いつも身近にある水が形を変えることで大きなエネルギーとなり生活の役に立っていることを知りました。同じように,自然エネルギーといわれるエネルギーを利用して発電しているものはほかにどんなものがありますか。何を利用して発電しているかとその発電方法の欠点をそれぞれ答えなさい。

 余談ですが,本問では「何を利用して発電しているか」と問われていますね。そこで,「~発電」と答えてしまう人はバツです。たとえば,「風力発電」を説明したい場合は,「風を利用した発電」などと答えましょう。問われている内容に沿って解答を書く。これがきまりです。

 では本題です。
 受検勉強を進めるうえで,模試(テスト)の「解き直し」ほど大切なものはありません。たとえば,今回の「地熱発電」を学んだだけでは実にもったいない。模試(テスト)はあくまでもその一例にすぎないので,入試本番で地熱発電が出題されるとは限りません。他の発電方法や,他の角度から問題が出題されるかもしれません。

 ですから,すべてまとめて「火力・水力・原子力・再生可能エネルギー」を利用した発電方法をまとめておくことが必要です。
 たとえば,「火力発電は,化石燃料を利用しているので,地球環境問題や燃料に限りがある」,「化石燃料は産出できる地域が限られていて,輸入に多額の費用がかかる」などの問題があります。その一方で,「化石燃料はエネルギーに変える変換効率がよく,無駄が少ない」といった長所もあります。

 このように,長所や短所を関連づけながら知識を広げることが,模試(テスト)を有効に活用する最もよい方法です。単に「マルだった」とか「まちがえた」だけではなく,「知識を広げる」ということを意識して受検勉強に取り組んで頂きたいと思います。


掲載日:2018年6月25日
次回の掲載は,2018年7月23日の予定です。

[2018/05/28] これを意識すれば文章が上手に書ける!!


 今回は,「もっと上手に,かつすばやく上手な文章が書きたい」と願っているすべてのみなさんに向けて,そのコツを伝授します。

 まずは,次の問題を読んで,Aさんの解答の何がよくないかを考えてください。


問題
 給食の食べ残しを減らすためにどのような取り組みができるかをクラスで話したところ,2つの取り組み案が出てきました。

けいこさんの案
食べ残しをたい肥(肥料)に利用する。
あきらさんの案
給食を注ぐときに一人ひとりが「少なめ」「ふつう」「多め」といった申告をしていく。

 けいこさんとあきらさんの2人の取り組み案について,あなたの学校で取り入れるとしたらどちらを選びますか。理由とともに説明しなさい。

Aさんの解答
私は,けいこさんの意見に賛成です。なぜかというと,食べ残しをブタや牛のえさにすれば,動物にとってもうれしいし,もしも食べ残しが多かったとしても,結果的に食べ残しがなくなると思うからです。


 内容はとりあえず置いておくとして,必ず気をつけてほしいことがあります。それは,文章後半の長さです。

 文章はできるだけ短く書く。

 これが鉄則です。なぜなら,長くなればなるほど自分の書きたいことがわかりづらくなっていくからです。ですから,一つひとつの文章を短くしながら全体として一本しんを通していきます。
 ただし,この「短く」はとにかく短くすればよいというものではありません。「主語と述語を必ず盛りこんで,できるだけ短く」という意味です。

 また,文章が長くなってしまう原因はもう一つあります。「一つの文の中に,接続語(つなぎ言葉)を使いすぎる」ことです。Aさんの解答でも「動物にとってもうれしいし,もしも~」と,2つの内容を一文に連続させてしまっています。だから,長くなりすぎてしまうのです。おおよそ,文章の読みやすさでいえば,50字前後が読みやすいといわれています。一文に接続語を盛りこんでしまうと,高い確率で50字どころか100字をこえてしまいます。

 では,この点に注意して,Aさんの解答を直してみましょう。

解答例
私は,けいこさんの意見に賛成です。なぜなら,食べ残しをブタや牛のえさにすれば,動物もうれしいと思うからです。また,もしも食べ残しが多かったとしても,ブタや牛が食べ残しを食べてくれるので,結果的に食べ残しがなくなります。これは,私たちにとってもよいことだと思います。

 自分の意見を正しく伝えるためには,まずは意見を整理し,そしてその一つひとつで文を構成すること。いいですね。「~もするし,~もするし,~もする。」なんて文を書いてはいけません。

 みなさんの答案を採点・添削していると,考えている内容はとてもよいけれど,点数になる表現ができていない。そういう人が大変多いように思います。ぜひ意識していきましょう。


掲載日:2018年5月28日
次回の掲載は,2018年6月25日の予定です。