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拝啓保護者様

PROFILEいっとく先生プロフィール

いっとく先生

むぎっ子広場は,2006年の開設当初から関与しており,2012年に一度降板しましたが,今回再登板することになりました。「拝啓保護者様」では,保護者の方から頂戴するご質問・ご相談にお答えする形で進めていきます。僭越ながら(と,一応謙遜したうえで),自信たっぷりに持論を展開いたします。
どんぐりスクール主宰 いっとく先生
ホームページ http://www.dongurikorokoro.com

[2017/12/31] 質問募集中です。奮ってお寄せください。


 多くのみなさまから,「最近,『拝啓保護者様』の投稿がありませんね」というメールを頂戴するようになりましたので,ここでその説明をいたします。

 平たく言えば,「みなさまからの質問が来ないから」です。このコラムは,保護者様からのご質問にいっとく先生が答えるという形式を取っているため,質問が来なければコラムが成立しないという現実がございます。

 ご質問やご相談など,奮ってお寄せください。

 なお,すでにお答えしたご質問(同内容)にはお答えしませんので,過去のログをご確認頂きますようお願い申し上げます。
 ※右メニューのエントリーやカテゴリーから過去のログが閲覧可能です。

 すでにお答えしたご質問のうち,特に同内容の問い合わせが多いベスト3
 1 [2015/01/26] 公立中高一貫校入試当日に持っていく物リスト
 2 [2015/01/05] 公立中高一貫校入試 入学願書・志願理由書の書き方
 3 [2016/09/05] 志望校の過去問を解くときの注意点


掲載日:2017年12月31日
次回の掲載は,2018年1月31日の予定です。

むぎっ子広場 運営事務局からのお知らせ
 いっとく先生へのご質問を随時受け付けています。お問い合わせより,「拝啓保護者様へのご質問」と必ず記載のうえお気軽にお送りください。お待ちしています。

[2017/09/30] ぜひ「ひらがな」の練習もしてください


ご質問:
 先日むぎっ子模試を受け、字の雑さなどをこてんぱんにダメ出しされ、これでもかと減点された答案がもどってきました。字の雑さはいつも子どもに言ってはいるのですが、聞く耳を持ちません。

(Aさん・東京都在住)
※ 頂戴した原文のままを掲載していますが,ご質問の箇所のみを抜粋しました。なお,掲載に際しては事前に許可を頂いております。

お答え:
 Aさんのお子様に限らず,最近の子(こんな言葉は使いたくないのですが)は,とにかく字が雑です。典型的なものでは,ひらがなの「れ」と「わ」の区別ができていなかったり(少なくとも読み手にわかるように書けていなかったり),もっとひどいものでは「し」と「く」が混ざっていたりする(少なくともそう見える)場合さえあります。

 私は,むぎっ子模試などの採点に関わっていますが,「公立中高一貫校入試に向けた指導をおこなっているはずなのに,小学1年生レベルのひらがな練習の朱筆をしている」と感じる場合さえあります。とても悲しい現象です(あくまで本当に一部の人ですが,以前よりも多いのが現実です)。

 そこで,我が子の字を見て「字が雑だな」とお感じの保護者のみなさま。ぜひ「ひらがな」の練習もさせて頂けないでしょうか。「バカにしているのか」とお怒りの声が聞こえてきそうですが,読みにくいひらがなを書いている子は,ほぼまちがいなく漢字も読みにくいはずです。

 考えてみてください。むぎっ子模試を採点する私は,「小学1年生レベルのひらがな練習の朱筆をしている」ことに対して悲しさを感じています。入試本番であれば,どうでしょうか。志望校の先生たちが答案を採点します。先生たちは,読みにくい字は無理して読みません。バツにするだけです。なぜなら,読みにくい字を書く児童をあろうことか合格させてしまったら,自分たち(つまり,公立中高一貫校の先生たち)が苦労するだけですから。真っ先に不合格にさせたいはずです。

 実は,雑な字を書く児童の中にも,すばらしいといえる答案を書く人が多くまぎれています。ただ,字が雑できたないのです。「地頭はいいんだろうなぁ」と思うのですが,十中八九そういった児童が不合格になるのが忍びないと思っています。

 だからこそ,ぜひ「ひらがな」の練習もしてください。


掲載日:2017年9月30日
次回の掲載は,2017年10月31日の予定です。

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[2017/08/31] 計算ミスが多い我が子に愛の手をさしのべて!!


ご質問:
 息子の志望校では、資料から数値を引っ張り出して面倒な計算をいくつもする問題が毎年出題されています。落ちつきのない息子は、いつも計算ミスをして間違えています。どうすればよいのでしょうか。我が子に愛の手をさしのべて頂ければと思います。

(Kさん・東京都在住)
※ 頂戴した原文のままを掲載していますが,ご質問の箇所のみを抜粋しました。なお,掲載に際しては事前に許可を頂いております。

お答え:
 計算ミスは,お子様の性格に起因するとお考えの保護者様が多くいます。「うちの子はおっちょこちょい」とか,「集中力がない」とか,そういうものに理由を求めます。

 しかし,それは誤解です。計算ミスは,計算の意味を正しく理解していないために必然的に起きるものです。それゆえ,計算ミスをする子どもはいつもミスをし,計算ミスをしない子どもはいつもミスをしません。

 では,計算の意味とは何でしょうか。簡単に事例を説明します。

 たとえば,「185×5」という計算の場合,実際に計算をしなくても答えは必ず185よりも大きくなるとわかります。さらにいえば,答えは1000よりも少し小さい数だと予想できます。無論,185は200から15小さい数であり,200を5倍すれば1000だからです。計算の意味を理解していれば,15×5=75だから,1000-75=925,つまり,185×5=925だと暗算で答えることもできるようになります。

 詰まるところ,計算ミスをする子どもは,意味もわからずやみくもに筆算で答えを出そうとするので,必然的に筆算をする量が増え,それゆえミスをします。

 一方,計算ミスをしない子どもは,計算の意味を理解するので,必要最低限の筆算で終わらせることができます。場合によっては,筆算や計算をしなくても,「AよりもBのようが小さい」といった判断を下すことができます。

 したがって,計算ミスが多いお子様は,もしかしたら「計算の意味が正しく理解できていないかもしれない」と認識してください。言いかえれば,「小学校の算数の教科書に書かれてある内容がわかっていない」ということです。

 このように申し上げると,必ずと言ってよいほど,「うちの子は簡単な計算ならできる」とおっしゃる保護者様がいます。しかし,それは計算の意味が正しく理解できていなくても「簡単な計算」は「慣れ」で解けるからにすぎません。

 ぜひ,本当にお子様が「意味を正しく理解して計算しているかどうか」をチェックしてみてください。

 えっ,最もよいチェックの方法ですか。
 ありますよ。

「123×456」を筆算する方法を説明させてください。
 3ケタ×3ケタの筆算の場合,1ケタずつずらしてかけ算をしますね。「それはなぜ?」と聞いてみてください。また,最後はすべて足しますね。「それはなぜ?」と聞いてみてください。

「1/2(2分の1)÷1/3(3分の1)」の計算方法を説明させてください。
 ぜひ,「なぜ,分数のわり算ではかけ算に変えるの?」と聞いてみてください。「かけ算にすると,なぜ,そのあとの分数は逆数になるの?」と聞いてみてください。

 ちなみに,これはいずれも,公立中高一貫校で実際に過去に出題された適性検査問題です。


掲載日:2017年8月31日
次回の掲載は,2017年9月30日の予定です。

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[2017/07/31] 保護者が信頼しない先生の話をだれが聞くのか


ご質問:
 塾とむぎっ子広場さんを併用して志望校を目指していますが、我が子が先生の指導に耳を貸さないことが多く、成績が伸び悩んでいるように感じています。勉強量はそれなりにあるのですが、たとえばむぎっ子通信添削では、同じ指摘をくり返し頂くことが多いのが現状です。アドバイスをお願いします。

(Hさん・福岡県在住)
※ 頂戴した原文のままを掲載していますが,ご質問の箇所のみを抜粋しました。なお,掲載に際しては事前に許可を頂いております。

お答え:
 以下,今回のご質問にお答えいたしますが,「児童が先生の指導に聞く耳を持たない」理由は個々に異なるため,現実的にこの場で原因を特定するのは困難です。Hさんには,むぎっ子通信添削の担任の先生より別途お電話をさせて頂きますので,そのご連絡をお待ちください。

 さて,「児童が先生の指導に聞く耳を持たない」大きな理由の一つに,保護者様がその先生を信頼していない行動を無意識に取っているという場合があります。詳細は,これからお話しします。

 ただし,私は保護者様にこの全責任をなすりつけようとしているのでは断じてありません。そうではなくて,あくまでこのコラム名が「拝啓保護者」であり,保護者様へのアドバイスが主たる目的であることから,保護者様にも考えて頂きたいとの思いを込めて,コラムの内容をしぼっているということをご理解ください。

 ではまず,昨年むぎっ子広場で実際にあった事例をお話しします。
 簡潔に言えば,保護者様がむぎっ子通信添削のお申し込みをなさる際,お子様のお名前やご住所をわざと変えて(個人情報を保護するためだったそうです),架空のお子様のお名前や実在しないご住所(少しの番地違いであれば郵便物が届くそうです)で受講されたことに起因します。

 この事実が判明するきっかけは,12月号(最終号)でお子様ご自身が,「ぼくの本当の名前は□□で,本当の住所は△△です。お母さんがむぎっ子広場を信じていなかったので,わざとうそを書いたと聞きました。」というコメントを添削課題の通信欄に書いたからです。

 残念ながら,このお子様は志望校の公立中高一貫校に合格できませんでした。添削を担当した講師によると,答案からやる気が感じられず,同じ間違いを幾度となくしていたので,同じコメントや指摘を何度も書かざるを得ず,ほとんど成長しなかったということです。

 この事例から,私たちは多くの教訓を得ることができます。

 保護者様にとっては,単にお子様の個人情報を守りたいという思いで,偽名・偽住所という行為をおこなっただけでした。しかし,お子様はその行為を「お母さんはむぎっ子広場を信じていない」と受け取りました。親が信頼していないと感じているお子様が,目の前の先生(むぎっ子広場)を信頼するはずがありません。当然のごとく,その先生の指導に耳を傾けるはずもなく,それゆえ合格に近づけません。

 私たちむぎっ子広場にとっては,お子様の名前が実名であろうが偽名であろうが関係ありません。住所がまちがっていても,郵便物が(本当に)届くのであれば,一向に構いません。

 一方,こういった行為をおこなうことにより,お子様がどのように考えるのかは,ぜひ保護者様にお考え頂きたいと思います。少なくともその責任は,保護者様が背負って頂くことになります。何が大切なのか,または何を優先させるべきかなどをつねに意識して頂くよう,切にお願いする次第です。


掲載日:2017年7月31日
次回の掲載は,2017年8月28日の予定です。

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 いっとく先生へのご質問を随時受け付けています。お問い合わせより,「拝啓保護者様へのご質問」と必ず記載のうえお気軽にお送りください。お待ちしています。

[2017/06/30] 資料から読み取れることだけを書けばよいのか


ご質問:
 我が子は通塾先から、「資料読み取り問題では、資料から読み取れることだけを書こう」と指導されているようですが、先日受けた公開模試(別の塾のものです)の保護者会では、資料からは読み取れないことまで書くように責任者の先生がお話しになっていました。通塾先と仰っていることがちがい、戸惑っております。いっとく先生のお考えをお聞かせください。

(Gさん・東京都在住)
※ 頂戴した原文のままを掲載していますが,ご質問の箇所のみを抜粋しました。なお,掲載に際しては事前に許可を頂いております。

お答え:
 結論から申し上げれば,「資料読み取り問題では,資料から読み取れることだけを書こう」という指導も,「資料からは読み取れないことまで書こう」という指導も,どちらも間違っています。なぜなら,「どこからどこまでを書くのか」は,児童や保護者,指導者が決めることではなく,出題者が問題文中で指示するものだからです。

 たとえば,「資料から読み取れることをもとに,」と書かれてあれば,資料から読み取れることだけを根拠に,問われていることに対して,漏れがないように説明すれば正解になります。

 ただし,資料からは一見すると読み取れない内容であっても,論理的に,または計算によって明らかになる内容もあります。たとえば,全国の小学校数と1校あたりのクラス数,1クラスあたりの児童数がいずれも減少傾向にあるのが資料から読み取れるとき,論理的に,または計算によって,「少子化(子どもの数が減少傾向にある)」と結論づけられます。

 つまり,「どこからどこまでを書くのか」は,出題者が問題文中で指示するものであって,それに対して,児童のみなさんが過不足なく答えればよいということです。

 説明が足りなければ減点されてますし,必要以上書けば,それは時間の無駄です。入試には制限時間というものがあるので,1つの問題に時間を掛け過ぎると,結果的に他の問題が疎かになってしまいます。言いかえれば,それだけ不合格の確率が高まるということです。

 忘れないで頂きたいのが,入試問題には予め配点が定められていて,たとえば,ある1つの問題の配点が6点だった場合,どんなにすばらしい解答を書いたとしても,逆に,必要最低限ではあるものの,減点できないような解答を書いたとしても,両方とも6点であって,前者の解答が7点や8点になることはないのです。

 むぎっ子通信添削やむぎっ子作文添削,むぎっ子模試などで,私たち講師陣がつねに意識していることは,「減点されない解答」が書けるように指導するという1点に尽きます。

 以上,「何を書くのか」「どこからどこまでを書くのか」は,児童や保護者,指導者が決めることではなく,出題者が問題文中で指示するものです。児童のみなさんは,過不足なく,必要最低限の解答,言いかえれば「減点されない解答」が書けるようになってください。


掲載日:2017年6月30日
次回の掲載は,2017年7月31日の予定です。

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[2017/05/31] 我が子の語い力のなさを痛感しています


ご質問:
 公立中高一貫校入試で必要となる適性検査問題と作文問題の対策を進めていますが、ほとほと、我が子は語い力が欠落していると感じます。どうすればよいのでしょうか。

(Aさん・福岡県在住)
※ 頂戴した原文のままを掲載していますが,ご質問の箇所のみを抜粋しました。なお,掲載に際しては事前に許可を頂いております。

お答え:

 まずは,私の体験談をお聞きください。

 先日,ある場所で高校3年生に向けて特別授業をしました。私は根っからの授業好きなので,生徒たちと楽しく授業を進めていき,途中,carveという英単語が出てきました。そこで,塾・予備校業界では定番の指導であろう「carveは『~を彫る』,curveは『湾曲(まさにカーブ)』『曲がる』,curbは『~を抑える』を区別して覚えていこう」と説明しました。すると,一人の生徒から「すごい!!」「覚えやすい!!」と感動されてしまいました。挙げ句の果てには「ほかに似た英単語を教えてください」と言われる始末。

 これに驚いたのは私の方です。英単語に限らず,似た語や意味をまとめて覚えるのは勉強の十八番。調子に乗った私は,「cite,sight,site」「dairy,diary」など,ぱっと思いつくものをどんどん書き出していきました。

 語いに限らず,何かを学ぼうとするとき,「同じものをまとめる」「ちがうものを区別する」といった作業は,学年・教科を問わず,すべての土台になります。無作為に丸暗記していこうとするのは苦痛以外の何物でもありません。大切なことは「意味づけ」「関連づけ」をすることなのです。

 ただし,先の例でいえば,「carveはなぜ『~を彫る』という意味なのか」を考えても意味がありません。確かに,語いを語源から学習していく方法もあり,それが有効に作用する場合もありますが,すべての語いを語源から攻めていくのは非効率です。かといって,無作為な丸暗記では「覚えにくく忘れやすい」という事態を引き起こします。

 そこで,言葉そのものが似ているものや意味が似ているものをまとめていきましょう。

 たとえば,「言い張る」と「言い寄る」は似ていますが,意味がちがいます。「人知れず」と「人知れぬ」も似ていますね。じゃあ,こういった似た言葉はどうやって見つけるのか。小学国語辞典を引けば,すぐに見つかります。なぜなら,似た言葉はその前後にたくさん並べられていますから。

 近年,国語辞典を使わない,または使えない小学生が増えているそうですが,それはあまりにももったいない。テキトーに作られた語いに関する問題集に取り組む努力を,ぜひ,小学国語辞典を読む作業に費やしてください。「辞典って引くものじゃないの??」と思われるかもしれませんが,1ページ目から「読んで」いってもいいじゃないですか。そのほうが,圧倒的な語い力が身につきます。

 親がしていることを真似して,子もするようになる。これが世の常です。


掲載日:2017年5月31日
次回の掲載は,2017年6月26日の予定です。

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[2017/04/30] 過去の成功体験をいかに払拭できるかがカギ


ご質問:
 4年前にむぎっ子通信添削などを受講して合格を頂いた者です。その節はありがとうございました。このたび、下の子も姉と同じ公立中高一貫校に通いたいということで、むぎっ子通信添削ジュニアなどでまたお世話になります。気をつけることなどがございましたら、ぜひお聞かせ頂きたいと思います。よろしくお願いいたします。

(Aさん・千葉県在住)
※ 頂戴した原文のままを掲載していますが,ご質問の箇所のみを抜粋しました。なお,掲載に際しては事前に許可を頂いております。

お答え:
 端的に言えば「上のお子様の成功体験を捨ててください」となります。

 4年前と現在では,千葉県内の公立中高一貫校は大きく変わっています。志願者数こそ減っていますが,逆にレベルは上がっているからです。詳細は,必要に応じてむぎっ子通信添削などの際にお知らせをさせて頂くことになりますが,レベルの高い児童同士の戦いになっており,競争はかなり熾烈です
 こういった状況下で気をつけて頂きたいのは「上の子はこのようにやって合格できたから,下の子も同じようにやれば合格できるはずだ」と考えることです。つまり,過去の成功体験にもとづいて考えているわけです。

 しかし,出題される適性検査問題にはじまり,先ほど申し上げたことも含めて,さまざまな状況・環境が変わっているのに,過去と同じことをしていても合格できません。これは,指導者である私たち自身も肝に銘じなければならないことですが,少なくとも私たち指導者は毎年数百人の児童の指導に当たっていますので,その変化を敏感に感じ取ることができます。換言すれば,否応なく変化に晒されているので,指導もおのずと変わっていきます。

 ごきょうだいでむぎっ子通信添削を受講頂くケースは非常に多いのですが,その際によく「上の子のときはこのように指導されたのに,下の子では指示がちがう。どうなっているのか。」とクレームを頂くことがあります。
 ですが,そうではないのです。以前は漢字ミスが多少あっても減点されていなかったのに,現在はそういった点をシビアに採点して,徹底的に語彙力のない児童を落としにかかっている公立中高一貫校があります。

 入試が変われば指導が変わる。これはあたりまえのことではないでしょうか。だからこそ,私たちはその変化を敏感に捉え,受験指導のプロを自認し,これでメシが食えているわけです。

 横道に逸れましたが,今回私がいわんとすることは「上のお子様の成功体験を捨ててください」というこの一点に尽きます。上のお子様と下のお子様では性格も大きく違うでしょう。上のお子様が素直だったのに,下の子は・・・というケースも多分にあるはずです(あくまで一例です)。
 過去の成功体験を払拭してイチから考えていく。これが,下のお子様も公立中高一貫校に合格できる秘訣です。

 むぎっ子通信添削ジュニアなどを受講くださっているとのこと,ありがとうございます。これからいっしょに頑張っていきましょう。むぎっ子広場は全力で応援させて頂きます。

掲載日:2017年4月30日
次回の掲載は,2017年5月29日の予定です。

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[2017/03/31] 断言します。雑な字を書く人は合格できません。


ご質問:
 通塾先の先生から字はきれいに書きなさいと指導を受けました。きれいな字を書くだけで合格しやすいものなのでしょうか。それほど甘くないと思うのですが。いっとく先生のご意見をお聞かせください。

(Kさん・東京都在住)
※ 頂戴した原文のままを掲載していますが,ご質問の箇所のみを抜粋しました。なお,掲載に際しては事前に許可を頂いております。

お答え:
 あくまでも私の考えですが,「きれいな字で書くかどうか」はさほど重要ではありません。大切なのは「ていねいな字で書くこと」です。そもそも「きれいな字」というのは人によって受け取り方が異なりますから,何をもって「きれいな字」というのかの判断基準がわかりません。
 しかし,「ていねいな字」か「雑な字」かはだれが見てもすぐにわかります。そして,「字が雑な子」は,成績の如何を問わず,極めて高い確率で不合格になります。このことは,毎年のように何度も何度もお話ししているのですが,聞き入れてもらえない場合があるので残念に思っているところです。

 では,字が雑な子は,なぜ極めて高い確率で不合格になるのでしょうか。以下,その理由を述べておきます。

 公立中高一貫校入試では,数日間で数百枚~数千枚の記述式答案を採点しなければなりません。公立中高一貫校の先生方の負担というのは非常に重いものがあります。たとえば,定員が80名の公立中高一貫校に800名の児童が入試に臨んだとしましょう。このとき,公立中高一貫校の先生方は何を考えているか,みなさんは知っていますか。

 公立中高一貫校の先生方は「1位から80位までの順位がわかればいい」と考えています。つまり,81位から800位までは「不合格」という結果は変わらないわけですから,わざわざ厳密な順位づけをおこなう必要はないわけです。

 ということは,雑な字で書かれた答案があった場合,「わざわざその雑で汚い字を読もうと努力しなくても,ていねいな字を書いた児童はほかにいるわけですから(少なくとも80人以上はいると思っていますから),その子たちの答案を読んで採点すればよい」と考えています。

 また,公立中高一貫校の先生方は「自分たちがこれから指導する児童」を選んでいるわけですから,「指導が面倒」な児童はできるだけ不合格にしたいわけです。中学に入ってまで「字の指導」をしなければならない児童なんて,限りなく指導が面倒ですよね。そういった児童は不合格になってほしいと本気で考えています。したがって,意図的に得点を低く抑えようという心理がはたらきます。

 これが,字が雑な子が極めて高い確率で不合格になる理由です。

 私がいま申し上げたことが本当かどうかを証明したい人は,「ていねいな字」か「雑な字」かのどちらかを実行してください。前者であれば合格の可能性が高まりますが(実際に合格できるかどうかは実力次第ですが),後者であれば実力の如何を問わず極めて高い確率で不合格になるでしょう。


掲載日:2017年3月31日
次回の掲載は,2017年4月24日の予定です。

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[2017/02/27] 東大合格生のノートは必ず要点が整理されている


ご質問:
 うちの子はほとんどノートを使いません。小学校ではノートを取るような授業や指導がまったくないようで、中学校に行ってから心配です。いっとく先生のお考えをお聞かせください。

(Hさん・東京都在住)
※ 頂戴した原文のままを掲載していますが,ご質問の箇所のみを抜粋しました。なお,掲載に際しては事前に許可を頂いております。

お答え:
 小学生・中学生のお子様を持つ保護者様にとって,「子どもが勉強しない,成績が伸びない,勉強法がわからない」など,お子様の学習に関する悩みはつきものです。ただし,その悩みの原因を一つずつ見つけていけば,ほとんどの場合,解決に向かいます。

 今回は,ノートに関するご質問が来ましたので,「ノートを取る」という面からこの問題を考えてみましょう。

 確実に成績を上げる方法は,小・中学校,または塾・予備校等の日々の授業にしっかり取り組むことです。これは言いかえれば,「しっかりとノートを取る」ということでもあります。ご質問を頂戴したHさんのお子様は,「小学校ではノートを取るような授業や指導がまったくない」とおっしゃっています。これは大きな問題です。残念ながら,しっかりとノート指導までできる教師にめぐり会えなかったということでしょう。ただし,ここでその事実を悔いていても仕方がありません。

 ノートは,「授業ノート(まとめノート)」と「問題演習ノート」に大別できます。
 問題演習ノートは横に置くとして,授業ノートは,授業内容がしっかり再現できているのがよいノートであり,必ず要点が整理されているノートともいえるでしょう。

 以前,『東大合格生のノートはかならず美しい』という本が話題になりましたが,あの書名の本質は,出版企画を説明して,東大合格生にノートを見せてほしいと言った場合,ノートがきたない人はノートを見せてくれないはずです。つまり,美しいノートばかりが集まるから「東大合格生のノートがかならず美しい」わけです。

 ただし,仮に「東大合格生のノートは必ず要点が整理されている」という書名であれば,事態は一変したはずです。受験業界に携わる者として,「東大合格生のノートは必ず美しいわけではないが,東大合格生のノートは必ず要点が整理されている」と思うのです。ノートに書くべき要点が整理されていれば,頭の中も整理されているはずだからです。

 ノートの重要性を理解している中学教師は多いので,ここではノートの取り方等の具体的なアドバイスはおこないません。おそらく中学入学後にノート指導がされるでしょう。

 ぜひ,授業中に教師が書いた板書を書き写すだけでなく,「自分なりにそのノートを整理しよう(別のノートに書き換えるわけではありません)」「あとでこのように活用しよう」というように,ノートを能動的に使えるようになってください。そして,ノートを書くのが楽しいと思えるようになったら,成績も目に見えて伸びていくでしょう。


掲載日:2017年2月27日
次回の掲載は,2017年3月27日の予定です。

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[2017/01/30] 神は細部に宿るの精神で入試本番に臨みましょう


ご質問:
 1月に受けたむぎっ子模試の結果がよくありませんでした。いまさらどのような勉強をすればよいかわかりません。

(Uさん・東京都在住)
※ 頂戴した原文のままを掲載していますが,ご質問の箇所のみを抜粋しました。なお,掲載に際しては事前に許可を頂いております。

お答え:
 このご質問を頂戴した方には,その日のうちにお電話して具体的なアドバイスをしました。ここでは,入試本番が目の前にせまった方を対象に心構えをお話しします。

 1月に実施したむぎっ子模試では,大きく成績を伸ばした児童と,成績がガクンと下がった児童に大別されました。その理由はいろいろあると推察できますが,一つだけ申し上げると,成績がガクンと下がった児童の答案は,テキトーに書かれたものが多かったという共通点がありました。

 ここでいうテキトーな答案とは,字が雑であったり,小学低学年で習う漢字さえ間違えていたり(またはひらがなで書いていたり),問題文に問われたことに答えていなかったり・・・というものです。いずれも公立中高一貫校入試から見れば,注意すべき初歩中の初歩といえるものでした。「本気で志望校に受かる気があるのか??」と思いたくなる答案もありました。

 そういったテキトーな答案は,必然的に得点が下がります。一方,「一生懸命に取り組んだことがわかる答案」は,当然のごとく質がよいので高得点になります。その結果,得点差が開き,大きく成績を伸ばした児童と,成績がガクンと下がった児童に大別されたと考えられます(あくまで一因です)。

 採点者の一員として私もむぎっ子模試の答案を採点しましたが,ほとんどの児童は学力そのものに大差がないと感じました。しかし,「やる気」「本気度」の差が答案に現れていました。それは,結局のところ「小さなこと」に気をつけているかどうかで決まると考えています。

 採点者の側からすれば,読みにくい雑な字で書かれた答案は,読む前からバツをつけたくなるものです。漢字間違いが1つでもあると,その時点で「この子は基礎学力が身についていない」と思ってしまい,得点下落圧力が強くなります。問題文に書かれてある条件を見落としていれば,「この子は指示に従えない児童」だと思ってしまいます。

 むぎっ子模試では,厳密な採点基準に沿って得点をつけており,なぜこのような得点になったのかは「採点基準&得点集計一覧表」にて個別にお伝えしています。しかし,入試本番では採点者(公立中高一貫校の先生方)の印象が合否を左右することが多いのが現状です。

 日本語には「一事が万事」という言葉があります。一つの間違いが不合格という結果につながってしまう場合が多いと思うのです。ただし,ここでは「神は細部に宿る」という言葉をみなさんに送りたいと思います。

 ぜひ,小さなことにこだわってください。一つの間違いは小さなことですが,それが大きく答案の印象を決めると思ってください。消しゴムでの雑な消し跡が,採点者に誤解を与えてしまい,バツになってしまうことがあるということを知ってください。

 入試本番が目の前にせまったいまとなっては,大きく学力を伸ばすことほぼ不可能です。しかし,いま申し上げたような小さなことに気をつければ,合格最低点をクリアできる児童がたくさんいると考えています。

 吉報をお待ちしております。


掲載日:2017年1月30日
次回の掲載は,2017年2月27日の予定です。

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